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2 雑草がぼうぼうの家へようこそ!
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「今、縁側の庭にたくさんの猫ちゃんや生き物がいるわよ」とおばあちゃんは言ったのだ。
「えっ! 猫ちゃんがたくさんいるんですか?」
わたしは『猫』と言われ目をキラキラと輝かせてしまった。猫好きの血が騒ぐよ。
「そうよ」うふふとおばあちゃんは笑いながら「どうぞ~」と両手を大きく広げた。
わたしは、「お邪魔します」と挨拶をして雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家にお邪魔した。
それにしてもおばあちゃんの家は雑草がぼうぼうに生えているなと思った。緑豊かということにしておこう。
わたしは今に縁側に座り猫とぼうぼうに生えた雑草を眺めながらおばあちゃんが切ってくれたスイカにかぶりついている。
「うん、冷たくて甘くて美味しいよ~」
わたしは満面の笑みを浮かべた。口の中に幸せが広がる。
「うふふ、スイカ美味しいでしょう」
おばあちゃんはわたしの隣に腰をかけながら言った。
「はい、わたしスイカ大好きです」
おばあちゃんはわたしの隣に腰をかけながら言った。履いてる牛柄のサンダルにちょっと笑っちゃう。
「夏だ~って感じがします。早く夏休みがこないかな~」
わたしは梅雨の合間の青い空を眺めながら言った。
「夏休みね。おばあちゃんも楽しみだったわ」
おばあちゃんはそう言いながら大きな口を開けてスイカにかぶりついた。
おばあちゃんにも少女時代があったんだなと当たり前のことを思った。
「ん? お嬢ちゃんどうしたの?」
おばあちゃんはスイカをかじりながらこちらを向いた。
「あ、えっと、おばあちゃんにも少女時代があったんだな~って思ったんです」
わたしがそう言うとおばあちゃんは、口を大きくあけてあははと笑った。そして、「そりゃあわたしにも少女時代があったよ」と言った。
「あはは、ですよね」
「可愛い女の子だったわよ」
「えっ! そうなんですか?」
「あ、疑っているのね? まあ、今は皺くちゃばばあだからね」
おばあちゃんはそう言ってうふふと笑う。
「皺くちゃばばあなんてことないですよ。おばあちゃんのお肌つるつるだもん」
それはお世辞ではなくておばあちゃんのわりに皺が少ないかなと思った。それになんかつるつるなんだもん。
「あらあら、それは嬉しいこと言ってくれるわね。あ、そうだ、おまんじゅうあるから食べるでしょう?」
おばあちゃんはわたしが返事をするよりも先に立ち上がり部屋の奥に行ってしまった。
なんだかせっかちなおばあちゃんだなと思った。
そして、雑草がぼうぼうに生え放題の庭をぼんやり眺めていると牛柄ちゃんがわたしの足元に座っていた。
「牛柄ちゃんスイカ美味しいよ」と言うとわたしを見上げにゃんと鳴いた。
「あはは、もう可愛いね~牛柄ちゃんスイカ食べる?」
牛柄ちゃんはわたしを見上げにゃんにゃんと鳴いた。
「じゃあ、ちょっとだけだよ。どうぞ~」
わたしは牛柄ちゃんにスイカを差し出した。すると、牛柄ちゃんはスイカをじっと眺めたかと思うとぱくっと食べた。
「わっ、牛柄ちゃんスイカ食べるんだね」
牛柄ちゃんはスイカを美味しそうにもぐも頬張っていてキュートすぎるよ。一生懸命スイカを食べている猫って最高だよ。
にゃははとなぜだか猫笑いになってしまったわたしは、ふと隣を見た。
すると。
「えっ! 猫ちゃんがたくさんいるんですか?」
わたしは『猫』と言われ目をキラキラと輝かせてしまった。猫好きの血が騒ぐよ。
「そうよ」うふふとおばあちゃんは笑いながら「どうぞ~」と両手を大きく広げた。
わたしは、「お邪魔します」と挨拶をして雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家にお邪魔した。
それにしてもおばあちゃんの家は雑草がぼうぼうに生えているなと思った。緑豊かということにしておこう。
わたしは今に縁側に座り猫とぼうぼうに生えた雑草を眺めながらおばあちゃんが切ってくれたスイカにかぶりついている。
「うん、冷たくて甘くて美味しいよ~」
わたしは満面の笑みを浮かべた。口の中に幸せが広がる。
「うふふ、スイカ美味しいでしょう」
おばあちゃんはわたしの隣に腰をかけながら言った。
「はい、わたしスイカ大好きです」
おばあちゃんはわたしの隣に腰をかけながら言った。履いてる牛柄のサンダルにちょっと笑っちゃう。
「夏だ~って感じがします。早く夏休みがこないかな~」
わたしは梅雨の合間の青い空を眺めながら言った。
「夏休みね。おばあちゃんも楽しみだったわ」
おばあちゃんはそう言いながら大きな口を開けてスイカにかぶりついた。
おばあちゃんにも少女時代があったんだなと当たり前のことを思った。
「ん? お嬢ちゃんどうしたの?」
おばあちゃんはスイカをかじりながらこちらを向いた。
「あ、えっと、おばあちゃんにも少女時代があったんだな~って思ったんです」
わたしがそう言うとおばあちゃんは、口を大きくあけてあははと笑った。そして、「そりゃあわたしにも少女時代があったよ」と言った。
「あはは、ですよね」
「可愛い女の子だったわよ」
「えっ! そうなんですか?」
「あ、疑っているのね? まあ、今は皺くちゃばばあだからね」
おばあちゃんはそう言ってうふふと笑う。
「皺くちゃばばあなんてことないですよ。おばあちゃんのお肌つるつるだもん」
それはお世辞ではなくておばあちゃんのわりに皺が少ないかなと思った。それになんかつるつるなんだもん。
「あらあら、それは嬉しいこと言ってくれるわね。あ、そうだ、おまんじゅうあるから食べるでしょう?」
おばあちゃんはわたしが返事をするよりも先に立ち上がり部屋の奥に行ってしまった。
なんだかせっかちなおばあちゃんだなと思った。
そして、雑草がぼうぼうに生え放題の庭をぼんやり眺めていると牛柄ちゃんがわたしの足元に座っていた。
「牛柄ちゃんスイカ美味しいよ」と言うとわたしを見上げにゃんと鳴いた。
「あはは、もう可愛いね~牛柄ちゃんスイカ食べる?」
牛柄ちゃんはわたしを見上げにゃんにゃんと鳴いた。
「じゃあ、ちょっとだけだよ。どうぞ~」
わたしは牛柄ちゃんにスイカを差し出した。すると、牛柄ちゃんはスイカをじっと眺めたかと思うとぱくっと食べた。
「わっ、牛柄ちゃんスイカ食べるんだね」
牛柄ちゃんはスイカを美味しそうにもぐも頬張っていてキュートすぎるよ。一生懸命スイカを食べている猫って最高だよ。
にゃははとなぜだか猫笑いになってしまったわたしは、ふと隣を見た。
すると。
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