白猫 おたこ

白猫 おたこ

初めまして。 普段は会社で仕事しながら終わってからコソコソと話を増やしています。 よく分からないまま気ままにやってます。 エール貰えると嬉しいです! よろしくお願いします🙇‍♂️
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ファンタジー 連載中 長編 R18
*初投稿です。 お気に入りに登録。またコメント貰えると励みになります。 よろしくお願いします🙇  都内、使い込まれた革の匂いが染み付いた工房。 48歳の健太郎は、手際よく注文品の財布を仕上げると、ふう、と深く息を吐いた。 「……さて、仕事はここまでにするか」 独身に戻って数年。 レザークラフト職人としての腕は確かで、 一人で気楽に暮らしていく分には十分すぎる蓄えがある。派手な贅沢に興味はないが、ただ一つ、自分の中に燻り続けている「渇き」があった。  それは、効率や納期に追われることのない、純粋な「創作と暮らし」への憧れ。 健太郎は、先日届いたばかりのフルダイブ型VRデバイスを手に取った。 タイトルは 『Infinite Realm(インフィニット・レルム)』。 ここでの四日間が現実では一日らしい。 五感の再現率100%を謳うその世界なら、現実では叶わない「究極のスローライフ」が送れるかもしれない。 「キャラクタークリエイト、か。……いや、そのままでいい」 鏡に映る、少し白髪の混じった短髪と、職人特有の節くれ立った手。自分を偽る必要はない。彼はアバターの容姿を弄ることなく、そのままの姿で仮想世界への接続を承認した。 ―視界が真っ白な光に包まれ、次の瞬間。  頬を撫でる風の涼しさ、草の匂い、そして遠くから聞こえる川のせせらぎ。 健太郎が目を開けると、そこは新緑が眩しい始まりの村……ではなく、あえて設定した最果ての「辺境の村」の入り口だった。 「……本当に、風の匂いがするんだな」 自分の手を見れば、長年使い慣れた自分の手がそこにある。 周りでは、剣を携えた若者たちが「効率的なレベル上げ」を求めて駆け出していく。 しかし、健太郎は彼らとは逆の方向、村の端にある空き地へとゆっくり歩き出した。  彼の目的は、魔王を倒すことでも、最強の騎士になることでもない。 この世界にある未知の素材で、自分が心から満足できる「最高のモノ」を作り、ただ静かに暮らすこと。 「まずは、寝床の確保と……鞣し(なめし)に使う水場の確認からだな」 バツイチ、48歳。 現実の職人技術だけを武器に、おっさんの「もう一つの人生」が今、静かに幕を開けた、、、
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小説 753 位 / 214,827件 ファンタジー 136 位 / 49,935件
文字数 423,793 最終更新日 2026.01.12 登録日 2025.12.27
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