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学園に行くようです

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ゾロゾロと体育館から人が出ていく
その流れから少し離れた位置でアランと私は人が少なくなるのを待っていた

体育館には同じ様な考えを持った人もいるのか出口を見つめていた

「そろそろ頃合か…行くぞ」

アランはそれだけ言うと背を向け歩きだした
置いていかれないように付いていくとまだ中にいた人たちの視線を感じて自然と俯き加減になる

「そういえば、お前クラスどこだ?…って、なんでそんな俯いてるんだよ」

「いや、、気にしないで」

「もしかしてほんとに体調悪いのか…?」

そう言うと先を歩いていたアランは私の元まで戻ってきて顔をのぞき込むように膝を折った

そんな些細な行動だけでも周囲の目はギラっと刺々しくなった気がしたのかはユリアの気の張りようなのか

「ううん、ちょっと疲れただけだよ。そんな事よりクラスどこだろう、私もまだわからないし…どこかに張り出されてるのかな?」

「あーいやお前のクラスなら教師が知ってそうだしそこらにいる教師に聞くのが早いと思うぞ」

「え、どういうこと?私そんな目をつけられてるの?」と言うとアランはしまった!とばかり頬が一瞬ピクッとなった

「あーとりあえず聞いてみるぞ、ほら行くぞ」

「ちょ、…待ってよ!」
また置いてかれそうになったが小走りに走って付いて行く



ーーーーーーあれは…アラン殿下と…ランドールの…

ーーーーーーなぜ、殿下があんな女と!

ーーーーーー人嫌い…いや女性に対してあんなにも心を許している…あれはに殿下なのか?

ーーーーーーあの噂はほんとだったの?

ーーーーーーそれって…アラン様の妃の噂?

ーーーーーーわたくしが聞いたのは王太子妃ではないかと…と言うのもあるわ

ーーーーーーそれなら俺も聞いたことあるぞ!

ーーーーーー流石はランドール家だな、一体どんな汚い手を…






ーーーーーーーー…あれがアラン殿下と王太子妃候補…??


そんな声が囁かれてた事など気付く由もない

ーーーーーーーーー

「えーっとユリアナさんのクラスはAですね。殿下と同じクラスでございます」

廊下での誘導係として立っていたと思われる教師にクラスを聞くとアランの言っていた通り知っていたらしい

…え…目つけられてるのかな…
でも何もしてないし


…兄上の仕業なんだろうなぁ…

2人はそれぞれ全く見当違いのことを考えていたがしばらくするとクラスに行こうと歩き出した

「アランと一緒なんて少し安心したかな」

「はっ?急に何言ってるんだよ」

歩いてる中で素直な気持ちだけを言うと変な目で見られる

私は不審者ですか?!

「いや、ほら…やっぱり一人だと心細くて」

「んなのっ知るかよ。言っとくがこの俺に迷惑掛けるようなことは辞めろよっ!」

「なんか、さっきの壇上の時と比べるとすごい変わりようね…」

呆れた目をアランに向けると鼻で笑い馬鹿にしたように

「なんで、俺がどうでもいい奴らに本性見せなきゃなんねぇんだよ…たくっ…」

「え、それって私には本性見せてもいいってくらい認めてくれてるのかなぁ~?」

ニヤニヤとしながらアランに視線を向ける

バツが悪そうに顔を歪ませてうるせぇと漏らすアランにユリアはくすりと笑みを浮かべた




未だに人の目はあるが先程とは違って人の数は少ない。今歩いてる廊下でもう過ぎてしまったが、FやEと通り過ぎて居たからこそこの先にユリア達のクラスがあり、それぞれ新入生も自分達のクラスで友達作りでもしてるのであろう


「ここだな」
目線を上げると立てかけには綺麗な時で1年Aと書かれていた

「うぅ…き、きんちょ…ってはやい!まって…」

せめて深呼吸くらいはさせて欲しいのに
ユリアの心情などいざ知らず、ドアを開けて入っていった



「…もう…スゥー…ハァー…よしっ」

息を深く吸い込み吐き出し覚悟を決めると一歩を踏み出した

アランが先に入っていった事もあり扉付近ではかなりの視線を集めていたが、全て気づかないフリをして座席を確認した

あ…アランと近い…って言うか隣だ

やった!とは思ったが声には出さないがそれが顔に出たのか自然と表情が明るくなる


「アラン、隣だね」

「…はぁ…過保護と言うよりもはや溺愛じゃないか…」

せっかく話しかけたのに溜め息を吐かれた挙句ぼそぼそと話していて

そんな様子を見ていたクラスメートはユリアの存在を殿下にとってなんなのか?と思考を巡らせていた

「無視ー?アラン??」

「はぁ…はやく席につけ目立つだろ」

「うんっ!」



さぁ、楽しい(?)学園生活の始まりなのです!

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