1
件
大きなソメイヨシノの咲く木がある、桜見高校。吉原奏人は、他人と接するのが苦手で、他人からの目を気にする憂鬱な学生生活を毎日毎日送っていた。ある日、奏人はかつて好きだったピアノに再び触れることになる。ピアノを奏で、奏人は再び生きがいを取り戻した。奏人がいつものように音楽室へと向かっていた時の事。音楽室からメンデルスゾーンの「春の歌」の音色が奏人の耳を突いた。吸い込まれるように音楽室に入ると、そこには桜のように綺麗で小さな見知らぬ女性がピアノと共にたたずんでいた。その子は25年前に死んだはずの女子高生だった。その女子高生には、ある願いがあった。それは、好きだった人にもう一度あう事だった。
文字数 26,447
最終更新日 2025.11.10
登録日 2025.04.30
1
件