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第一部
第三十一話 お約束的な…殺意⁉︎
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「シーリア、俺が悪かった‼︎」
俺は村に帰ってからシーリアを見付けて、大地に土下座をして頭を地面に付けて謝った。
正直なところ、未だに何でシーリアが怒っているのかが全く分からないが…?
誠意を見せれば何とかなるだろうし、恐らく俺が女扱いをしなかったのが原因だと思っている。
《はい、全くの見当違いです。》
「俺は初めてシーリアを見た時は、赤い鬣がカッコいい男だと思っていた。シーリアは俺の事を最初に見た時に、なよなよした女みたいだと言っていたな。」
「アタイは最初にテクティノスを見た時は女かと思っていた。」
「そして何度か遊んでいる内に…俺達は仲良くなっていた。」
「あぁ、あの頃は特に大した遊びはしていなかったが、走り回るのが楽しかったな。」
俺とシーリアは昔話から始めた。
すると、他の仲間達も俺達の元に来ていた。
「そしてマリアネートが生まれた時くらいだったか?」
「クライヴが生まれた時だったな…」
「山の花畑で、俺は花冠や花のブレスレットを作ってからマリアネートの土産にしようとしていたんだ。」
「あの時の事か…確かアタイは、ヒューム族は器用だと言ったな。」
「その後に俺は花飾りをシーリアの首に掛けたら…」
「確か凄く嬉しかった記憶があるが?」
「こんな女っぽい物はオレには相応しくない!そう言って、俺の目の前で引き千切ってくれたよな?」
「あ…あれ?そうだったっけ?」
クライヴは頭を押さえていた。
「その後に何を言ったか覚えているか?」
「えっと…?」
「お前は本当にオレと同じ男か?実は女じゃないのか~?お前が大人になって売れ残っていたら、メスとして貰ってやるよ…と。俺はあの言葉で、シーリアは両親から女と紹介されたが男だと認識をし始めていた。」
クライヴは更に深い溜息を吐いていた。
「これじゃあ、お姉ちゃんが恋愛対象に見えないと言った意味が解るよ。」
「あ…あれ?」
「それから色々あって、俺が村から旅立つ時に…シーリアが言った一言が未だに忘れられなかった。」
「アタイはあの時に何て言ったっけ?」
「お前みたいなナヨナヨした女みたいなのが無事に王都まで行けるのかよ?道端で盗賊に捕まってメス奴隷になるのがオチだぞ…と。」
「姉ちゃん…」
「アタイはそんな事を言ったか?」
「俺を励ます為に敢えてそういう言い方をしていたのだとその時は思っていた。」
あの頃の俺はシーリア程、体に恵まれてはいなかったからそう言われても何も言い返せなかったな。
まぁ、あの言葉のお陰で精神的には少し強くなれたが。
「それから数年が経過して、村に帰って来た時にシーリアに再会したが…シーリアは子供の頃に拍車を掛けて男らしい姿になっていた。」
「あの時は、久々に帰って来たテクティノスの姿を見て嬉しかったが照れくさくて…何て言ったか?」
「相変わらず線が細くて女みたいだな!本当に男なのか?…と。」
クライヴは頭を抱えだした。
「それからしばらくしたある日に、自警団に参加していたシーリアが魔物討伐で怪我をして、俺が回復魔法を使用とした時に服を脱がしたら、その時に初めてシーリアが女だという事に気付いてな。」
「まさか、アタイの裸を見たのか?」
「いや、肝心な部分は隠れていたのでそこまでは見ていなかったが、両親が嘘を付いていた訳ではなくて、シーリアは本当に女だったのかと思ってな。それまではずっと男だと思っていたし、本人も男だと言っていたからな。」
「あの頃は、男に憧れていたんだよ。」
「そして男だと思っていたシーリアが女だと気付いた瞬間、普通なら意識し始めるかもしれないが…俺には全くそういう気が起きず。」
「確かに、今迄男だと思っていた姉ちゃんが実は女でしたとか発覚しても恋愛対象に見る事が出来ないといった意味が解りますね。」
「でも、女という事が解ったので…王都から村に帰ってくる時は、王都で女性に人気のマニキュアや化粧水や口紅や香水などをマリアネートの土産ついでに購入してシーリアに渡したが、使った形跡が見られず。」
「アタイは化粧の類はしないからね…」
