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トマトゼリー

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「いただきま~す!」

 わたしはスプーンを手に取りトマトゼリーを口に運ぶ。口の中に濃厚なトマトの酸味とぷるんぷるんした食感が広がりそれはもう幸せだ。

「美味しい~」

 自然と笑顔が零れる。

「シロッコ特製のトマトゼリーだよ~」

 シロッコはにゃぱにゃぱと笑いながらスプーンでトマトゼリーを掬いぱくっと食べた。そして、「自分でいうのもにゃんだかだけど、美味しいにゃん」と言った。

「ミケにゃんも美味しいにゃん」

 大きな口を開けトマトゼリーを頬張るミケにゃん。もちろんお口の周りにはトマトゼリーの食べかすがくっついていると言ういつものパターンだ。

「ミケにゃんお口の周りにトマトゼリーがくっついているよ」

 わたしがミケにゃんに言うとこれまたいつものように「ミケにゃんってば照れちゃうにゃん」と言いながら頭をぽりぽり掻きながら照れ笑いを浮かべた。

 食事からデザートの時間まで美味しそうに食べてはお口の周りを汚し照れ笑いを浮かべるミケにゃんだったのだ。

 もう見ていて飽きないよ。

 わたしはもう一口トマトゼリーを食べた。ひんやりして爽やかでとても美味しかった。
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