人狼ゲーム『Selfishly -エリカの礎-』

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　――――美海の部屋
道明寺 晶
「美海……」

白百合 美海
「あ、アキラ……」

道明寺 晶
「大丈夫か？」

白百合 美海
「うん。平気よ？
　……もう調べものは終わったの？」

道明寺 晶
「ああ。それより、美海の顔が見たくなった」

白百合 美海
「……ふふ。いつでも見れるじゃない」

道明寺 晶
「まあな。
　……お前、ちゃんと休んでたのか？」

白百合 美海
「うん。すこし落ち着いたわ」

道明寺 晶
「……ちゃんと横になってないとダメだろ。
　……ほら、来いよ」

白百合 美海
「アキラ…………。
　……照れちゃうわ」

道明寺 晶
「今更だろ？」

白百合 美海
「そーゆーこと言わない～
　…………自分の部屋は見た？」

道明寺 晶
「いや、まだだけど……。
　いいんだよ、時間はいくらでもある」

白百合 美海
「あら、余裕ね」

道明寺 晶
「まあな」

白百合 美海
「ふふ、アキラらしい」

道明寺 晶
「………………」

白百合 美海
「ありがとう、アキラ。
　心配してきてくれたんでしょ？
　……あたしは大丈夫よ。
　調べたいこと、きっとまだ残ってるはずよ」

道明寺 晶
「…………無理してないか？」

白百合 美海
「うん」

道明寺 晶
「お前は…………そーゆー性分なのはわかってるんだが、
　辛いこと辛いって言わないからな……。
　俺にだけはちゃんと言えよ？　わかったな？」

白百合 美海
「うん。ふふ、ありがとう。
　……秋尾くんのことは、だいぶ、堪えたわ。
　でも……みんなのことも大切なの。
　だから、これからのことを考えて、前を向かなくちゃ」

道明寺 晶
「ああ。……でも、無理はするなよ。
　泣きたいときは泣いていいんだからな？」

白百合 美海
「ありがとう。
　…………いつも、ありがとう」
道明寺 晶
「……バカ」



　………………。



道明寺 晶
「じゃあ、いったん部屋見てくるな。
　あとでたぶん、朔也も来ると思うぜ」

白百合 美海
「うん、わかった。いってらっしゃい」

道明寺 晶
「おう。

　………………美海」

白百合 美海
「なあに？」

道明寺 晶
「……泣きそうな顔も可愛かったぜ」

白百合 美海
「も、もう！　こんなときまで、アキラったら」

道明寺 晶
「じゃあな」

白百合 美海
「うん」



　………………。

　…………………………。



白百合 美海
（人狼を引いた…………あたしが、みんなを殺さなくちゃならない。
　ごめんなさい、アキラ、言えなくて。
　でも、こんなことは絶対にしないわ。
　きっと助けが来る…………きっと、きっと、必ず）
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