上 下
331 / 407

一人ファッションショーと思いきや

しおりを挟む
 ノートにいろいろ描いたりして楽しんだあとは全身鏡の前で一人ファッションショーをした。

 トマト色の真っ赤なトマトと輪切りトマトがプリントされたワンピースに麦わら帽子を合わせてみたり、真っ白なポーチも似合うかなと試してみた。

 それと、ピンク地に真っ赤な大きなトマト模様がプリントされたワンピースも着てみる。

 うん、なかなか似合っているかもねとわたしは鏡の中の自分に向かって微笑みかける。

 それからシロッコに買ってもらったトマト柄のワンピース二着を丁寧にハンガーにかけクローゼットに仕舞った。

 ちょっと派手だけど明日学校に着ていこうかな。うふふ、椿ちゃんに可愛いでしょうと自慢してみようかな? 

 そんなことを考えていると楽しくてわくわくしてきた。さあ、今日は早めに寝ようかなと思ったその時。

 コンコンとドアがノックされたのとほぼ同時に「満里奈ちゃ~ん!」とミケにゃんの元気な声が聞こえ扉がガチャと開いた。

 そして、麦わら帽子を被り白地に真っ赤なトマト柄がたくさんプリントされたワンピースに身を包んだミケにゃんが部屋に入ってきた。

「あ、ミケにゃんだ」
「にゃはは。ミケにゃんってばもう一度トマト柄のワンピース姿を披露したくてきたにゃん」

 ミケにゃんはそう言ってとびっきりの笑みを浮かべた。これはかなりトマト柄のワンピースが嬉しかったのだろう。




しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...