さびのりまる

さびのりまる

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SF 連載中 長編
* 今思い返してみればその日はなんと言うか。有り体に言えば、厄日だった。 例えば、道路脇の排水溝に昼飯代だった五百円をまるまる全額募金してしまった事とか。 例えば、解けた靴紐を結い直そうとしゃがんだら、前方にたまたま女子のスカートが差し迫っていた事とか。 ──と、例を挙げると枚挙に遑がないのだが、とにかくそんな感じの不運なバーゲンセールっぷりだったのである。 だから、だから。地面に落ちてたバナナの皮に滑って、転んだその先に運悪くあった漬物石に強か頭をぶつけてしまって、意識を昏倒させてもおかしくは無いのだ。 *
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文字数 1,557 最終更新日 2022.09.29 登録日 2022.09.29
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