9 / 32
まぁ、やっぱり一悶着…
しおりを挟む
冒険者ギルド本部に入るとまだ中に人はそこまで居なかった。
冒険者のほとんどが支部の方で依頼の受注を行うからである。
本部の主な仕事は依頼の登録、新規冒険者の登録、完了した依頼の報酬を支払う等である。
依頼の完了を報告している所があるならば夜中にネルミスに入り、本部が開いていなかったというところだろうか?
冒険者ギルドは定時出勤の定時退社というこの世界では珍しい超ホワイト会社なのである。
まぁ、支部の方は門が閉まるまで対応をしないといけないのだが…それでも24時間開いている商業ギルドとは違いホワイトな職場だと言われている。
…という訳で支部で依頼完了の報告はしたが報酬を貰えてないメンバーの集まりなんだろうな。
受付に行くとそこには机にうつ伏せになっている受付嬢がいた。
「すみません」
「…ふぇ?」
「冒険者登録をお願いしたいのですが…」
「あ、はい!分かりました!」
飛び起きた受付嬢のイレーナに冒険者とはなんたるかの説明を受けた。
「説明は以上です。現時点での登録の意志を確認させてください」
「登録します」
「分かりました。では、お名前と階級を教えてください」
「ユウキ。一級国民です」
「ユウキ…あ、いえ、失礼しました。一級国民ですと奴隷の冒険者登録も出来ますがどうされますか?」
「奴隷を所有していません」
「分かりました。では、夢…を聞かせてください」
「家を手に入れて壺風呂に入ること…ですかね?」
「ふふっ…あ!すみません!」
「…おかしいですか?」
「すみません!名前と夢が不釣り合いだなぁ…と…あ!すみません!余計なことを…」
「こらっ!イレーナ!アンタまたやったわね!」
「うぅ…リットさん…夢を聞くくらいいいじゃないですかぁ…」
「アンタ…この前も聞いて新人のことバカにしてたわね…いつの間にそんなに偉くなったのかしら?」
「…はっ!?私用事を思い出しました!後はお任せします!」
「こらっ!逃げるな!…たくもうっ!」
「ははは…」
「ユウキさんですね…登録は完了しました。こちらが冒険者カードになります。依頼は支部の方でお受けください…それと、後でイレーナは締めておきます」
ニコリと笑ったリットにユウキはこの女性は怒らせると怖い人だと直感的に感じた。
冒険者カードを手にしたユウキは冒険者訓練場の周りを通り支部に向かう。
冒険者訓練場は冒険者ギルド本部と支部の間にあり、冒険者訓練場を中心として右上に本部、左下に支部、左に冒険者素材売却所、下に冒険者ギルド宿舎、上に酒場街が存在する。
支部に到着すると中は剣や杖を持った冒険者で一杯になっていた。特に人が多かったのが依頼板の前だ…冒険者が自分の力量を弁えた上でどのような依頼を受けようかと考えているのだろう。
ユウキは離れたところにある誰も見ていない依頼板に向かう。
この依頼板は常時受け付けているクエストになっている。
向こうの冒険者が集まっている依頼板は特別な理由がなければ二週間も受けてもらえない依頼は破棄されている。
常時受け付けているクエストは薬草採取、ゴブリン討伐、グリーンウルフ討伐だ。
常時受け付けているクエストは人気がない…というのも、そこまで旨味のあるクエストでは無いからだ。
薬草採取はどこにでも生えてるヨモという薬草を取ってくるのだがどこにも生えていてトリカブという毒草と間違って採取されることが多いため、人気がない。
ゴブリン討伐は3Kだ。きつい、汚い、危険…。
まず、臭いがきついため鼻がやばい…体を洗わないため汚いから武器に大量の脂がつく…そして、男女共に貞操が危険…の3Kが揃っているため冒険者は好んでゴブリン討伐を行わない。
稀にゴブリンスレイヤーなるゴブリン専属の冒険者も存在するが…そんな冒険者は基本頭がイカれている。
グリーンウルフは討伐証明として牙を持ち帰れば良いが牙だけだと本当に雀の涙程の値段だ。
グリーンウルフの死体を持ち帰れば領主から援助金なるものを貰えるが、それもそこまで高くはない…そのため、人気がない。
つまり、このような依頼を見ている冒険者は自分から初心者だと言っているようなものなのだ。
そのため…
「お~ぃ…ガキ~!お前みたいな新人が来るところじゃないぜ~!ギャハハハ!」
こういうバカに絡まれることになる…。
冒険者のほとんどが支部の方で依頼の受注を行うからである。
本部の主な仕事は依頼の登録、新規冒険者の登録、完了した依頼の報酬を支払う等である。
依頼の完了を報告している所があるならば夜中にネルミスに入り、本部が開いていなかったというところだろうか?
