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序章
子供の私たちと山頂までの道のり
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ループス・ラテン。そう名乗った男はよく見てみると端正な顔立ちをしていた、亜麻色の髪は太陽にあたって若干だが金色に見えないこともない、翡翠色の瞳は最初の優しそうな印象とは異なってギラギラとこちらに挑戦的な視線を送っている。
少し圧とまではいかないが眼力を込めたことは否定しない、僕の視線にジェイソンと少女に名を呼ばれた少年は少したじろう。だがしかし視線を逸らさない彼はさながら、いや、赤髪の少年、緑の髪の少年と三人は少女の騎士といったところだろう
正直、事情がある身である以上これ以上彼らと会話をする時間すら惜しいが中々に青春をしているらしい、
果たして自分にそんな青々しい時間などあったであろうかと少し追想をしてしまったのはご愛嬌だ
といっても、彼らと出会っていなければ今頃このような思考までできてはいなかったであろうが、不幸中の幸い、もしくは僥倖といってもいいだろう。とにかく今は時間がない、少しでも、一秒でも早く王都から身を離さないといけない、自分が持ち帰った情報を祖国に持ち帰らなければここまで今こうしてることすら無意味になるのだから・・・
「あの、えっと、ループスさん?」
自身の名を名乗った以降黙った騎士にセラは問いかけた
ジェイソンたちに何やら意味がありげの視線を送ったと思えば突然黙って、その瞳にすこしの曇りが見えた気がした
「いや、すまない。少し考え事をしていた。」
「何を考えていたかは知らんが、俺たちはあんたを見過ごせないぞ」
「だね、貴族様で、騎士でなのになんで逃げてきたかを聞かなければ、」
「おや、そこの少年は僕の事情とやらはきかないといったではないのかい?」
ジェイソンに裏切られたと少しは思っているだろうが本気にはしてないのだろう、困ったようにループスは首を掲げた。傷が痛むのだろう、顔が少しゆがむ
「悪いが俺が問いただしているわけではないんでな」
ふっと悪い顔を浮かべるジェイソンにループスは馴染みの友を思い出す
あいつと似たり寄ったりの性格、将来がお兄さんは心配だよ
祖国にいる友はほかの友人にも腹が黒いといわれるほどの性格がひんまがっている、彼の将来も多少なりとも
それに近いものになるであろうと予想をしたループスはお姫さまに少しだけなぜか同情の眼差しを向けた
騎士だって男さ、幼いうちはいい。ただ少なくとも騎士とやらにも餌がなければそれこそ番犬にもならず飼い主に噛みつくものだからね
自分でも幼い子らに対してなにを考えているんだか、とまた思考に潜っていた
「あああああっ!!もう、お前らいいかげんにしろよ!」
赤髪の少年が急に叫びだした
それに、たいしてうるさいよ、クレス。と緑の髪の少年は言う
「たっくよお、急がねえと村に帰るまでに日が暮れちまうよ、確かにその兄ちゃんが怪しいのはわかるけどよ、疑ってても結局その兄ちゃんは、俺らにそれ以上のことを教えてなんてくれねぇぜ」
なぁ?とこちらに問いかける赤髪の少年、クレスとやらは僕に同意を求める
「ま、そうだね」
「だろ?てことで、とりあえず山頂へ行こうぜ!もうすぐそこなんだし、それから下りながら話しても悪くないだろ!」
「お前はただ、じいに怒られるのが嫌なだけだろう」
ジェイソンはクレスをジト目で見つめいる
「怒られるのはクレスだし、僕たちは関係ないからクレスがあとのゼラニウムをとってこればいいじゃないか」
緑の髪の少年はクレスに言った
「確かにそうだけどよ、でもゼラニウムってなんか俺一人で行っても見つけられねぇし」
「?どういうこと」
セラはクレスに問い返す
「前に一人で探しに来たことはあるんだよ、さすがに山頂だし山登りだって慣れたもんだけど楽ではないからよ!!でも、ひとつも見つからなかったんだよなぁ・・・・」
クレスは不思議そうな顔でその時のことを思い出しているようだ
「一つもって・・・・山頂なら群生地なんてみつけやすいはずだけど」
ムーランは変なのっとつぶやいた
「ってことで、とっとと行こうぜ!!山頂に!!」