「次にリボンやブレスレットの類も買って渡したが…」
「アタイはあぁいうチャラチャラしたものは好きじゃなくてね。」
クライヴとマリアネートとミュンは頭を押さえていた。
「あのさぁ、姉ちゃん…」
「どうしたクライヴ?」
「もらった物はどうであれ…使ったりするのが普通じゃないかな?僕達は匂いに敏感だから、香水とかもらっても合わない場合があるけどさぁ。」
「いや、別に匂いは悪くは無かったよ。テクティノスはアタイの事が分かっていて贈ってくれたみたいだからね。」
「でも、使わなかったんだよね?」
「うん。」
「アクセサリーも?身に付けてからテクトさんに見せようとか思わなかったの?」
「全く思わない。それで笑われたりしたら恥だからな!」
「はぁ~~~、姉ちゃん悪いけどさぁ、テクトさんが姉ちゃんの事を恋愛対象に見られないと言われても姉ちゃんは怒れないよ。」
クライヴの言葉にシーリアは納得がいかないようで怒っている感じだった。
「クライヴ、俺の言葉を理解出来たか?」
「確かに人から選んで貰った物を身に付けて見せない姉ちゃんが悪い。」
「何でそうなる⁉」
「テクトさんは恐らく…姉ちゃんに似合うと思って買って来たと思うんだよ。」
「そうだな、買うのに色々迷ったのは確かだ。」
「それを無下に斬り捨てた。そしておしゃれ的な物は何もせずに、時期が来たら結婚を申し込むと言われても、僕でもお断りだよそんな女性。」
クライヴの言葉にシーリアは落ち込んで見せた。
何やら風向きが良い方向に変わって来ている感じがしていた。
そう…俺がここで余計な事を言わなければ。
「それで結局のところ…シーリアは何で怒っていたんだ?」
「「「は?」」」
三人は素っ頓狂な声を出した。
「お兄ちゃん、気付いてないの?」
「兄ちゃん、気付いてなかったの?」
「テクト君、貴方は何処までニブいの?」
「???」
はて…?
俺はマリアネートに良く鈍感だとは言われていたが、何の事を言っているのだろう?
「全く解らん!」
「お兄ちゃんが、自分の事を好きな人に俺は無理だからと言って他の人を紹介した事よ‼」
「なんだ、そんな事か!必死に悩んで損した。」
シーリアが怒っていた原因がゴードンを勧めた事か。
おかしいな、たかがその程度の事でシーリアが怒ったのか?
くだらん…。
俺はシーリアを見ると、下を向いて耳まで真っ赤にしていた。
「シーリアに言っておくが、俺がゴードンを勧めたのは別に俺は無理だからという意味だけではないぞ。俺はシーリアの事をこれっぽっちもほとんど全く恋愛対象なんかに見ていなかったんだから。反面、ゴードンはシーリアに対して女性を扱うように接していただろ?」
「んだ、シーリアは可愛い女の子だかんな!女の子に優しくするのはあたりめぇだべ!」
「それに、お前の料理は…っていうか、アレを料理と呼べるのかが解らんが…お前は何でも丸焼きじゃないか!肉だって血抜きをしてない物をただそのまま焼いただけの物を…俺はヒューム族だから血抜きのされていない肉は臭くて喰えたもんじゃない!お前達の様に虎族や獅子族の様に、血抜きのされていない肉は喰えないんだよ。」
「オラは別に平気だが?」
「まぁ、巨人族も血抜きをしてない肉を喰うよな?だが、ゴードンは周りに気を使って料理をするから俺でも問題ないが、シーリアのアレは基本的に無理だ!」
俺の言葉にクライヴはマリアネートを見ると、マリアネートは頷いてみせた。
俺もマリアネートもシーリアが作ってくれた手前、無下に断る事が出来ないで無理をして食べていたが…。
「そしてゴードンは気を使える奴だから、シーリアには丁度良い相手だと思ったんだよ。お前は俺が村に帰る度に近くによる度に背比べをして、女の私の身長を追い越すのはいつになるのだろうな?…と言って、俺が気にしている事をズケズケとモノ言う奴だからな!」
「姉ちゃん…それは。」
シーリアを見ると小刻みに震えていた。
俺の言葉が効いたんだろうが、どうせなら言いたい事を全て言わせて貰おう。
「極めつけは、今迄自分の事をアタイとぶっきら棒な言葉を使っていた癖に、急にしおらしく成って私とか使いだした事だ!本当にアレは気持ち悪いから辞めてくれ!パーティーで行動している時も、お前が私という度に背筋がゾワゾワとしていたんだよ。」
ふぅ…言ってやった!
