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 侵略者――侵略の目的も何処から来たのかも不明な全てが謎な存在  《異形》  生命体かも謎な存在には、未だ不明な点が多い。  だが、1つだけ分かっている事は人類の敵だと言う事だ。  何百、何千年と異形と人類は戦いを繰り広げた。  しかし、人類が真の意味で負ける事は決してなかった。  人族を含めた。異種族の中でトップクラスの実力を持った。  《12の皇帝》と呼ばれる人間離れした存在が居たからだ。  そんな絶対的な力を有した皇帝と、異種族最古にして《災厄》と揶揄される強大な力を有した十体存在する。  異種族の王達がその地を守護していた。  遥か昔から存在する《異形》による大規模侵略から、数十年の時が経過する。  終わらない侵略と激しさを増す異形の脅威に、人々は休まらない恐怖に苦しめられた。  だが、ある異種族の家に双子の男女が産まれた。  竜の血を宿しながら、神に最も近き存在であり、神に祝福された竜人族の正当な血筋の双子。  そんな双子の一方は、いつの日か世界から認められ《帝》と呼ばれる称号を手にする。  しかし、その結果が必ずしも希望に満ちた道とは限らなかった。  苦悩と苦痛に染まった茨の道を少年は突き進む。  たった1つのかけがえのない者を守る筈の力は、少年から自身の命よりも大切な全てを目の前から奪い去った。  《最愛の女性》と《家族》と《友》  少年は、生きる意味と戦う目的を失った。  目的を失った時に、彼女との約束も同時に失ってしまう。  ――だが、皇帝は再び立ち上がった。  彼女と交わした――《約束》  家族の前で誓った――《願い》  友から託された――《想い》  この《願い》と《想い》を胸に秘め、たった1つの《約束》の為に、かの皇帝は再び戦場へと舞い戻る。  今度こそ、この手にある大切な物を守るために――  2度と目の前から奪われない為に、その全てを守り抜く。  この皇帝が死ぬ時があれば……それは、全てを守り通せた時だけだ。
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文字数 399,912 最終更新日 2024.03.18 登録日 2023.05.06
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