「……ね。これ、片付けるの手伝ってよ」
売れない役者・柴出雲は、ある夜、死体の前で“演技”をした。
その姿を見ていたのは、 薬草の香りを纏う、美しい怪物――瀬海未知流。
行き場を失った出雲は、奇妙な共同生活を送ることになる。
薄暗い四畳半。 優しすぎる食事。 甘い薬草の匂い。
少しずつ侵食されていく日常。
未知流は、壊れていく人間を愛していた。
これは、一人の役者が“本物”になるまでの物語。
そして、 怪物が自分だけの標本を完成させるまでの記録。
文字数 3,485
最終更新日 2026.05.13
登録日 2026.05.13