東西に分かれた日本社会。
男子はセーラー服を着て身体を動かし、女子は詰め襟を着て知識を学ぶ。
東側では、それが当たり前だった。
そんな東側の高校に、西側から一人の女子が転入してくる。
彼女は私と同じ「なつき」という名前だった。
けれど西側では、女子がセーラー服を着て、男子が詰め襟を着る。
制服も、価値観も、日常の風景も、私たちとはまるで違っていた。
自分たちの立っている場所は、本当に正しいのか。
混じり合わなかった二つの「普通」が交差するとき、静かだった日常は、少しずつ形を変えてゆく――。
文字数 85,470
最終更新日 2026.05.22
登録日 2026.04.13