ついに「ヒト型」配膳ロボットが活用?猫型配膳ロボット製造元が発売へ

 一台の価格は約330万円で、約10万円のサブスクリプションプランも提供されている。

 気になるのが、今回発表されたヒューマノイドロボット「PUDU D9」が飲食業界においてヒト型配膳ロボットとして使用されるのかという点だ。

「二足歩行のヒューマノイドロボットでいえば中国Unitree(ユニツリー)、 『ソフィア』の開発元である香港ハンソン・ロボティクス、米テスラなどのほうがPudu社より先行していますが、性能の高さよりもベラボットのように大規模なチェーンなどに大量に導入されるのかという点が重要になってくるかもしれません。また、配膳のみなら猫型ロボットだけで事足りるので、それよりも高価なヒューマノイドロボットが広く導入されるためには、配膳だけではなく下膳、顧客から質問を受けて回答するといった顧客対応までできないと、店舗側にとっては大幅に人件費を削減できるといったコストメリットが出ません。そうした機能を備えつつコストをかなり抑えないと、店舗側は『猫型ロボットで間に合うよね』となってしまいます」(神崎氏)

 2016年に設立され中国・深センに本社を置くPudu社は、商用サービスロボットの設計、研究開発、生産、販売を手掛けており、60カ国以上に8万台以上のロボットを出荷している。レストラン、小売、接客業、ヘルスケア、エンターテインメント、製造など幅広い業界で使用されている。幅広いコア技術や約1000件の認定特許を保有している。

(文=Business Journal編集部、協力=神崎洋治/ITライター)