5 / 5
序章
騎士の俺と不思議な少女
しおりを挟む
お姫様を守る騎士、いやむしろ番犬か・・・それも躾のなっていない猛犬だ
知的であろうとしているが箍が外れた時きっとあの少女は言葉通り喰われてしまうのだろう。
赤髪の少年クレスと緑の髪少年ムーランが山頂へ行って少し経ったが、少し離れたところから二人の気配がする
おそらくもうじきにこちらに戻ってくるだろう、無事に目的とやらを達成したのかはわからないが薬草とやらを見つけらることを願うくらいには恩を感じている
ほんの少しの会話だけならできそうだ、
「随分と警戒をしているね、番犬君」
挑戦的な目線で煽るように、だけど決して敵意は感じさせない
ふっと笑い番犬ことジェイソンに問いかけた
「警戒しないわけがないだろう、あんたどっからどう見ても不審者であることに変わりないしな」
番犬であることには否定をしないあたり、やはりお姫様の事をさぞかし大切にしているのだろう
あの緑の髪の少年もそれは丁寧に丁寧に少女に注意をしていた。
この少女は何者なんだ?・・・・・・・・・・
ただ仲のいい幼馴染といえばそうなのだろう、でもそれだけではない。
理屈とかそんなものじゃなくて、納得できない理由があるとするなら自身の勘がそう告げているかとしか言えない
それにさっきのあの焦り方・・・・・
思い出すのは先ほどのこと、クレスが少女に出番だぞとまるで自身のことのように胸を張って
言ったあの出来ごと、それに対して一番に反応したのは少女自身ではなく番犬君たちだった
断片的ではあるがあの時のことを思い出す
これでも自分は鍛えている、そりゃあそういう職業だからってのはあるが、ただの平でもなければ
それなりに上の立場でもある、それでもここまでの傷を受けていて山登りをするとなると出来ないこともないが
傷に触ることに、間違いないし進んでそれを行おうとも思わない。
そんな中、クレスはそれが造作でもないかのように同行を強要しようとした
甲冑はボロボロで明らかにそれは戦闘をしたであろうとわかるものである、手足は所々赤く痣になってるところもあれば、いたるところから血が流れている、おまけに普段求めてもいないのに相手から言い寄られるくらいには整ってるであろうこの顔もいまはひどいありさまだ
だれがどうみても、これで山登りなど正直馬鹿げている
なのに彼は、あの赤髪の少年がそれがどうってこともないように言っていた、それがどうにも気になる
そしてそのあとの番犬たちの反応も。
少し考える。
例えばこの傷をどうにかできるのだと仮定するならば?
それが正解な気もする。だがそんなことがあるとするなら、平民での魔力持ちというのは珍しい
本来貴族が持って統治する能力としてみられるそれは、今この世界において10人に1人いるかいないかと言われている、例えば貴族の間で女児の魔力持ちが生まれようものなら例え爵位が低くても王族の嫁入りとて夢ではない
魔力があり、そして回復系統の魔法がつかえるとするならば、番犬たちが過保護になるのもわかる
だが魔法を学ぶ機会もないであろうあの少女が果たしてそれを発現できるのかと言われれば疑問に思う
もしそれができるのであればそれこそ天性の才能というものだ。中々に興味深いことには変わりない。
これは自身の主へのお土産が増えたようだ
正解なんてわからない、ただそれはもう確信だった
きっとこの少女が魔力を持っている。
その少女に無意識に視線が向いていたのであろう、何かを感じ取った少女はこちらに対してびくりと反応をして
警戒を表している。今自身の目が猛禽類のそれであることは自覚済みだ、でもそれは仕方ないだろう?
久しぶりに自身が高揚している、王都にて情報を得た時にやはりな、と確認作業のようなものだった
しかしこのような傷を負ったのは不覚にも腕のいい魔力持ちが居たからである、だからこそこの高揚感は心地いい
それは子供が新しいおもちゃを得たような感覚
「ははっ」
自然と出た笑い声に不信感をさらに募らせる番犬君
よく鼻が利くようだ、それでこそ番犬だ
僕は騎士だ、だけど別に君にとっての正義のヒーローでもなければ忠誠をささげた相手はもちろん君ではない
だからこそ、
お姫様をよく、見ておくんだよ?じゃないと攫われてしまうよ
わるいことを考えるのは実は好きなんだ、男ってのはそういう生き物だからね?
