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学園編
其の十二
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「ルファエル、ゼルクもういいわ。御放しなさい」
「リーユ様」
「リーユお嬢様、ヴェルヴェーヌ公爵様」
リーユお嬢様の声に振り返れば、其処にはライラクス国から到着されたヴェルヴェーヌ公爵が従者を従えて立って居ました。ルファエルも剣を離し側へと戻り、ゼルクも剣を腰に戻して執事一同礼をして旦那様の背後へと従いました。
「アイクロメア王太子殿下、我が娘に何用でしょうか?この寒空の中の茶番は何事でしょう?」
「ヴェルヴェーヌ公爵…」
「学園長に案内をお願いしようと通りがかってみれば、何の話し合いだったのだ?ルイズ」
「ち、父上!?どうして此処に、今日は明日の花の朔月の祭りで多忙だと…」
お父様の背後に付き従っていたのは、アイクロメア王国の宰相様。フェスタス=スティヒ様です。スティヒ家とはリーユお嬢様のお母様であるマリアーナ様の生家。つまり、フェスタス=スティヒ様はリーユお嬢様の叔父上様でもあるのです。
突然のスティヒ宰相様の登場に、ご子息のルイズ様は冷や汗も掻いているようで、凄くこの場から逃げたそうですね。まぁ、従兄妹殿を断罪しようとしていたのですから、助ける余地は御座いません。
「普段多忙のヴェルヴェーヌ公爵様が、ご息女のレリーユエル様の学園での様子を気にかけていらしたのだ。私は学園への案内だ」
「お父様、花の朔祭りは無理だろうと今朝お手紙頂きましたのに…」
「ああ、今日もこの後戻らねばならない。卒業前にリーユの学園をみておきたくてな」
リーユお嬢様はヴェールを外し、嬉しそうな顔でお父様に駆け寄り飛びついています。普段は淑女がすべき事では無いと、小言を言う場面ですが。旦那様の嬉しそうな顔を見ていると、そういった野暮は必要ないですね。とても仲の良い親子です。
「驚きの所を申し訳ありませんが、お越しいただけた方はまだいらっしゃいますよ」
「アイクロメア王国、国王陛下。並びに学園長にもお越し頂きました」
「父上!?」
学園なら何をやっても大丈夫だと思いましたか?大間違いです。学園の中こそ、保護者への密告者は山ほどいるんですよ。学園に通う貴族科の生徒との親子の会話とかが、主な伝達ルートです。
寒い中庭にお待ち頂くなど、王太子の様な愚行は犯しません。中庭からの特等席である、特別クラスでお待ち頂いておりました。
さて、それでは背後の馬鹿達の断罪と行きましょうか。
「リーユ様」
「リーユお嬢様、ヴェルヴェーヌ公爵様」
リーユお嬢様の声に振り返れば、其処にはライラクス国から到着されたヴェルヴェーヌ公爵が従者を従えて立って居ました。ルファエルも剣を離し側へと戻り、ゼルクも剣を腰に戻して執事一同礼をして旦那様の背後へと従いました。
「アイクロメア王太子殿下、我が娘に何用でしょうか?この寒空の中の茶番は何事でしょう?」
「ヴェルヴェーヌ公爵…」
「学園長に案内をお願いしようと通りがかってみれば、何の話し合いだったのだ?ルイズ」
「ち、父上!?どうして此処に、今日は明日の花の朔月の祭りで多忙だと…」
お父様の背後に付き従っていたのは、アイクロメア王国の宰相様。フェスタス=スティヒ様です。スティヒ家とはリーユお嬢様のお母様であるマリアーナ様の生家。つまり、フェスタス=スティヒ様はリーユお嬢様の叔父上様でもあるのです。
突然のスティヒ宰相様の登場に、ご子息のルイズ様は冷や汗も掻いているようで、凄くこの場から逃げたそうですね。まぁ、従兄妹殿を断罪しようとしていたのですから、助ける余地は御座いません。
「普段多忙のヴェルヴェーヌ公爵様が、ご息女のレリーユエル様の学園での様子を気にかけていらしたのだ。私は学園への案内だ」
「お父様、花の朔祭りは無理だろうと今朝お手紙頂きましたのに…」
「ああ、今日もこの後戻らねばならない。卒業前にリーユの学園をみておきたくてな」
リーユお嬢様はヴェールを外し、嬉しそうな顔でお父様に駆け寄り飛びついています。普段は淑女がすべき事では無いと、小言を言う場面ですが。旦那様の嬉しそうな顔を見ていると、そういった野暮は必要ないですね。とても仲の良い親子です。
「驚きの所を申し訳ありませんが、お越しいただけた方はまだいらっしゃいますよ」
「アイクロメア王国、国王陛下。並びに学園長にもお越し頂きました」
「父上!?」
学園なら何をやっても大丈夫だと思いましたか?大間違いです。学園の中こそ、保護者への密告者は山ほどいるんですよ。学園に通う貴族科の生徒との親子の会話とかが、主な伝達ルートです。
寒い中庭にお待ち頂くなど、王太子の様な愚行は犯しません。中庭からの特等席である、特別クラスでお待ち頂いておりました。
さて、それでは背後の馬鹿達の断罪と行きましょうか。
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