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第二話 カリオス王子の苦悩…
「だぁ~~~終わらねぇ~~~‼︎」
カリオス王子の仕事部屋の机の上には大量の書類が積み上げられていて、端からこなしているのに一向に減る気配がなかった。
「カリオス王子、追加の報告書です!」
「またこんなに来たのか…」
文官が書類の束を抱えて持って来た。
カリオス王子はその量を見て辟易していた。
あれから2日が経った。
レイラ如きが出来ていた事なのだから、自分には問題ないと思っていた書類整理だったが…?
とてもじゃないが1人でこなせられる量ではない。
…だけど、レイラはそれらを翌日に持ち越す事はなく、その日に全てを片付けていた。
「王子…これはいつになったら終わるのですかぁ~?」
「そんなの俺が知るか‼︎」
カリオス王子の隣にはライラがおり、書類整理を手伝わされていた。
ライラは決して頭が良くない為に、書類の山を見て頭から煙が上がっていた。
「これで分かっただろう! レイラをお前の補佐としてこの城に留めたかった理由が‼︎」
「本当に姉はこの量を1日で終わらせていたのですね…」
そう…カリオス王子は自分が面倒だった為に、書類整理を全てレイラに任せて来た。
そして書類の内容の詳細を後から確認する為に聞いていた…のだけど、それも面倒臭がってまともに聞いてはいなかった。
「…とはいえ、文句を言った所でこの量がなくなるわけじゃないからな! 口ではなく手を動かせ‼︎」
「うぅ、何で私がこんな目に…」
二人は文句を言いながらも書類整理を再開し始めた。
カリオス王子の元に来る書類は主に王国内の報告だった。
その内容は主に…作物の収穫量に関するものや、魔物の活動による報告、市民の要望などが書き込まれていた。
「特に大した内容じゃないのに、こんな事をいちいち報告してくるんじゃねぇーよ!…ったくよぉ‼︎」
「王国の外れにある村で土地の崩落って…こんな事も王国が対処をしなければならないのですか?」
「自然災害なんて良くある話だから、そんなのは放っておいて次に移れ!」
それからカリオス王子とライラは2時間を掛けて書類整理をこなして行ったのだが、大した量をこなしているわけではなく…更に文官から追加の書類がやって来た。
その書類の量を見て…カリオス王子は机を叩いて発狂し始めた。
「クソォ! 減るどころか増える一方だ‼︎」
「こうなったら、姉を城に呼び戻しませんか?」
「呼び戻すってどうやってだ?」
「そんな物は適当な理由や捏造した内容で呼び戻せば良いのです。」
「だが…あそこまで言っておいて…」
「なら、命令という形でなら如何でしょうか?」
カリオス王子は書類の山を見て頷くと、騎士団を招集させてからレイラの捜索に当たらせた。
そして待つ事、半日…
騎士が戻って来ると報告を受けて、カリオス王子とライラは唖然としていた。
「レイラ様ですが、現在王国内の何処にも居られませんでした。」
「ちゃんと捜したのか⁉︎」
「はい、市民の家の中に入り確認をし、冒険者ギルドで所在を聞いたり…他にも宿の中を探したり、聞き込みも行いましたが一向に手掛かりは掴めず…」
「何だと‼︎」
カリオス王子は焦り始めた。
レイラは侯爵家と冒険者ギルド以外は頼る場所はないと思っていたから、王国を出ると迄は思っていなかったのだ。
「依頼で王国の外に出ているとかではなくてか?」
「それが…レイラ様はここ数日は冒険者ギルドに一切顔を見せてはおられないそうです。」
カリオス王子は考えた。
仮に誰にも気付かずに王国に外に出る方法があるとすれば…行商人の馬車に潜り込んでやり過ごす手もあるのではないかと。
「早馬を飛ばして2つの関所に兵を送れ! そこでレイラを捕らえて王国に連れ戻せ‼︎」
「はっ!」
仮に王国から無事に逃れたとしても、国外に出るなら関所は必ず抜けなければならない。
その為に先手を打ったのだが…?
カリオス王子はレイラが戻って来る事を見越して、書類整理を一切手を付けずに自室のソファーでライラとくつろいでいた。
更に1日経過して…レイラが関所に来ていない事の報告を受けると、カリオス王子は焦り始めた。
「馬鹿な! レイラが関所を通っていないだと⁉︎」
「我々の方が早かったのかは分かりませんが、レイラ様が関所を抜けたという報告は一切ありませんでした。」
レイラが城から出て行って既に3日が過ぎていた。
行商馬車なら1日、人の足でも3日もあれば着く筈…?
「関所にいる者をそのまま待機させて、他の者達は王国から関所までの場所を徹底的に捜索させろ‼︎」
「…とは言いますが、騎士団を総動員させて捜索してもかなりの広さですよ。」
「レイラ1人だし、危険な場所に行ったりはしないだろう。 街道付近を捜索すれば見つかるだろう。」
「分かりました!」
そう言って騎士達は城から旅立って行った。
カリオス王子は万が一の事を考えて書類整理をする事にして仕事部屋に戻ったのだけれど…?
そこには机に乗れきれない量の書類が床に積まれていて、更に増えていたのだった。
そして最悪な事に…国王陛下から報告のお達しが届いて来たのでした。
「何としても…レイラを連れ戻すぞ‼︎」
果たして、カリオス王子のその願いは叶うのだろうか?