「だから俺は、シーリアには俺よりもゴードンの方が似合うと思っての提案だったんだよ。ありがたく思え!」
「言いたい事は…それだけか?」
シーリアは小さく唸り声を上げる様な声で言って来た。
ゴードン以外は青い顔をして震えていた。
だが、俺は全てを言わせてもらう為にトドメの一言を言った。
「お前が結婚を申し込むとか言っていたみたいだが、断固としてお断りだ!誰がお前みたいなガサツで色気が無くて気を使えない女を好きになるんだよ!お前には男同士の友情に近い感情は合っても、全く女として見ていないんだ、変に高望みした夢を見るな!」
『グガァ…』
「ぐがぁ?」
『グガアアアアアアアアアアア!!!』
シーリアは怒りのあまりに言語がおかしな状態で吠えて向かって来た。
俺はあれだけ怒らせる発言をしたので、シーリアの性格なら向かって来てもおかしくないと思って、瞬時に強化魔法を展開した。
そしてゴードンも俺の前に立って盾で守ってくれようとしたが、シーリアの裏拳でゴードンは吹っ飛ばされていった。
明らかにシーリアの力が異常だと感じた俺は、シーリアに鑑定魔法を使った。
すると…?
【激しい怒りによる先祖返り・ビーストモード】
…というものが発動していた。
更に筋肉が盛り上がっていき、シーリアはワータイガーに変化したのだった。
その変化により、俺の強化魔法は強化の意味をなさなかった。
俺はそのままシーリアにボコボコにされて、また気を失う羽目になった。
強化魔法が無ければ、恐らく俺はシーリアに殴り殺されていただろう。
そして俺が再び目を覚ました時に目にした光景は、俺のいた場所の周囲が荒れ果てていたのだった。
その後、事情を知った村人達から俺は非難されて…村の牢に放り込まれて反省の為に三日間監禁されていた。
当のシーリアは、暴れるだけ暴れた後に元に戻って…俺に言われた事を全て忘れていた感じだった。
そして牢の中で反省した俺は思った。
もう…自分の感情に任せて物を言うのは辞めようと。
俺は村に帰ってからシーリアを見付けて、大地に土下座をして頭を地面に付けて謝った。
正直なところ、未だに何でシーリアが怒っているのかが全く分からないが…?
誠意を見せれば何とかなるだろうし、恐らく俺が女扱いをしなかったのが原因だと思っている。
《はい、全くの見当違いです。》
「俺は初めてシーリアを見た時は、赤い鬣がカッコいい男だと思っていた。シーリアは俺の事を最初に見た時に、なよなよした女みたいだと言っていたな。」
「アタイは最初にテクティノスを見た時は女かと思っていた。」
「そして何度か遊んでいる内に…俺達は仲良くなっていた。」
「あぁ、あの頃は特に大した遊びはしていなかったが、走り回るのが楽しかったな。」
俺とシーリアは昔話から始めた。
すると、他の仲間達も俺達の元に来ていた。
「そしてマリアネートが生まれた時くらいだったか?」
「クライヴが生まれた時だったな…」
「山の花畑で、俺は花冠や花のブレスレットを作ってからマリアネートの土産にしようとしていたんだ。」
「あの時の事か…確かアタイは、ヒューム族は器用だと言ったな。」
「その後に俺は花飾りをシーリアの首に掛けたら…」
「確か凄く嬉しかった記憶があるが?」
「こんな女っぽい物はオレには相応しくない!そう言って、俺の目の前で引き千切ってくれたよな?」
「あ…あれ?そうだったっけ?」
クライヴは頭を押さえていた。
「その後に何を言ったか覚えているか?」
「えっと…?」
「お前は本当にオレと同じ男か?実は女じゃないのか~?お前が大人になって売れ残っていたら、メスとして貰ってやるよ…と。俺はあの言葉で、シーリアは両親から女と紹介されたが男だと認識をし始めていた。」
クライヴは更に深い溜息を吐いていた。
「これじゃあ、お姉ちゃんが恋愛対象に見えないと言った意味が解るよ。」
「あ…あれ?」
「それから色々あって、俺が村から旅立つ時に…シーリアが言った一言が未だに忘れられなかった。」
「アタイはあの時に何て言ったっけ?」
「お前みたいなナヨナヨした女みたいなのが無事に王都まで行けるのかよ?道端で盗賊に捕まってメス奴隷になるのがオチだぞ…と。」
