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第一章
第八話 溢れ出る肉汁…・後編(そうだった、ここは異世界だった…)
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イノシシは難易度が高いと思い、別の生物を狙おうと思った。
これで…ワカメの海藻生活が脱せられる!
…と思って、少し嫌だったが、イモムシを狙う事にした。
はっきり言って、見た目的に毒々しい見た目をしている物を口に入れたくはない。
僕は魔剣…なんとかのダガーを向けて突っ込んで行った。
すると、イモムシの口から白い塊の様なものが吹き出して来た。
イモムシが口から吐くのは決まっている!
イモムシは成虫になる為の蛹になる為に、口から吐く糸で身体を包むので…僕はてっきり糸だと思っていた。
…という、ここは地球ではなく異世界だという事を改めて思い知る事になるのだった。
それは何故か?
イモムシは、口から高熱湯を吐き出してきたのだった。
「イモムシがこんな芸当が出来るなんて、想像が付くか‼︎」
口から白いモノは、実は糸ではなくて湯気で…僕はその湯気を足に被ってしまい、しばらく動けずにいた。
ただ、イモムシが肉食じゃなくて助かった。
イモムシが肉食だったら、負傷して動けなくなった僕は、さぞかし御馳走だっただろう。
僕は去って行くイモムシに感謝を告げた。
「ヤバい…このままで行くと、今日もまたワカメを食う羽目になる。」
…かと言って、イモムシと同等に弱そうなうさぎが、なんの特殊能力を持っていないとは到底思えない。
だから僕は、鑑定魔法を最初から欲しかったんだ。
まぁ…無いものねだりをしても仕方が無いか。
僕は…「どうか、特殊攻撃はありません様に…」と願いながら、うさぎを仕留める為に、1匹になるのを木の陰から息を殺して待った。
そして数時間が経過した頃に、やっと1匹になったうさぎを狙ってダガーを構えて向かって行った……が?
殺気を感じたのか、うさぎはこちらを振り向くと…全身の毛を逆撫でて小刻みに震えていた。
そして、何故か毛の色が真っ赤に燃え上がった様な色をしてから、額が隆起してツノが出現した。
「やっぱりか………今迄の魔物の生態を見る限り、うさぎも何かしらの特殊能力が備わっていると思っていて良かった。」
だが、うさぎは全くこっちには向かってはこなかった。
寧ろ…目線はこちらを向いているが、攻めて来ようとはしてこないところを見ると、これはただの生存本能の為の威嚇行動なのだと。
「悪いな、こっちもいい加減に海藻生活には飽き飽きだったんだ。 お前を美味しく頂くと約束するから糧になってくれ!」
僕はウサギのツノを左手で掴んでから、右手のダガーで首を根元まで刺した。
すると、うさぎの悲しみと苦しみから発する断末魔の様な叫び声を上げると、血反吐を吐いて絶命した。
何とも後味の悪い結果になってしまったが、僕は手を合わせてお辞儀をしてからうさぎを持ち去った。
そしてダンジョンを出て草原に戻り、うさぎを解体し始めた。
まずは首を切断して血抜きをし、次に皮を剥がして行く…そして、木の棒を刺してから焚き火で炙り始めた。
しばらくすると、肉から脂が滴り落ちる…何とも美味そうな匂いがした、
まぁ、無理も無い…この10日間は、旨みをあまり感じないワカメ生活だったんだから。
ここに鍋でもあれば、美味しい出汁を抽出出来たかもしれないが、調理器具なんてものはここには無い。
なので、ここはシンプルに…うさぎの丸焼きを口にしたのだった。
………そして冒頭に戻る………
「それにしても、うさぎを倒したけど…全くレベルが上がらなかったなぁ? ダンジョン内では、うさぎにレベルを上げる様な経験値は無いのだろうか?」
実はそうでは無いことを後で思い知る。
確かに、ダンジョン内ではうさぎの経験値は無いに等しい位に少ない事は確かだ。
複数匹を倒して、やっと1レベルが上がるかという程度だった。
だが、ダンの場合ではそれには当てはまらない。
ダンのレベルが上がる理由は……?
