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3人目の皇太子
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俺はアーロ。強い国王を父親に厳しい帝王学を学びながら王位継承権第一位を持つのが俺だ。三人兄弟の長男で母親は王妃であり俺たちを厳しい父親から守りながらも王族としての責務を果たせるように支えてくれる存在だ。
「アーロ。オータスとイートスの状況はどうだ?犯罪が増えていないか?軍人の不祥事は起きていないか?」
「陛下。盗みなどの軽微な件は減りつつあります。不祥事は長く滞在すると問題が多くなる傾向を先日学びましたので半年ごとに駐留部隊の三分の一を入れ替える移動を行い、今のところ不祥事の報告はありません」
「ご苦労。軍の幹部連中やお前たち王家の人間も視察に行くようにしろ。それも抜き打ちでな」
「御意」
オータスは三年前に併合した隣国の南のフルナール国との国境の町で守りの重要な拠点で、イートスは昨年併合した東の隣国の東南にあたりボールド国との国境のこちらも重要な拠点だ。ハンド―ラ国はこの三年で領土が三倍に広がったのだ。今は広がった領土を安定させることが最重要事項で陛下と宰相と私など王宮内は多忙を極める。
「兄さま」「兄貴」
「ルナ、レオもどうした?」
「来週には陛下と兄さまが視察に出かけるからその前に家族全員で食事できるように話ししてもらいたいの」
妹のルナと弟のレオが揃ってやってきてこんな話をもってやってきた。
陛下の方針で重要な拠点は国王と王族が一年に一度は視察として国民に顔を見せると宣言したのだ。
「今回は国境の拠点だから一か月半は帰ってこられないからな。陛下に食事の件を進言しておくよ」
「ありがとう。兄さま」
「お願いします。兄貴。父上と一緒に食事したいんだ。話すことがいっぱいあるんだ」
「レオ、それは私もよ」
「俺なんか公務の話しか父上としてないな」
「兄さまは大人だから当然よ」
「そうそう、一緒に入れる時間が多いのだから羨ましいよ!」
僅かな年の差しかないのに。お前たちの仲が良いのはよいことだがお前たちも大人扱いされるのはもうすぐだからな。
食事会は出発の二日前の夕食となった。前日は同行する騎士連中の体調管理や先発部隊などの詳細な打ち合わせがあり気が休まることがないのが理由だ。
「父上、お兄様、視察の旅の無事をお祈りいたします」
「父上、兄様、一か月半の旅からのご無事を神官とともに本日神殿にてお祈り申し上げました」
「国王陛下、アーロどうかご無事でお戻りくださいませ。留守は私とルナとレオにお任せください」
ルナ、レオ、王妃アイラ二世からの挨拶で食事会ははじまった。
「ルナ、レオありがとう。王妃よ少しの間だが王宮を留守にする故頼む」
「母上、ルナ、レオありがとうございます。父上に学んで無事に帰ることをお約束いたします」
「愛する家族よ、ありがとう。食事にしよう。ルナ、レオ今日は用事がないからたくさん話しよう」
「ありがとう。父上。学園でのことだけど、、、」
ルナが待っていたとばかりに(聞いて聞いて)トークがスタートした。レオは入る隙ないかも?
父上も母上も笑顔で使用人もルナの話に引き込まれてくすっとしている。
ルナのおしゃべりも使用人まで笑顔が増えるなら悪くないな。
父上も母上も上機嫌のまま夕食会は終わりを迎えた。
父上には珍しくあくびがでたので母上が終わりを告げたのだ。
国王のあくびなんて使用人にも家来にも見せるわけにはいかないのだ。
この先の国王の表情を知っているのは世の中でただ一人。母上だけ。あとから聞いた話だが、国王とはいえど母上との二人の時間が欲しい時に使う小技だそうだ。
戦いの場では恐ろしい表情を見せる父上だ。しかし母上を大切にするように俺も父上のように伴侶を大事にして男として強くなりたい。
翌日は朝からの準備に忙殺された。
一か月半の旅の準備はさすがに大量になる。着替えに食料に50人を超える従者とそれを守る護衛兵たちに国王直属の精鋭部隊の半分も同行する。陛下は訪問する元敵国の町には必ずとびきりのご馳走を持参する。必ず一人にひとつは渡せる分を事前に調査させて用意するのだ。ご馳走をもらって国の悪口をいう人間もいないものだ。
お土産の馬車だけで五台もあり、町について分け切ればすぐに次の町へのご馳走が用意されている。そのためにも先発隊が護衛兵と一緒に向かっているのだ。道中の情報も手に入るし町の情報も手に入る。しかも先発隊には役得があるのだ。買付するご馳走を味見と称して一人一個だけ食べてもよいことになっている。上手く考えたなと思って宰相に聞いたら陛下のアイデアだそうだ。張り切って先を急いでぬかるみの情報だの要注意人物のことだのマメに送ってくる理由が分かった。
出発当日は王宮で簡単な出発式を宰相以下守備隊と王家家族で執り行った。
陛下をはじめ総勢百人を超える人数に馬車は十五台に騎兵五十の視察の旅のはじまりだ。
母上にルナにレオに王宮のみんなに首都バンスの民に見送られて、俺ははじめての視察の旅に出発した!