「姉ちゃん…」
「アタイはそんな事を言ったか?」
「俺を励ます為に敢えてそういう言い方をしていたのだとその時は思っていた。」
あの頃の俺はシーリア程、体に恵まれてはいなかったからそう言われても何も言い返せなかったな。
まぁ、あの言葉のお陰で精神的には少し強くなれたが。
「それから数年が経過して、村に帰って来た時にシーリアに再会したが…シーリアは子供の頃に拍車を掛けて男らしい姿になっていた。」
「あの時は、久々に帰って来たテクティノスの姿を見て嬉しかったが照れくさくて…何て言ったか?」
「相変わらず線が細くて女みたいだな!本当に男なのか?…と。」
クライヴは頭を抱えだした。
「それからしばらくしたある日に、自警団に参加していたシーリアが魔物討伐で怪我をして、俺が回復魔法を使用とした時に服を脱がしたら、その時に初めてシーリアが女だという事に気付いてな。」
「まさか、アタイの裸を見たのか?」
「いや、肝心な部分は隠れていたのでそこまでは見ていなかったが、両親が嘘を付いていた訳ではなくて、シーリアは本当に女だったのかと思ってな。それまではずっと男だと思っていたし、本人も男だと言っていたからな。」
「あの頃は、男に憧れていたんだよ。」
「そして男だと思っていたシーリアが女だと気付いた瞬間、普通なら意識し始めるかもしれないが…俺には全くそういう気が起きず。」
「確かに、今迄男だと思っていた姉ちゃんが実は女でしたとか発覚しても恋愛対象に見る事が出来ないといった意味が解りますね。」
「でも、女という事が解ったので…王都から村に帰ってくる時は、王都で女性に人気のマニキュアや化粧水や口紅や香水などをマリアネートの土産ついでに購入してシーリアに渡したが、使った形跡が見られず。」
「アタイは化粧の類はしないからね…」
「次にリボンやブレスレットの類も買って渡したが…」
「アタイはあぁいうチャラチャラしたものは好きじゃなくてね。」
クライヴとマリアネートとミュンは頭を押さえていた。
「あのさぁ、姉ちゃん…」
「どうしたクライヴ?」
「もらった物はどうであれ…使ったりするのが普通じゃないかな?僕達は匂いに敏感だから、香水とかもらっても合わない場合があるけどさぁ。」
「いや、別に匂いは悪くは無かったよ。テクティノスはアタイの事が分かっていて贈ってくれたみたいだからね。」
「でも、使わなかったんだよね?」
「うん。」
「アクセサリーも?身に付けてからテクトさんに見せようとか思わなかったの?」
「全く思わない。それで笑われたりしたら恥だからな!」
「はぁ~~~、姉ちゃん悪いけどさぁ、テクトさんが姉ちゃんの事を恋愛対象に見られないと言われても姉ちゃんは怒れないよ。」
クライヴの言葉にシーリアは納得がいかないようで怒っている感じだった。
「クライヴ、俺の言葉を理解出来たか?」
「確かに人から選んで貰った物を身に付けて見せない姉ちゃんが悪い。」
「何でそうなる⁉」
「テクトさんは恐らく…姉ちゃんに似合うと思って買って来たと思うんだよ。」
「そうだな、買うのに色々迷ったのは確かだ。」
「それを無下に斬り捨てた。そしておしゃれ的な物は何もせずに、時期が来たら結婚を申し込むと言われても、僕でもお断りだよそんな女性。」
クライヴの言葉にシーリアは落ち込んで見せた。
何やら風向きが良い方向に変わって来ている感じがしていた。
そう…俺がここで余計な事を言わなければ。
「それで結局のところ…シーリアは何で怒っていたんだ?」
「「「は?」」」
三人は素っ頓狂な声を出した。
「お兄ちゃん、気付いてないの?」
「兄ちゃん、気付いてなかったの?」
「テクト君、貴方は何処までニブいの?」
「???」
はて…?
俺はマリアネートに良く鈍感だとは言われていたが、何の事を言っているのだろう?
「全く解らん!」
「お兄ちゃんが、自分の事を好きな人に俺は無理だからと言って他の人を紹介した事よ‼」
「なんだ、そんな事か!必死に悩んで損した。」
シーリアが怒っていた原因がゴードンを勧めた事か。
おかしいな、たかがその程度の事でシーリアが怒ったのか?
