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ソーミンチャンプルーと笑顔
しおりを挟む今日の朝はいつもの朝と違い賑やかだった。
おばぁの手料理がテーブルに並び、その料理をわたしとお母さんとおばぁにそれからきらりちゃんが食べる。
なんだか不思議でそして、幸せな朝だった。
おばぁの作ってくれたソーミンチャンプルーを口に運ぶ。(ソーミンとは素麺のことで固めに茹でた素麺を豚肉や野菜などと炒めて作る。チャンプルーは沖縄の方言でごちゃ混ぜのこと)
「うん、美味しい~」
豚肉、ニラ、玉ねぎなどの野菜と炒められたおばぁのソーミンチャンプルーはさっぱりしていてとても美味しかった。
「愛可ちゃん、美味しいかい?」
「うん、おばぁ、とっても美味しいよ」
「うふふ、そうかい。その愛可ちゃんの幸せそうな顔を見ると分かるよ」
おばぁの目は嬉しそうに輝いていた。
「わたし、そんなに幸せそうな顔してご飯を食べているかな?」
「うん、本当に幸せそうな顔をして食べているよ。だから美川さんって方にお仕事を頼まれたんだね」
「あはは、そうかな?」
初めて会った時、美川さんは『君の美味しそうにご飯を食べるその姿に感動しました。その笑顔を仕事にしませんか?』と言っていたことを思い出した。
「愛可の笑顔は素晴らしいよ~」
きらりちゃんがわたしの顔を見てニッと笑った。
「素晴らしいって、あははっ、そっかな?」
きらりちゃんにそんなことを言われると調子が狂ってしまうじゃないの。
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