カリオス王子の仕事部屋の机の上には大量の書類が積み上げられていて、端からこなしているのに一向に減る気配がなかった。
「カリオス王子、追加の報告書です!」
「またこんなに来たのか…」
文官が書類の束を抱えて持って来た。
カリオス王子はその量を見て辟易していた。
あれから2日が経った。
レイラ如きが出来ていた事なのだから、自分には問題ないと思っていた書類整理だったが…?
とてもじゃないが1人でこなせられる量ではない。
…だけど、レイラはそれらを翌日に持ち越す事はなく、その日に全てを片付けていた。
「王子…これはいつになったら終わるのですかぁ~?」
「そんなの俺が知るか‼︎」
カリオス王子の隣にはライラがおり、書類整理を手伝わされていた。
ライラは決して頭が良くない為に、書類の山を見て頭から煙が上がっていた。
「これで分かっただろう! レイラをお前の補佐としてこの城に留めたかった理由が‼︎」
「本当に姉はこの量を1日で終わらせていたのですね…」
そう…カリオス王子は自分が面倒だった為に、書類整理を全てレイラに任せて来た。
そして書類の内容の詳細を後から確認する為に聞いていた…のだけど、それも面倒臭がってまともに聞いてはいなかった。
「…とはいえ、文句を言った所でこの量がなくなるわけじゃないからな! 口ではなく手を動かせ‼︎」
「うぅ、何で私がこんな目に…」
二人は文句を言いながらも書類整理を再開し始めた。
カリオス王子の元に来る書類は主に王国内の報告だった。
その内容は主に…作物の収穫量に関するものや、魔物の活動による報告、市民の要望などが書き込まれていた。
「特に大した内容じゃないのに、こんな事をいちいち報告してくるんじゃねぇーよ!…ったくよぉ‼︎」
「王国の外れにある村で土地の崩落って…こんな事も王国が対処をしなければならないのですか?」
「自然災害なんて良くある話だから、そんなのは放っておいて次に移れ!」
それからカリオス王子とライラは2時間を掛けて書類整理をこなして行ったのだが、大した量をこなしているわけではなく…更に文官から追加の書類がやって来た。
その書類の量を見て…カリオス王子は机を叩いて発狂し始めた。
「クソォ! 減るどころか増える一方だ‼︎」
「こうなったら、姉を城に呼び戻しませんか?」
「呼び戻すってどうやってだ?」
「そんな物は適当な理由や捏造した内容で呼び戻せば良いのです。」
「だが…あそこまで言っておいて…」
「なら、命令という形でなら如何でしょうか?」
カリオス王子は書類の山を見て頷くと、騎士団を招集させてからレイラの捜索に当たらせた。
そして待つ事、半日…
騎士が戻って来ると報告を受けて、カリオス王子とライラは唖然としていた。
「レイラ様ですが、現在王国内の何処にも居られませんでした。」
「ちゃんと捜したのか⁉︎」
「はい、市民の家の中に入り確認をし、冒険者ギルドで所在を聞いたり…他にも宿の中を探したり、聞き込みも行いましたが一向に手掛かりは掴めず…」
「何だと‼︎」
カリオス王子は焦り始めた。
レイラは侯爵家と冒険者ギルド以外は頼る場所はないと思っていたから、王国を出ると迄は思っていなかったのだ。
「依頼で王国の外に出ているとかではなくてか?」
「それが…レイラ様はここ数日は冒険者ギルドに一切顔を見せてはおられないそうです。」
カリオス王子は考えた。
仮に誰にも気付かずに王国に外に出る方法があるとすれば…行商人の馬車に潜り込んでやり過ごす手もあるのではないかと。
「早馬を飛ばして2つの関所に兵を送れ! そこでレイラを捕らえて王国に連れ戻せ‼︎」
「はっ!」
仮に王国から無事に逃れたとしても、国外に出るなら関所は必ず抜けなければならない。
その為に先手を打ったのだが…?
カリオス王子はレイラが戻って来る事を見越して、書類整理を一切手を付けずに自室のソファーでライラとくつろいでいた。
更に1日経過して…レイラが関所に来ていない事の報告を受けると、カリオス王子は焦り始めた。
「馬鹿な! レイラが関所を通っていないだと⁉︎」
「我々の方が早かったのかは分かりませんが、レイラ様が関所を抜けたという報告は一切ありませんでした。」
レイラが城から出て行って既に3日が過ぎていた。
行商馬車なら1日、人の足でも3日もあれば着く筈…?
「関所にいる者をそのまま待機させて、他の者達は王国から関所までの場所を徹底的に捜索させろ‼︎」
「…とは言いますが、騎士団を総動員させて捜索してもかなりの広さですよ。」
「レイラ1人だし、危険な場所に行ったりはしないだろう。 街道付近を捜索すれば見つかるだろう。」
「分かりました!」
そう言って騎士達は城から旅立って行った。
カリオス王子は万が一の事を考えて書類整理をする事にして仕事部屋に戻ったのだけれど…?
そこには机に乗れきれない量の書類が床に積まれていて、更に増えていたのだった。
そして最悪な事に…国王陛下から報告のお達しが届いて来たのでした。
「何としても…レイラを連れ戻すぞ‼︎」
果たして、カリオス王子のその願いは叶うのだろうか?
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