笑顔になれる沖縄料理が食べたくて

美川さんはやっぱり紫色の割烹着

「美川さんの紫色のスーツは目立つねと話していたんですよ。ねっ、きらりちゃん」

  わたしがきらりちゃんの顔を見ると、

「うん、一層のこと紫色の割烹着を着たら良いんじゃないと言っていたんだよ～あ、片手にサーターアンダギーを持つともっと面白いかも～」

  言ってきらりちゃんはウヒヒッと口元に手を当てて笑った。

「おいおい、きらりちゃん、それってちょっと酷くないかい。あ、愛可さんもどうして笑っているんですか？」

  美川さんは、きらりちゃんの顔をキッと睨みそれから視線をわたしに向け睨んだ。

「だって、その紫色のスーツを見ているとあのトレードマークの紫色の割烹着がぽわぽわと思い浮かぶんだもん。ねっ、愛可もそうだよね？」

「あ、えっ！？  あははっ、確かに紫色の割烹着が思い浮かぶかもね」

 美川さんといえば紫色の割烹着にサーターアンダギーだもんね。わたしは、笑ってはダメだと思いながらもクスクスと笑ってしまった。

  美川さんをちらりと見ると眉間に皺を寄せているけれど、わたしの笑いは止まらなかった。美川さん、ごめんなさい。