これで…ワカメの海藻生活が脱せられる!
…と思って、少し嫌だったが、イモムシを狙う事にした。
はっきり言って、見た目的に毒々しい見た目をしている物を口に入れたくはない。
僕は魔剣…なんとかのダガーを向けて突っ込んで行った。
すると、イモムシの口から白い塊の様なものが吹き出して来た。
イモムシが口から吐くのは決まっている!
イモムシは成虫になる為の蛹になる為に、口から吐く糸で身体を包むので…僕はてっきり糸だと思っていた。
…という、ここは地球ではなく異世界だという事を改めて思い知る事になるのだった。
それは何故か?
イモムシは、口から高熱湯を吐き出してきたのだった。
「イモムシがこんな芸当が出来るなんて、想像が付くか‼︎」
口から白いモノは、実は糸ではなくて湯気で…僕はその湯気を足に被ってしまい、しばらく動けずにいた。
ただ、イモムシが肉食じゃなくて助かった。
イモムシが肉食だったら、負傷して動けなくなった僕は、さぞかし御馳走だっただろう。
僕は去って行くイモムシに感謝を告げた。
「ヤバい…このままで行くと、今日もまたワカメを食う羽目になる。」
…かと言って、イモムシと同等に弱そうなうさぎが、なんの特殊能力を持っていないとは到底思えない。
だから僕は、鑑定魔法を最初から欲しかったんだ。
まぁ…無いものねだりをしても仕方が無いか。
僕は…「どうか、特殊攻撃はありません様に…」と願いながら、うさぎを仕留める為に、1匹になるのを木の陰から息を殺して待った。
そして数時間が経過した頃に、やっと1匹になったうさぎを狙ってダガーを構えて向かって行った……が?
殺気を感じたのか、うさぎはこちらを振り向くと…全身の毛を逆撫でて小刻みに震えていた。
そして、何故か毛の色が真っ赤に燃え上がった様な色をしてから、額が隆起してツノが出現した。
「やっぱりか………今迄の魔物の生態を見る限り、うさぎも何かしらの特殊能力が備わっていると思っていて良かった。」
だが、うさぎは全くこっちには向かってはこなかった。
寧ろ…目線はこちらを向いているが、攻めて来ようとはしてこないところを見ると、これはただの生存本能の為の威嚇行動なのだと。
「悪いな、こっちもいい加減に海藻生活には飽き飽きだったんだ。 お前を美味しく頂くと約束するから糧になってくれ!」
僕はウサギのツノを左手で掴んでから、右手のダガーで首を根元まで刺した。
すると、うさぎの悲しみと苦しみから発する断末魔の様な叫び声を上げると、血反吐を吐いて絶命した。
何とも後味の悪い結果になってしまったが、僕は手を合わせてお辞儀をしてからうさぎを持ち去った。
そしてダンジョンを出て草原に戻り、うさぎを解体し始めた。
まずは首を切断して血抜きをし、次に皮を剥がして行く…そして、木の棒を刺してから焚き火で炙り始めた。
しばらくすると、肉から脂が滴り落ちる…何とも美味そうな匂いがした、
まぁ、無理も無い…この10日間は、旨みをあまり感じないワカメ生活だったんだから。
ここに鍋でもあれば、美味しい出汁を抽出出来たかもしれないが、調理器具なんてものはここには無い。
なので、ここはシンプルに…うさぎの丸焼きを口にしたのだった。
………そして冒頭に戻る………
「それにしても、うさぎを倒したけど…全くレベルが上がらなかったなぁ? ダンジョン内では、うさぎにレベルを上げる様な経験値は無いのだろうか?」
実はそうでは無いことを後で思い知る。
確かに、ダンジョン内ではうさぎの経験値は無いに等しい位に少ない事は確かだ。
複数匹を倒して、やっと1レベルが上がるかという程度だった。
だが、ダンの場合ではそれには当てはまらない。
ダンのレベルが上がる理由は……?
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