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魔物の軍勢と大陸を二分して戦う<大陸王国連合機構軍>
その最前線で活躍する、最強と呼び声高い魔導騎士ユリウス・アーデングラッハは、類まれなる容姿と実力に、大国の王子という身分も合わさって大陸じゅうの女性達の憧れの存在だ。
「でも!!その魔力!半分わたしのなのですけれどーーー!!」
東の果ての隅の隅、魔物の大行軍により滅びた亡国の姫アカシャは叫ぶ。
膨大な魔力を持って生まれたアカシャは、自身で魔法の行使が出来ない代わりに、【第二の心臓】と呼ぶ生体魔導石を介して他者に魔力を分け与える事ができる……のだがアカシャの第二の心臓は10年前に訳あってユリウスの手に渡った。
当のユリウスは、それがアカシャのものであることも、魔力を勝手に吸い上げている事も知らされていない。
一方的に魔力を吸い上げられているアカシャは事あるごとに失神し、行き倒れかけている。
最近では魔力欠乏によりすっかりやつれて肌はカサカサだし髪はパサパサ、満身創痍だった。
何とかたどり着いた中枢要塞都市で、機構軍の門を叩くが門前払い。
潜り込んだ学園では取り巻きが多すぎて近づけない。
噂によるとユリウスには恋人がいて、近々婚約するんだとか。
そんな彼の傍らには愛らしく、美しい少女が立っている。
アカシャに使える唯一の特技は”石詠み”という石の魔力を測る能力だけだ。
長く胸のうちにあった想いに決着をつけ第二の心臓を取り返すべく、アカシャの試行錯誤の日々が幕を開けた。
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※2020年11月から別名義(huaca)で掲載していた作品を改題・改稿しています
(改稿して別名義アカウントでの再公開はアルファポリス公式さまに確認済みです。
改稿前の作品は全文非公開取り下げ済み)
※展開はゆっくりめ
文字数 53,038
最終更新日 2025.10.26
登録日 2025.10.23
気が付いたら少女の後ろに立っていた。どうして自分がそこに居るのか、自分は何者なのか、何も思い出せない。声を発する事も何かに触れる事も出来ないし、己の姿を確かめようにも鏡にもうつらない。たぶん恐らくどう考えても、幽霊というやつだ。
目の前に居る少女はどこぞの高位貴族のご令嬢らしく、なかなかの美少女だと思うが、歳の割に表情に乏しく滅多に笑わない。
幽霊だから何も出来ないし、どういうわけだか離れる事も出来ない。そのうち彼女のまわりには少しずつおかしなものが増えていく。おかしなものと一緒に彼女の日々をひっそりと見守っていた。
彼女の周りをうろうろ漂うだけの日々の中、ある日のお茶会で、誰かが彼女を名指しで「悪役令嬢」と呼ぶ声が聞こえた。この子が?悪役ってどういうことだ?
※2020年11月に別名義で公開していた作品を改稿して投稿しています
※未完のため、こちらもゆっくり更新で完結目指して続けて行く予定です
文字数 35,772
最終更新日 2024.09.10
登録日 2024.08.31
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