花柳 都子

花柳 都子

日々、虚構の世界で生きることに必死です。

第6回ホラー・ミステリー小説大賞

あなたは生まれ変わりを信じますか?
 輪廻転生とか、前世の記憶とか、誰誰の生まれ変わりとか、生きていればいろんな言葉を耳にしますが、この『僕の不在証明』は「もしも全く同じ人生を繰り返していたとしたら・・・」と思いながら書いたお話です。
 よく人の人生はいいことと悪いことが半分ずつでできている、みたいに言いますが、本当にそうでしょうか? 確かに人間界全体で見たらそうかもしれません。「あの人は私より幸せ」なんてきっと誰もが思っているはずで、あの人の幸せと私の不幸を足して2で割ったらちょうどいいのになんて呟いてしまうこともありますよね。隣の芝生はいつでも青く見えるものですが、「私はこんなにいいことがないのに、あの人は順風満帆で羨ましいわ」なんて落ち込んでしまうことだってあります。人と比べるものではないと理解していながら、やっぱり自分が一番不幸ではありたくない。せめて、誰かより幸せでありたい。たぶん人はそうやってなんとか踏ん張っているのだと思います。
 もしもまた『自分』に生まれ変われるとして、あなたはもう一度『自分』を選ぶことができますか?
 たとえ同じ人生の繰り返しだとして、やり直しもきかないとして、もう一度全く同じ人生を過ごしたいと思いますか?
 私はもしも【生まれ変わり認定試験】があるのなら挑戦してみたいものです。どこで人生の選択を間違えてしまったのか、振り返るのが怖くもありますが、私も私に関わる全ての人も、みんなみんな幸せであって欲しいから。いまの人生で叶えられなかったことを、来世では叶えてみたいと思います。
 「もう一度自分を選ぶ」と胸を張って答えられるくらい、皆さんが幸せな人生であることを心よりお祈りしております。少しでもこのお話を楽しんでいただければ幸いです。大賞参加作品を読んでいただいた方、またこの投稿にお付き合いいただいた方、本当にありがとうございます。


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登録日 2023.03.05 12:02

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