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異世界転生!?
仲間①
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雛乃が簡単な初級魔法呪文書を読み始めて10分といったところか。
彼女…ではなく彼になった青年は小さく呪文を呟きながら、時たま片手に火を宿したりしている。
その様子を眺めながらコレットは雛乃からの指示通りに部屋を片付けていた。
以前は主人公を見れば「また主人公か!」「どうせ逃げ出す」だのとヤジを飛ばしていた住人達も、今となってはそんな元気も無いらしく、寝転がっているだけだ。
そんな残念な理由で静かな教室に、雛乃の呟く声だけが響いていた。
が、廊下から聞こえてきた足音に2人とも顔を向ける。
生きる気力を無くした人間ばかりの学校で、他教室まで歩く人間など殆どいないから東条 譲だと思ったのだ。
ところが、入ってきたのは予想外って程でも無いけど期待してはいなかった人物だった。
「彼氏なら病院に行ったよ。」
他に言葉が出てこなくて、少々ぶっきらぼうな言い方になる。
「彼氏じゃないわ。アイツが勝手に言ってるだけよ。」
真偽の怪しい発言をしながら、水の主人公に痴女と罵られた少女が雛乃の横に座りにくる。
が、先に横にコレットが座った。
腫れた頬のヒロイン候補は一瞬悩んで歩みを止め、正面に立った。
「あなた主人公なんでしょ?
私に手伝える事があるなら手伝うわ。」
「…あんな目に遭って、よくそんな考えが浮かぶね…。」
雛乃は素直に驚いていた。
主人公パスの威力凄過ぎる。
でも待てよ?今まだピコン!と音がしていない。
という事は彼女自身の意思だという事だ。と気付いた。
「アイツを倒してくれたお陰で
主人公が現れる度に
美人局仕掛けなくて良くなったんだもの。
顔が腫れるくらい、何てことないわ!」
新たな衝撃の新事実。
ヒロインは美人局させられてた!
「わかった。
じゃあ少し試したい事があるから使ってないシーツ持ってきてくれる?」
「わかったわ!」
意気揚々と少女が部屋を出ると、コレットが袖を引いた。
「彼女のレベルは2です。種族も平凡なヒューマン、武器もナックルです。
足手まといにしかなりませんよ。」
「……わー、マジか。でもまぁ、とりあえず手伝ってくれる人が
出来ただけでもいいんじゃないかな。」
ははっと、軽く笑っていると、先程少女が出て行った廊下から劈くような悲鳴が聞こえた。
声からして、さっきの美人局少女に違いない。
「!?
コレット、行ってみよう!」
治療ついでに雛乃のポケットに戻されていた主人公パスがピコン!と音を立てた事に、雛乃は気づかなかった。
彼女…ではなく彼になった青年は小さく呪文を呟きながら、時たま片手に火を宿したりしている。
その様子を眺めながらコレットは雛乃からの指示通りに部屋を片付けていた。
以前は主人公を見れば「また主人公か!」「どうせ逃げ出す」だのとヤジを飛ばしていた住人達も、今となってはそんな元気も無いらしく、寝転がっているだけだ。
そんな残念な理由で静かな教室に、雛乃の呟く声だけが響いていた。
が、廊下から聞こえてきた足音に2人とも顔を向ける。
生きる気力を無くした人間ばかりの学校で、他教室まで歩く人間など殆どいないから東条 譲だと思ったのだ。
ところが、入ってきたのは予想外って程でも無いけど期待してはいなかった人物だった。
「彼氏なら病院に行ったよ。」
他に言葉が出てこなくて、少々ぶっきらぼうな言い方になる。
「彼氏じゃないわ。アイツが勝手に言ってるだけよ。」
真偽の怪しい発言をしながら、水の主人公に痴女と罵られた少女が雛乃の横に座りにくる。
が、先に横にコレットが座った。
腫れた頬のヒロイン候補は一瞬悩んで歩みを止め、正面に立った。
「あなた主人公なんでしょ?
私に手伝える事があるなら手伝うわ。」
「…あんな目に遭って、よくそんな考えが浮かぶね…。」
雛乃は素直に驚いていた。
主人公パスの威力凄過ぎる。
でも待てよ?今まだピコン!と音がしていない。
という事は彼女自身の意思だという事だ。と気付いた。
「アイツを倒してくれたお陰で
主人公が現れる度に
美人局仕掛けなくて良くなったんだもの。
顔が腫れるくらい、何てことないわ!」
新たな衝撃の新事実。
ヒロインは美人局させられてた!
「わかった。
じゃあ少し試したい事があるから使ってないシーツ持ってきてくれる?」
「わかったわ!」
意気揚々と少女が部屋を出ると、コレットが袖を引いた。
「彼女のレベルは2です。種族も平凡なヒューマン、武器もナックルです。
足手まといにしかなりませんよ。」
「……わー、マジか。でもまぁ、とりあえず手伝ってくれる人が
出来ただけでもいいんじゃないかな。」
ははっと、軽く笑っていると、先程少女が出て行った廊下から劈くような悲鳴が聞こえた。
声からして、さっきの美人局少女に違いない。
「!?
コレット、行ってみよう!」
治療ついでに雛乃のポケットに戻されていた主人公パスがピコン!と音を立てた事に、雛乃は気づかなかった。
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