知的であろうとしているが箍が外れた時きっとあの少女は言葉通り喰われてしまうのだろう。
赤髪の少年クレスと緑の髪少年ムーランが山頂へ行って少し経ったが、少し離れたところから二人の気配がする
おそらくもうじきにこちらに戻ってくるだろう、無事に目的とやらを達成したのかはわからないが薬草とやらを見つけらることを願うくらいには恩を感じている
ほんの少しの会話だけならできそうだ、
「随分と警戒をしているね、番犬君」
挑戦的な目線で煽るように、だけど決して敵意は感じさせない
ふっと笑い番犬ことジェイソンに問いかけた
「警戒しないわけがないだろう、あんたどっからどう見ても不審者であることに変わりないしな」
番犬であることには否定をしないあたり、やはりお姫様の事をさぞかし大切にしているのだろう
あの緑の髪の少年もそれは丁寧に丁寧に少女に注意をしていた。
この少女は何者なんだ?・・・・・・・・・・
ただ仲のいい幼馴染といえばそうなのだろう、でもそれだけではない。
理屈とかそんなものじゃなくて、納得できない理由があるとするなら自身の勘がそう告げているかとしか言えない
それにさっきのあの焦り方・・・・・
思い出すのは先ほどのこと、クレスが少女に出番だぞとまるで自身のことのように胸を張って
言ったあの出来ごと、それに対して一番に反応したのは少女自身ではなく番犬君たちだった
断片的ではあるがあの時のことを思い出す
これでも自分は鍛えている、そりゃあそういう職業だからってのはあるが、ただの平でもなければ
それなりに上の立場でもある、それでもここまでの傷を受けていて山登りをするとなると出来ないこともないが
傷に触ることに、間違いないし進んでそれを行おうとも思わない。
そんな中、クレスはそれが造作でもないかのように同行を強要しようとした
甲冑はボロボロで明らかにそれは戦闘をしたであろうとわかるものである、手足は所々赤く痣になってるところもあれば、いたるところから血が流れている、おまけに普段求めてもいないのに相手から言い寄られるくらいには整ってるであろうこの顔もいまはひどいありさまだ
だれがどうみても、これで山登りなど正直馬鹿げている
なのに彼は、あの赤髪の少年がそれがどうってこともないように言っていた、それがどうにも気になる
そしてそのあとの番犬たちの反応も。
少し考える。
例えばこの傷をどうにかできるのだと仮定するならば?
それが正解な気もする。だがそんなことがあるとするなら、平民での魔力持ちというのは珍しい
本来貴族が持って統治する能力としてみられるそれは、今この世界において10人に1人いるかいないかと言われている、例えば貴族の間で女児の魔力持ちが生まれようものなら例え爵位が低くても王族の嫁入りとて夢ではない
魔力があり、そして回復系統の魔法がつかえるとするならば、番犬たちが過保護になるのもわかる
だが魔法を学ぶ機会もないであろうあの少女が果たしてそれを発現できるのかと言われれば疑問に思う
もしそれができるのであればそれこそ天性の才能というものだ。中々に興味深いことには変わりない。
これは自身の主へのお土産が増えたようだ
正解なんてわからない、ただそれはもう確信だった
きっとこの少女が魔力を持っている。
その少女に無意識に視線が向いていたのであろう、何かを感じ取った少女はこちらに対してびくりと反応をして
警戒を表している。今自身の目が猛禽類のそれであることは自覚済みだ、でもそれは仕方ないだろう?
久しぶりに自身が高揚している、王都にて情報を得た時にやはりな、と確認作業のようなものだった
しかしこのような傷を負ったのは不覚にも腕のいい魔力持ちが居たからである、だからこそこの高揚感は心地いい
それは子供が新しいおもちゃを得たような感覚
「ははっ」
自然と出た笑い声に不信感をさらに募らせる番犬君
よく鼻が利くようだ、それでこそ番犬だ
僕は騎士だ、だけど別に君にとっての正義のヒーローでもなければ忠誠をささげた相手はもちろん君ではない
だからこそ、
お姫様をよく、見ておくんだよ?じゃないと攫われてしまうよ
わるいことを考えるのは実は好きなんだ、男ってのはそういう生き物だからね?
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる