歌川ピロシキ

歌川ピロシキ

読専でしたが自分でも書いてみたくなってきました。小学生の作文レベルですが暇つぶしにどうぞ。プロフ画像は四宮迅様(@4nomiyajin )作画のヴィゴーレ君

「青薔薇」作中の医療行為について

 作者は医療知識に乏しいため、不正確な事おびただしくて申し訳ないです。
極力調べながら書いてはいるのですが……

 今回、筋弛緩作用のある毒の解毒についてわちゃわちゃ書いていますが、自分でも後から間違いや時代錯誤に気付いていくつか修正したりしています。

 まず、出血多量のドレインの救命にヴィゴーレが血液を生成するために肉と鉄を用意して欲しいと依頼する台詞を後から肉だけに修正しました。
想定している世界の技術レベルは19世紀前半なので、この時期はまだ近代科学的な意味での「原子」や「分子」という概念が提言されたばかりのはず。
従って、血液の生成に鉄が必要という発想はあり得ませんね(´;ω;`)
一応、輸血という治療法は18世紀に既に存在したので「毒物や老廃物で汚染された血液を、健康な状態の動脈血を作って入れ替える」という療法は不自然ではない……はず。
よく考えずに勢いで書いてしまって申し訳ないです。

また、エドンの救命にあたって人工呼吸を行うシーンがあります。
現実の歴史ではちょうどふいご法による肺の過膨張事故が相次ぎふいごによる人工呼吸が廃れた時期に当たります。
この時代はまだ呼吸器系の解剖学が蔑ろにされていた時代で、気道の確保などを怠ってひたすら空気を送り込んだりしていたようですね。

作中では詳しく描写していませんが、細めの金属の管を送管して気道を確保し、呼吸のリズムに合わせて適切な量(約400~500ml)の空気を送り込めるふいごを使っている事にしています。
ちなみに金属の管を利用した送管による気道確保は10世紀末~11世紀初頭のペルシアで記録が残っており、16世紀にブリュッセルで書かれた医学書にも記載されているそうです。

なお、現実の19世紀半ばは、傷病者をうつぶせにして腕などを引き上げる、身体を回転させるなどの動きで胸郭を物理的に動かして呼吸を促すのが主流だったようですね。

 なお、ちょっと先に血清を皮下注射する描写が出てきますが……
血清療法が確立したのは19世紀末、現代使っているような注射器が開発されたのは19世紀半ばと時代が20~50年ほど違うのですが……
これは異世界ということで、誤差範囲としてください<(_ _)>

毎度のことながらグダグダで申し訳ありません
登録日 2021.11.09 12:54

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2021.11.10 07:26
歌川ピロシキ
歌川ピロシキ

柚木ゆず様

コメントありがとうございます<(_ _)>
このところ更新が滞っている上、更新してすぐ修正する羽目になって焦りました。
そこまで気にしている人はいないだろうとも思いつつ、大まかな時代の変化を技術的なものや食事、ファッションなどで表現しているシリーズなので、やはり修正は必要かな、と。

……どうしても血清と注射器だけは必要なので時代背景無視してしまいますが(笑)
今後ともお楽しみいただけると幸いです。

解除
2021.11.09 17:38
柚木ゆず

いえ、そんな……っ。

ご自身が書かれたことに、しっかりとした責任を持たれている。そちらは本心で、尊敬している部分でして。

真剣に作品と、その世界と、向き合っていらっしゃる作家様。
改めてそう感じ、改めて、敬意をいだいています。

解除
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