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第六話 旅の始まり
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司会「こ、こいつはうちのスターだ! 手放すわけには…!」
女勇者「なら、力づくでもらっていくよ。ボクも、その人の力が必要なんだ」
司会「う、うぐ…!」
俺「…止めてくれ」
女勇者「今のキミは、薬物に依存しているだけだ! 少し遠ざけて、聖水で毒抜きを続ければ…!」
俺「アレがないと、俺は駄目なんだ…。罪悪感に押し潰されて、何もできなくなる」ガタガタ
俺「もう、俺は何もしたくないんだ…」
俺「ゴブリンパウダーだけが、俺に全てを忘れさせてくれる…お願いだ、止めてくれ…帰ってくれ…」
女勇者「…駄目だ、キミは連れていく。ボクがもらうよ」
俺「他にもいるだろ…腕が立つ奴くらい…放っておいてくれ…どうせ、使い物にならない…」
俺「俺が一番わかってるんだ…。魔王にも世界にも、興味なんてないんだ…」
司会「そ、そうだそうだ!」ドンッ
女勇者「キミは黙っていろ」ギロッ
司会「ひ、ひいっ!」
女勇者「…キミの想い人を、ボクが見つけたと言っても意見を変えないのかい?」
俺「!」
女勇者「魔王の側近の暗黒騎士は、キミの捜している女剣士だよ」
俺「ほ、本当なのか!」
女勇者「…ようやく、人間らしい顔をしたね」ニコッ
女勇者「一度剣を交えたから間違いないよ」
女勇者「…もっとも、悪魔の心臓を移植して魔人化してるけどね」
俺「お、女剣士…」
女勇者「あんな化け物と魔王の連戦じゃ、さすがのボクでも分が悪すぎる」
女勇者「いいかな? 今度こそ、キミがあの娘を止めるんだ」
司会「ま、待ってくれ! キミにここを出ていかれたら、私はお終いだ…!」
司会「残ってくれ…! お願いだ!」
司会「キミと奇妙な友情を感じていたのは、私だけなのだろうか…?」
俺「…司会さん」
女勇者「別にボクは、王国にチクって今すぐここを終わりにしてもいいんだけど」
司会「ど、どうぞ、お好きに連れて行ってください勇者様!」バッ
女勇者「クズが…」チッ
女勇者「ゴブリンパウダーを持ってきてくれ。できるだけたくさんだ」
司会「ゆ、勇者様が、そんなものを…?」
女勇者「そんなわけがないだろう。この人用だ」
女勇者「すぐに使用量をゼロにすることはできない」
司会「そのう…しかしこれは、高価なブツでして…ね?」
司会「勇者様に余裕があるのなら、少しばかり恵んでいただけるとこちらもスムーズに出せるといいますか…」
女勇者「……」ブンッ
司会「ひいっ!」
女勇者「早くしてくれないか」
司会「わ、わかりました。ただちに…」
俺(この人…口調こそ穏やかだけれど、怖いな)
女勇者「自己紹介は必要かい?」
俺「いえ…勇者様のことは、存じ上げております」
女勇者「楽にしてくれ。元より、ボクが無理を言ってキミについてきてもらっているんだ」
俺(魔王に対抗する人間として神に選ばれた、神紋を持って生まれた少女…)
俺(生まれ落ちたそのときに、最強の人間であることを決定づけられた存在)
俺「なぜ、俺を…?」
女勇者「話した通りだ。側近と魔王を同時に相手取れないから、どうしても仲間が必要になったのさ。あの戦いを見て、確信したよ。キミはこの国で、ボクの次に強いよ」
女勇者「自惚れみたいな言い方になっちゃったね…ごめんね」タハハ
俺「いえ…」
女勇者(ずっとぼうっとしてるな…ゴブリンパウダーのせいか)ジッ
女勇者「なら、力づくでもらっていくよ。ボクも、その人の力が必要なんだ」
司会「う、うぐ…!」
俺「…止めてくれ」
女勇者「今のキミは、薬物に依存しているだけだ! 少し遠ざけて、聖水で毒抜きを続ければ…!」
俺「アレがないと、俺は駄目なんだ…。罪悪感に押し潰されて、何もできなくなる」ガタガタ
俺「もう、俺は何もしたくないんだ…」
俺「ゴブリンパウダーだけが、俺に全てを忘れさせてくれる…お願いだ、止めてくれ…帰ってくれ…」
女勇者「…駄目だ、キミは連れていく。ボクがもらうよ」
俺「他にもいるだろ…腕が立つ奴くらい…放っておいてくれ…どうせ、使い物にならない…」
俺「俺が一番わかってるんだ…。魔王にも世界にも、興味なんてないんだ…」
司会「そ、そうだそうだ!」ドンッ
女勇者「キミは黙っていろ」ギロッ
司会「ひ、ひいっ!」
女勇者「…キミの想い人を、ボクが見つけたと言っても意見を変えないのかい?」
俺「!」
女勇者「魔王の側近の暗黒騎士は、キミの捜している女剣士だよ」
俺「ほ、本当なのか!」
女勇者「…ようやく、人間らしい顔をしたね」ニコッ
女勇者「一度剣を交えたから間違いないよ」
女勇者「…もっとも、悪魔の心臓を移植して魔人化してるけどね」
俺「お、女剣士…」
女勇者「あんな化け物と魔王の連戦じゃ、さすがのボクでも分が悪すぎる」
女勇者「いいかな? 今度こそ、キミがあの娘を止めるんだ」
司会「ま、待ってくれ! キミにここを出ていかれたら、私はお終いだ…!」
司会「残ってくれ…! お願いだ!」
司会「キミと奇妙な友情を感じていたのは、私だけなのだろうか…?」
俺「…司会さん」
女勇者「別にボクは、王国にチクって今すぐここを終わりにしてもいいんだけど」
司会「ど、どうぞ、お好きに連れて行ってください勇者様!」バッ
女勇者「クズが…」チッ
女勇者「ゴブリンパウダーを持ってきてくれ。できるだけたくさんだ」
司会「ゆ、勇者様が、そんなものを…?」
女勇者「そんなわけがないだろう。この人用だ」
女勇者「すぐに使用量をゼロにすることはできない」
司会「そのう…しかしこれは、高価なブツでして…ね?」
司会「勇者様に余裕があるのなら、少しばかり恵んでいただけるとこちらもスムーズに出せるといいますか…」
女勇者「……」ブンッ
司会「ひいっ!」
女勇者「早くしてくれないか」
司会「わ、わかりました。ただちに…」
俺(この人…口調こそ穏やかだけれど、怖いな)
女勇者「自己紹介は必要かい?」
俺「いえ…勇者様のことは、存じ上げております」
女勇者「楽にしてくれ。元より、ボクが無理を言ってキミについてきてもらっているんだ」
俺(魔王に対抗する人間として神に選ばれた、神紋を持って生まれた少女…)
俺(生まれ落ちたそのときに、最強の人間であることを決定づけられた存在)
俺「なぜ、俺を…?」
女勇者「話した通りだ。側近と魔王を同時に相手取れないから、どうしても仲間が必要になったのさ。あの戦いを見て、確信したよ。キミはこの国で、ボクの次に強いよ」
女勇者「自惚れみたいな言い方になっちゃったね…ごめんね」タハハ
俺「いえ…」
女勇者(ずっとぼうっとしてるな…ゴブリンパウダーのせいか)ジッ
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