冒険者ギルドは定時出勤の定時退社というこの世界では珍しい超ホワイト会社なのである。
まぁ、支部の方は門が閉まるまで対応をしないといけないのだが…それでも24時間開いている商業ギルドとは違いホワイトな職場だと言われている。
…という訳で支部で依頼完了の報告はしたが報酬を貰えてないメンバーの集まりなんだろうな。
受付に行くとそこには机にうつ伏せになっている受付嬢がいた。
「すみません」
「…ふぇ?」
「冒険者登録をお願いしたいのですが…」
「あ、はい!分かりました!」
飛び起きた受付嬢のイレーナに冒険者とはなんたるかの説明を受けた。
「説明は以上です。現時点での登録の意志を確認させてください」
「登録します」
「分かりました。では、お名前と階級を教えてください」
「ユウキ。一級国民です」
「ユウキ…あ、いえ、失礼しました。一級国民ですと奴隷の冒険者登録も出来ますがどうされますか?」
「奴隷を所有していません」
「分かりました。では、夢…を聞かせてください」
「家を手に入れて壺風呂に入ること…ですかね?」
「ふふっ…あ!すみません!」
「…おかしいですか?」
「すみません!名前と夢が不釣り合いだなぁ…と…あ!すみません!余計なことを…」
「こらっ!イレーナ!アンタまたやったわね!」
「うぅ…リットさん…夢を聞くくらいいいじゃないですかぁ…」
「アンタ…この前も聞いて新人のことバカにしてたわね…いつの間にそんなに偉くなったのかしら?」
「…はっ!?私用事を思い出しました!後はお任せします!」
「こらっ!逃げるな!…たくもうっ!」
「ははは…」
「ユウキさんですね…登録は完了しました。こちらが冒険者カードになります。依頼は支部の方でお受けください…それと、後でイレーナは締めておきます」
ニコリと笑ったリットにユウキはこの女性は怒らせると怖い人だと直感的に感じた。
冒険者カードを手にしたユウキは冒険者訓練場の周りを通り支部に向かう。
冒険者訓練場は冒険者ギルド本部と支部の間にあり、冒険者訓練場を中心として右上に本部、左下に支部、左に冒険者素材売却所、下に冒険者ギルド宿舎、上に酒場街が存在する。
支部に到着すると中は剣や杖を持った冒険者で一杯になっていた。特に人が多かったのが依頼板の前だ…冒険者が自分の力量を弁えた上でどのような依頼を受けようかと考えているのだろう。
ユウキは離れたところにある誰も見ていない依頼板に向かう。
この依頼板は常時受け付けているクエストになっている。
向こうの冒険者が集まっている依頼板は特別な理由がなければ二週間も受けてもらえない依頼は破棄されている。
常時受け付けているクエストは薬草採取、ゴブリン討伐、グリーンウルフ討伐だ。
常時受け付けているクエストは人気がない…というのも、そこまで旨味のあるクエストでは無いからだ。
薬草採取はどこにでも生えてるヨモという薬草を取ってくるのだがどこにも生えていてトリカブという毒草と間違って採取されることが多いため、人気がない。
ゴブリン討伐は3Kだ。きつい、汚い、危険…。
まず、臭いがきついため鼻がやばい…体を洗わないため汚いから武器に大量の脂がつく…そして、男女共に貞操が危険…の3Kが揃っているため冒険者は好んでゴブリン討伐を行わない。
稀にゴブリンスレイヤーなるゴブリン専属の冒険者も存在するが…そんな冒険者は基本頭がイカれている。
グリーンウルフは討伐証明として牙を持ち帰れば良いが牙だけだと本当に雀の涙程の値段だ。
グリーンウルフの死体を持ち帰れば領主から援助金なるものを貰えるが、それもそこまで高くはない…そのため、人気がない。
つまり、このような依頼を見ている冒険者は自分から初心者だと言っているようなものなのだ。
そのため…
「お~ぃ…ガキ~!お前みたいな新人が来るところじゃないぜ~!ギャハハハ!」
こういうバカに絡まれることになる…。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
魔力ゼロの俺だけが、呪いの装備を『代償なし』で使い放題 ~命を削る魔剣も、俺が持てば『ただのよく切れる剣』~
仙道
ファンタジー
現代日本で天才研究者だった相模登(さがみ のぼる)は、ある日突然、異世界へ転移した。 そこは『スキル』と『魔力』が全てを決める世界。
しかし登には、ステータス画面もなければ、魔力も、スキルも一切存在しなかった。
ただの一般人として迷宮に放り出された彼は、瀕死の女騎士と出会う。彼女の前には、使う者の命を瞬時に吸い尽くす『呪いの魔剣』が落ちていた。
武器はそれしかない。女騎士は絶望していたが、登は平然と魔剣を握りしめる。 「なぜ……生きていられるの?」 登には、剣が対価として要求する魔力は存在しない。故に、魔剣はデメリットなしの『ただのよく切れる剣』として機能した。
これは、世界で唯一「対価」を支払う必要がない登が、呪われた武具を次々と使いこなし、その副作用に苦しむ女騎士やエルフ、聖女を救い出し、無自覚に溺愛されていく物語。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる