迷えるオトナ女子のための自分らしさのトリセツ

自分の価値は自分で決める!他人軸を卒業して、自分らしい人生を始めるための第一歩

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どうして私たちは、こんなにも「他人の評価」を求めてしまうのか

初対面の人と話すとき、疲れてしまう……共通の話題を探し、笑顔でその場の雰囲気を明るくし、気の利く会話をしようと努力をしていると、気を遣いすぎてしまうことがありますよね。中には、うまく会話が弾まず、焦り不安になる人もいるかもしれません。どうしてそんなに気を遣ってしまうのでしょう。

たとえば仕事で、業績をあげるために必死になる、会議の資料を完璧に仕上げて上司に報告するなど、あなたがそんなに頑張るのはなぜでしょうか。
自らの達成感のため、自己実現を果たすため、という人ももちろんいることでしょう。
けれども、多くの人は、相手に好感をもってもらいたい、上司に良い評価をもらいたい、という気持ちが働いて、行動するのだと思います。

わたしたちの多くは、外界の枠組みをイコール自分の評価基準だととらえています。
つまり、人からの評価が自分の価値だと信じているのです。

ですから、会話が盛り上がらず相手がつまらなそうな顔をすると、「自分は人間関係を築くことができない欠陥人間なのではないか」と悩みます。仕事でミスをして上司から注意を受けると「自分は会社で不要な存在なのだ」と落ち込みます。
人からの評価が自分の価値を決定づけるととらえているのですから、そりゃ、どうしたって相手からの評価が気になるものですよね。
他人からの評価を気にするな、なんて無理な話です。実際、給与査定は上司からの評価が反映されますし、人から好感を持たれたいと思うのは自然なことです。
ただ、自分の価値が他者評価に100%依拠するととらえている人は注意が必要です。

自分の価値がわからないHさん

Hさんは、会社員。仕事はコツコツと自分のペースで進めることができ、勤続7年目に入り後輩ができました。これまでは、自分の仕事だけをしていればよかったのですが、後輩の指導を担当することになり困惑するようになりました。後輩に話しかけるタイミングも迷いますし、人に教えられるほど仕事に精通していると自分では思えず、後輩に自信をもって教えることができずにいました。

休み時間は、周囲とコミュニケーションをとるよりも、一人でスマホを眺め過ごす方が落ち着きます。これまでは、特に気にせず自分のペースで休憩していたのですが、ふと周りを見渡してみると、他の人はそれぞれグループで集まり、会話が盛り上がり楽しそうにみえます。ふと、自分はこの場所にいていいのだろうかと不安になり始めました。

同窓会で集まると、同級生が昇進していたり、結婚して子どもがいたり、事業に成功していたりと、みんながキラキラして見えます。自分は経済的に自立しているし、それなりに仕事もできているのだから、引け目を感じる必要はないはずなのに、なぜか自分は価値がない人間のように感じてしまいます。

あるとき、友人とカフェでお茶をしていると、友人が婚活サイトに登録したという話になりました。友人はアドバイザーから「この年齢だと婚活市場では厳しくなる」と言われたとのことでした。その話を聞いて、Hさんは「年齢があがるだけで価値がなくなるのだろうか」と気持ちが沈んでしまったのです。

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プロフィール

高井祐子
高井祐子

神戸心理療法センター代表。公認心理師。臨床心理士。アンガーマネジメントファシリテーター。主に認知行動療法、マインドフルネスを用いて個人心理療法をおこなう。20年のカウンセラー歴を持ち、2025年4月までに、のべ15,602名と関わる。オンラインカウンセリングでは、日本全国のみならず海外からの相談に対応、グローバルに「こころの専門家」として活動している。著書に『認知行動療法で「なりたい自分」になる』(創元社)、『「自分の感情」の整えかた・切り替えかた』(大和出版)、『ラクに生きるための「心の地図」』(ナツメ社)などがある。

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