くだらん…。
俺はシーリアを見ると、下を向いて耳まで真っ赤にしていた。
「シーリアに言っておくが、俺がゴードンを勧めたのは別に俺は無理だからという意味だけではないぞ。俺はシーリアの事をこれっぽっちもほとんど全く恋愛対象なんかに見ていなかったんだから。反面、ゴードンはシーリアに対して女性を扱うように接していただろ?」
「んだ、シーリアは可愛い女の子だかんな!女の子に優しくするのはあたりめぇだべ!」
「それに、お前の料理は…っていうか、アレを料理と呼べるのかが解らんが…お前は何でも丸焼きじゃないか!肉だって血抜きをしてない物をただそのまま焼いただけの物を…俺はヒューム族だから血抜きのされていない肉は臭くて喰えたもんじゃない!お前達の様に虎族や獅子族の様に、血抜きのされていない肉は喰えないんだよ。」
「オラは別に平気だが?」
「まぁ、巨人族も血抜きをしてない肉を喰うよな?だが、ゴードンは周りに気を使って料理をするから俺でも問題ないが、シーリアのアレは基本的に無理だ!」
俺の言葉にクライヴはマリアネートを見ると、マリアネートは頷いてみせた。
俺もマリアネートもシーリアが作ってくれた手前、無下に断る事が出来ないで無理をして食べていたが…。
「そしてゴードンは気を使える奴だから、シーリアには丁度良い相手だと思ったんだよ。お前は俺が村に帰る度に近くによる度に背比べをして、女の私の身長を追い越すのはいつになるのだろうな?…と言って、俺が気にしている事をズケズケとモノ言う奴だからな!」
「姉ちゃん…それは。」
シーリアを見ると小刻みに震えていた。
俺の言葉が効いたんだろうが、どうせなら言いたい事を全て言わせて貰おう。
「極めつけは、今迄自分の事をアタイとぶっきら棒な言葉を使っていた癖に、急にしおらしく成って私とか使いだした事だ!本当にアレは気持ち悪いから辞めてくれ!パーティーで行動している時も、お前が私という度に背筋がゾワゾワとしていたんだよ。」
ふぅ…言ってやった!
「だから俺は、シーリアには俺よりもゴードンの方が似合うと思っての提案だったんだよ。ありがたく思え!」
「言いたい事は…それだけか?」
シーリアは小さく唸り声を上げる様な声で言って来た。
ゴードン以外は青い顔をして震えていた。
だが、俺は全てを言わせてもらう為にトドメの一言を言った。
「お前が結婚を申し込むとか言っていたみたいだが、断固としてお断りだ!誰がお前みたいなガサツで色気が無くて気を使えない女を好きになるんだよ!お前には男同士の友情に近い感情は合っても、全く女として見ていないんだ、変に高望みした夢を見るな!」
『グガァ…』
「ぐがぁ?」
『グガアアアアアアアアアアア!!!』
シーリアは怒りのあまりに言語がおかしな状態で吠えて向かって来た。
俺はあれだけ怒らせる発言をしたので、シーリアの性格なら向かって来てもおかしくないと思って、瞬時に強化魔法を展開した。
そしてゴードンも俺の前に立って盾で守ってくれようとしたが、シーリアの裏拳でゴードンは吹っ飛ばされていった。
明らかにシーリアの力が異常だと感じた俺は、シーリアに鑑定魔法を使った。
すると…?
【激しい怒りによる先祖返り・ビーストモード】
…というものが発動していた。
更に筋肉が盛り上がっていき、シーリアはワータイガーに変化したのだった。
その変化により、俺の強化魔法は強化の意味をなさなかった。
俺はそのままシーリアにボコボコにされて、また気を失う羽目になった。
強化魔法が無ければ、恐らく俺はシーリアに殴り殺されていただろう。
そして俺が再び目を覚ました時に目にした光景は、俺のいた場所の周囲が荒れ果てていたのだった。
その後、事情を知った村人達から俺は非難されて…村の牢に放り込まれて反省の為に三日間監禁されていた。
当のシーリアは、暴れるだけ暴れた後に元に戻って…俺に言われた事を全て忘れていた感じだった。
そして牢の中で反省した俺は思った。
もう…自分の感情に任せて物を言うのは辞めようと。
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