生きていたいと願うべきだと分かっている。
でも心からそう思える瞬間が、生きているうちに、何度あるだろう。
五月女奏は、不登校の高校生。
彼はある日、幽体離脱のように、自分の「幽霊」を体の外に出せるようになった。
ただし、幽霊がいけるのは自分のいる世界ではなく、それとよく似た並行世界。
そして並行世界では、彼の幽霊は、けが人や病人に触れることで、そのけがや病気を吸い取ることができた。
自分の世界ではなくても、人を癒すことには意味があると信じて「治療」を続ける奏だったが、ある雨の日、彼は自分の世界で、誰かの「幽霊」らしきものを見る。
その「幽霊」の本体は、奏の幽霊がいける並行世界に暮らす、ある女子高生だった。
名前は、水葉由良。
彼らは幽霊を「ゴースト」と呼ぶことにして、お互いの世界の病院で人々を治し続ける。
いくつかの共通点と、いくつかの違いを感じながら。
次第に交流を深めていく奏と由良だったが、それによって奏は、由良の身に何が起きていたのかを知る。
二つの世界に住む二人の交流と決断を描いた、現代ファンタジーです。
文字数 84,230
最終更新日 2022.06.17
登録日 2022.06.17
少し昔。
ある全寮制中学校のプールで、生徒であるキサラギ・サラの死体が見つかった。
彼女は自殺とみられたが、「僕」はその死の真相に迫るべく、二人の友人とともに事件を探る。
キサラギ・サラの恋人を怪しんだ「僕」だが……
文字数 16,771
最終更新日 2019.12.13
登録日 2019.12.13
――営業の質は、事務で決まる――
輪道小花は、姉と母の他にもう一人、犬妖の犬若と共に暮らす社会人二年生。
食品の流通会社の事務として働いているが、ただでさえ忙しいルーチンワークに加え、新しい仕事を割り振られることになった。
自分にできる限りはと懸命に取り組む小花だが、思わぬところで、自分の仕事が味覚障害の姉を救うことになると知る。
母が留守がちなため、自分と姉と犬若の二人と一頭で囲む、いつもの食卓。
それを守るために奮闘する子花は、どんな事務に育って行くのか。
妖怪のいる日常を生きる、一人の事務職員のお仕事小説です。
登録日 2025.04.25