「でもえっと、ループスさんはどうするの?」
セラはクレスに尋ねた
「んなの、どうせすぐそこだし、いっしょにつれてけばいいじゃねえか!」
鬼かこいつは・・・・・・・
男三人はおそらく同じことを思ったのだろう、何を言ってるんだこいつは、っとクレスに向ける視線は冷たい
「そ、それはさすがに・・・・」
セラも同様に呆れた視線を隠しはしなかった
「さすがに、この傷で山登りはいくら鍛えてはいてもきついものだね」
すると、クレスはふふんっと笑ってセラ!と名を呼んだ
「おい、クレス!」
ジェイソンはクレスにおまえまさかと言う
「そのまさかだよ、セラ出番だぞ!!」
「反対だよ!!明らかに不審者だよ、万が一にセラに何かあったらどうするのさ」
普段はおとなしいムーランまでもがクレスに詰め寄った
その様子にループスはこのセラと呼ばれる少女に興味を抱く
「反対だ、ばかばかしい。おいムーラン。君とそこの馬鹿で山頂へ行ってくれ、いつも君が一番に山頂でゼラニウムを見つけているんだし、さっさと見つけてきてくれ」
ジェイソンは異論は認めないと言わんばかりにムーランにも厳しい視線を送る
「そうだね、それがいいと僕も思う。さすがに今回のクレスの提案は危険すぎる、山頂には二人で行こう。
セラ、ジェイソンと二人で待っていて。いい?そこの不審者には近づいちゃだめだからね」
念を押すようにセラに言い聞かせるムーランにセラは心得たとばかりに頷いた
さて、この少女には何が?
ループスは疑問を視線にのせセラを見つめた
だがナイトがそれに気づくとセラの前に立ち視線を遮る
「ちぇっ、せっかくいい考えだと思ったのに、」
クレスは不貞腐れた表情で山頂へと向かった
それにムーランは、ひとつため息をこぼしてついて行った。
--------------------------------------------------
皆様、遅れましたが初めまして、
この話は若干ですが簡単に近況ボードに書いてありますが、これから年齢的に成長していき
R18の描写も書いていくつもりです。
ただエロだけではなく、どうか物語を楽しんでいただけるようにと書いていく限りですので長い目で見守ってください、お気に入り登録すでに何人かいただいております。全くもって恐縮な限りです、
感想なども随時お待ちしておりますので、ぜひ気が向いたときにでもコメントいただいたら幸いです
少し圧とまではいかないが眼力を込めたことは否定しない、僕の視線にジェイソンと少女に名を呼ばれた少年は少したじろう。だがしかし視線を逸らさない彼はさながら、いや、赤髪の少年、緑の髪の少年と三人は少女の騎士といったところだろう
正直、事情がある身である以上これ以上彼らと会話をする時間すら惜しいが中々に青春をしているらしい、
果たして自分にそんな青々しい時間などあったであろうかと少し追想をしてしまったのはご愛嬌だ
といっても、彼らと出会っていなければ今頃このような思考までできてはいなかったであろうが、不幸中の幸い、もしくは僥倖といってもいいだろう。とにかく今は時間がない、少しでも、一秒でも早く王都から身を離さないといけない、自分が持ち帰った情報を祖国に持ち帰らなければここまで今こうしてることすら無意味になるのだから・・・
「あの、えっと、ループスさん?」
自身の名を名乗った以降黙った騎士にセラは問いかけた
ジェイソンたちに何やら意味がありげの視線を送ったと思えば突然黙って、その瞳にすこしの曇りが見えた気がした
「いや、すまない。少し考え事をしていた。」
「何を考えていたかは知らんが、俺たちはあんたを見過ごせないぞ」
「だね、貴族様で、騎士でなのになんで逃げてきたかを聞かなければ、」
「おや、そこの少年は僕の事情とやらはきかないといったではないのかい?」
ジェイソンに裏切られたと少しは思っているだろうが本気にはしてないのだろう、困ったようにループスは首を掲げた。傷が痛むのだろう、顔が少しゆがむ
「悪いが俺が問いただしているわけではないんでな」
ふっと悪い顔を浮かべるジェイソンにループスは馴染みの友を思い出す
あいつと似たり寄ったりの性格、将来がお兄さんは心配だよ
祖国にいる友はほかの友人にも腹が黒いといわれるほどの性格がひんまがっている、彼の将来も多少なりとも
