売上高営業利益率が低いということは、裏を返せばそれだけ利益を顧客に還元している=顧客ファーストとも評価できるのではないか。
「そのような評価もできるといえます。アジアで稼いだからこそ、日本人が安く食べられるという構造です。これは利用するお客の側からすれば嬉しいことですが、外食産業全体の側からみると、企業は原価の上昇に応じて適切に値上げをすべきところを、サイゼリヤだけが海外事業の利益を使って低い価格のまま据え置くというのは、健全な競争といえるのかという点は議論があるかもしれません」
では、「値上げをしない」と宣言しているサイゼリヤですが、現在の経営状況が続くと、どこかで値上げをしなければならないタイミングを迎える可能性はあると考えられるのか。
「国内の値上げをしないというのは、経営者の強い信念でもあり、海外で利益を稼ぐ一方で国内で低価格を維持するというのは一つの経営戦略としてはありだとは思いますが、インフレ前提の社会なので、いずれは値上げをすることになる可能性が高いと考えられます」
(文=Business Journal編集部、協力=堀部太一/外食・フードデリバリーコンサルタント)