「家族」というチームのつくり方

仕事、家事、育児で忙しすぎてギスギス! 多忙な共働き世帯に必要なたった一つの考え方

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忙しいありきで考える

仕事が忙しくなる時期、ということを総括すると、年々忙しくなっていくと考えたほうが良いと考えています。
言ってしまえば、仕事が楽になる時期というのは、基本的には来ないと見て良いでしょう。
これは、私が仕事が好きだから、ワーカホリック気味だからというのに関係なく、仕事というものの性質上、そうなってしまうものなのだと思います。

初めは時間がかかっていた仕事が、試行錯誤を経て効率が上がっていく。そうして余裕が出てくるとと、新しい仕事が任されるようになる。
やがて、1人では抱えきれない仕事を回すようになり、人を下につけてもらうようになる。それで仕事をうまく任せられたとしても、仕事が減ったぶん、また新たな役割が広がって、結局忙しくなるというわけです。
年収も上がり、提供できる価値が上がっていくのですから、暇になるということは、相当に難しいことなのだと思います。

少し前に、FIRE(経済的自立と早期退職)という考え方が流行りました。私の周りでも、「40過ぎたら仕事をしないで過ごすんだ」と語る人が何人もいましたが、実際に実現している人はあまりいません。
飲食店を立ち上げて、それを売却して数十億の資産を手に入れた人がいます。おそらくもう働かなくても生きていけるはずですが、結局、その資産でどうやってさらに価値を上げていけるかを考えて動いており、これまでとは違うまた別の仕事が増え続けているだけに過ぎないようでした。

繰り返しになりますが、基本のスタンスとしては、「仕事は暇にならない」と覚悟しておいたほうが、生きやすくなると感じています。
その中で、結婚して子どもができると、家族の時間が膨れ上がっていくのです。
今や、家事育児をすることは、父親にとって必須のことです。昭和の時代なら、仕事が忙しくなったら家庭を顧みず、家を守るのが奥さんの仕事、稼いでくるのが父親の仕事で通りましたが、そうはいきません。
さらには、あなたの仕事にかけられるエネルギーは、加齢によってさらに減ることになります。よくて全盛期の3分の1、場合によっては100分の1くらいになってしまうこともあるでしょう。

いずれにしても、忙しさはどうにもならないという前提に立つことを、夫婦の共通認識として、スタートしたほうが良いかもしれません。

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プロフィール

高野俊一
高野俊一

組織開発コンサルタント。
1978年生まれ。日本最大規模のコンサルティング会社にて組織開発に13年関わり、300名を超えるコンサルタントの中で最優秀者に贈られる「コンサルタント・オブ・ザ・イヤー」を獲得。これまでに年200回、トータル2000社を超える企業の組織開発研修の企画・講師を経験。
指導してきたビジネスリーダーは累計2万人を超える。
2012年、組織開発専門のコンサルティング会社「株式会社チームD」を設立、現代表。
2020年よりYouTubeチャンネル『タカ社長のチームD大学』を開設。2023年6月現在、チャンネル登録者約3万5000人、総再生回数380万回。
2021年より、アルファポリスサイト上にてビジネス連載「上司1年目は“仕組み”を使え!」をスタート。改題・改稿を経て、このたび出版化。
著書に『その仕事、部下に任せなさい。』(アルファポリス)がある。

著書

チームづくりの教科書

高野俊一 /
成績が振るわない。メンバーが互いに無関心で、いっさい協力し合わない。仕事を...

その仕事、部下に任せなさい。

高野俊一 /
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