笑顔になれる沖縄料理が食べたくて

九話目 新しい朝とソーミンチャンプルーとそして

「おはよう」と居間に行くとお母さんが座布団に座っていた。

「おはよう、愛可」

  お母さんが振り返り朝の挨拶をした。お母さんがいる朝なんて何年ぶりだろうか。

  なんだか夢のようでとても嬉しくて幸せな気持ちになった。

「おはよう～愛可に愛可のお母さん」

  きらりちゃんの元気な声が聞こえてきた。

「おはよう～きらりちゃん」、「おはよう」とわたしとお母さんも挨拶を返した。

「朝起きたら愛可がいるなんてなんだか不思議な感じ～」

  きらりちゃんは、言いながら座布団に腰を下ろした

「そうだよね。いつもと違った朝で新鮮な気持ちになるね」

  お母さんにきらりちゃんがいて、それからおばぁが、お盆に湯気の立つご飯やおかずを載せたお盆を持ち居間に入ってきた。

「おはよう～ゆっくり眠れたらかい？  朝食だよ」

「おばぁ、おはよう」

「あ、朝ごはんだ～わっ、ソーミンチャンプルーだ～美味しそう。わたしお腹が空きました」

  きらりちゃんが目の前に置かれたソーミンチャンプルーに目を輝かせていた。

 今日も一日が始まる。