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出会い

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「森浜さんと……そうだったんだね。優しい方だもんね」

「うん、そうだよ。おばさんに作ってもらった沖縄ちゃんぽんとっても美味しかったんだよ。あ、わたしもびっくりしてしまったよ。お母さんがおばさんの食堂で働いていたなんてね」

  わたしがお母さんの顔を見て言うと、

「不思議な縁だね」

  お母さんはポツリと呟いた。

  その時、きらりちゃんが、「森浜さんが愛可と愛可のお母さんを引き合わせてくれたんだね」と言ってにっこりと笑った。

「そうね。きっと、森浜さんのおかげですね」

  それまで黙っていたおばぁもにこにこと笑顔を浮かべた。

  きらりちゃんとおばぁの言う通りだ。森浜さんの優しい心がこうして良い出会いへと繋がったのかもしれない。

  そう考えると心がぽかぽか温かい気持ちになってきた。

「とんでもないですよ。愛可ちゃんが優しい女の子だからわたしも元気にこうして母の食堂を継ぐことができたんですよ」

  おばさんは、うふふと微笑みを浮かべ沖縄ちゃんぽんを口に運んだ。

「そっか、愛可も森浜さんも優しいからこの食堂がここにあってわたしもこの美味しい沖縄ちゃんぽんを食べることが出来ているんだね」

  きらりちゃんはにひひと笑いテーブルの上に置いてあったゴーヤを振り回した。

  きらりちゃんこそ本当はとっても良い子なんじゃないかなと思いわたしはゴーヤを振り回し笑っているきらりちゃんを眺め笑顔になった。

「さあ、たくさん食べてくださいね。おかわりもありますよ」

「やった~わたしおかわりするぞ!」

  きらりちゃんはそう言って沖縄ちゃんぽんをガツガツ食べた。そんなに急ぐことないのにね。

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