上 下
25 / 154

第二十五話 相談

しおりを挟む
「今日こそは…」
そう思うのも無理はない。
この2日間、妹に相談に行ったのになぜかいつも違う方向に流れて言ったまま、相談出来ずに戻ってきてしまう。
だから、今日こそは!
そう思いながら、妹の部屋に向かおうと考えていると、僕の部屋のドアがノックされる。
だれだろ?
「何?」
「お兄ちゃん?入っていい?」
とドアの向こう側から妹の声がする。
まさか今から会いに行こうと思っていた妹が、自ら僕の部屋に来るとは。ビックリである。
「うん、入っていいよ!」
そう言うと、妹は僕の部屋へと入ってくる。
「どうしたんだ?珍しいなお前が自ら爆の部屋に来るなんて」
「…うん、だって最近私の相談にばっかりのってくれるから、私もお兄ちゃんの相談にのってあげようと思って」
なんて優しい妹なんだ!
わざわざ、僕の部屋まで来てくれるんだもんな…う、天使か?天使なのか!!
「なんで泣いてるの?」
おっと、知らない間に目から汗を流していたらしい。
「な、泣いてなんかないよ。それより相談にのってくれるのか?」
「うん、そのつもりだよ!」
「だったら、どう言ったらいいか…」
「ん?お兄ちゃんが悩んでるのはこの前相談しに来たことだよね?」
ん?この前…そういえば、説明はしていたな。
「そう」
「じゃあ、言うよ?一度しか言わないからね!」
僕は耳をすませて、妹の話に聞く体制に入る。
「えっと…たぶんだけど……」

「…ふむふむ、なるほどそういう事だったのか!女心は難しいな~」
「そうだよ、女心は複雑なんだから!」
妹が教えてくれたことで、大体のことはわかった。
ありがとう妹よ!
妹に感謝を伝えると、妹は恥ずかしそうにして、部屋を出ていった。
そんな妹も可愛いと思ってしまうのは、シスコンなのかもしれない。
そんなことを考えながら、明日どう行動するのか。
少し考えながら、今日は寝ることにした。
しおりを挟む
1 / 4

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

僕は婚約者を猫と思うことにした

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:48

万年二番手令嬢の恋(完結)

恋愛 / 完結 24h.ポイント:220pt お気に入り:2,129

女子に間違えられました、、

青春 / 完結 24h.ポイント:255pt お気に入り:31

婚約者の義妹に結婚を大反対されています

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:49,697pt お気に入り:4,903

貴方のために涙は流しません

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:34,549pt お気に入り:2,062

女装スナック『マーブル』へようこそ!

大衆娯楽 / 完結 24h.ポイント:142pt お気に入り:17

処理中です...