それに近いものになるであろうと予想をしたループスはお姫さまに少しだけなぜか同情の眼差しを向けた
騎士だって男さ、幼いうちはいい。ただ少なくとも騎士とやらにも餌がなければそれこそ番犬にもならず飼い主に噛みつくものだからね
自分でも幼い子らに対してなにを考えているんだか、とまた思考に潜っていた
「あああああっ!!もう、お前らいいかげんにしろよ!」
赤髪の少年が急に叫びだした
それに、たいしてうるさいよ、クレス。と緑の髪の少年は言う
「たっくよお、急がねえと村に帰るまでに日が暮れちまうよ、確かにその兄ちゃんが怪しいのはわかるけどよ、疑ってても結局その兄ちゃんは、俺らにそれ以上のことを教えてなんてくれねぇぜ」
なぁ?とこちらに問いかける赤髪の少年、クレスとやらは僕に同意を求める
「ま、そうだね」
「だろ?てことで、とりあえず山頂へ行こうぜ!もうすぐそこなんだし、それから下りながら話しても悪くないだろ!」
「お前はただ、じいに怒られるのが嫌なだけだろう」
ジェイソンはクレスをジト目で見つめいる
「怒られるのはクレスだし、僕たちは関係ないからクレスがあとのゼラニウムをとってこればいいじゃないか」
緑の髪の少年はクレスに言った
「確かにそうだけどよ、でもゼラニウムってなんか俺一人で行っても見つけられねぇし」
「?どういうこと」
セラはクレスに問い返す
「前に一人で探しに来たことはあるんだよ、さすがに山頂だし山登りだって慣れたもんだけど楽ではないからよ!!でも、ひとつも見つからなかったんだよなぁ・・・・」
クレスは不思議そうな顔でその時のことを思い出しているようだ
「一つもって・・・・山頂なら群生地なんてみつけやすいはずだけど」
ムーランは変なのっとつぶやいた
「ってことで、とっとと行こうぜ!!山頂に!!」
「でもえっと、ループスさんはどうするの?」
セラはクレスに尋ねた
「んなの、どうせすぐそこだし、いっしょにつれてけばいいじゃねえか!」
鬼かこいつは・・・・・・・
男三人はおそらく同じことを思ったのだろう、何を言ってるんだこいつは、っとクレスに向ける視線は冷たい
「そ、それはさすがに・・・・」
セラも同様に呆れた視線を隠しはしなかった
「さすがに、この傷で山登りはいくら鍛えてはいてもきついものだね」
すると、クレスはふふんっと笑ってセラ!と名を呼んだ
「おい、クレス!」
ジェイソンはクレスにおまえまさかと言う
「そのまさかだよ、セラ出番だぞ!!」
「反対だよ!!明らかに不審者だよ、万が一にセラに何かあったらどうするのさ」
普段はおとなしいムーランまでもがクレスに詰め寄った
その様子にループスはこのセラと呼ばれる少女に興味を抱く
「反対だ、ばかばかしい。おいムーラン。君とそこの馬鹿で山頂へ行ってくれ、いつも君が一番に山頂でゼラニウムを見つけているんだし、さっさと見つけてきてくれ」
ジェイソンは異論は認めないと言わんばかりにムーランにも厳しい視線を送る
「そうだね、それがいいと僕も思う。さすがに今回のクレスの提案は危険すぎる、山頂には二人で行こう。
セラ、ジェイソンと二人で待っていて。いい?そこの不審者には近づいちゃだめだからね」
念を押すようにセラに言い聞かせるムーランにセラは心得たとばかりに頷いた
さて、この少女には何が?
ループスは疑問を視線にのせセラを見つめた
だがナイトがそれに気づくとセラの前に立ち視線を遮る
「ちぇっ、せっかくいい考えだと思ったのに、」
クレスは不貞腐れた表情で山頂へと向かった
それにムーランは、ひとつため息をこぼしてついて行った。
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皆様、遅れましたが初めまして、
この話は若干ですが簡単に近況ボードに書いてありますが、これから年齢的に成長していき
R18の描写も書いていくつもりです。
ただエロだけではなく、どうか物語を楽しんでいただけるようにと書いていく限りですので長い目で見守ってください、お気に入り登録すでに何人かいただいております。全くもって恐縮な限りです、
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