あの日を、何度も思い出す。
もしあの扉をくぐらなかったら。もし彼女と隣同士にならなかったら。もしあの設計図を見ていなければ——俺は、あの夏をまるごと逃していたかもしれない。
その銃の名は、恋愛ピストル。引き金を引けば、相手はあなたに恋をする。まるでおとぎ話みたいな話だろう?
でも、それは違う。
四月のある朝。平凡な高校生が新しい街に引っ越し、出会うべきではなかった人物と出会い、世界がひっくり返された。
——これは、俺の物語。雨宮千岐の物語。
文字数 14,458
最終更新日 2026.09.02
登録日 2026.09.02