「アーロ。オータスとイートスの状況はどうだ?犯罪が増えていないか?軍人の不祥事は起きていないか?」
「陛下。盗みなどの軽微な件は減りつつあります。不祥事は長く滞在すると問題が多くなる傾向を先日学びましたので半年ごとに駐留部隊の三分の一を入れ替える移動を行い、今のところ不祥事の報告はありません」
「ご苦労。軍の幹部連中やお前たち王家の人間も視察に行くようにしろ。それも抜き打ちでな」
「御意」
オータスは三年前に併合した隣国の南のフルナール国との国境の町で守りの重要な拠点で、イートスは昨年併合した東の隣国の東南にあたりボールド国との国境のこちらも重要な拠点だ。ハンド―ラ国はこの三年で領土が三倍に広がったのだ。今は広がった領土を安定させることが最重要事項で陛下と宰相と私など王宮内は多忙を極める。
「兄さま」「兄貴」
「ルナ、レオもどうした?」
「来週には陛下と兄さまが視察に出かけるからその前に家族全員で食事できるように話ししてもらいたいの」
妹のルナと弟のレオが揃ってやってきてこんな話をもってやってきた。
陛下の方針で重要な拠点は国王と王族が一年に一度は視察として国民に顔を見せると宣言したのだ。
「今回は国境の拠点だから一か月半は帰ってこられないからな。陛下に食事の件を進言しておくよ」
「ありがとう。兄さま」
「お願いします。兄貴。父上と一緒に食事したいんだ。話すことがいっぱいあるんだ」
「レオ、それは私もよ」
「俺なんか公務の話しか父上としてないな」
「兄さまは大人だから当然よ」
「そうそう、一緒に入れる時間が多いのだから羨ましいよ!」
僅かな年の差しかないのに。お前たちの仲が良いのはよいことだがお前たちも大人扱いされるのはもうすぐだからな。
食事会は出発の二日前の夕食となった。前日は同行する騎士連中の体調管理や先発部隊などの詳細な打ち合わせがあり気が休まることがないのが理由だ。
「父上、お兄様、視察の旅の無事をお祈りいたします」
「父上、兄様、一か月半の旅からのご無事を神官とともに本日神殿にてお祈り申し上げました」
「国王陛下、アーロどうかご無事でお戻りくださいませ。留守は私とルナとレオにお任せください」
ルナ、レオ、王妃アイラ二世からの挨拶で食事会ははじまった。
「ルナ、レオありがとう。王妃よ少しの間だが王宮を留守にする故頼む」
「母上、ルナ、レオありがとうございます。父上に学んで無事に帰ることをお約束いたします」
「愛する家族よ、ありがとう。食事にしよう。ルナ、レオ今日は用事がないからたくさん話しよう」
「ありがとう。父上。学園でのことだけど、、、」
ルナが待っていたとばかりに(聞いて聞いて)トークがスタートした。レオは入る隙ないかも?
父上も母上も笑顔で使用人もルナの話に引き込まれてくすっとしている。
ルナのおしゃべりも使用人まで笑顔が増えるなら悪くないな。
父上も母上も上機嫌のまま夕食会は終わりを迎えた。
父上には珍しくあくびがでたので母上が終わりを告げたのだ。
国王のあくびなんて使用人にも家来にも見せるわけにはいかないのだ。
この先の国王の表情を知っているのは世の中でただ一人。母上だけ。あとから聞いた話だが、国王とはいえど母上との二人の時間が欲しい時に使う小技だそうだ。
戦いの場では恐ろしい表情を見せる父上だ。しかし母上を大切にするように俺も父上のように伴侶を大事にして男として強くなりたい。
翌日は朝からの準備に忙殺された。
一か月半の旅の準備はさすがに大量になる。着替えに食料に50人を超える従者とそれを守る護衛兵たちに国王直属の精鋭部隊の半分も同行する。陛下は訪問する元敵国の町には必ずとびきりのご馳走を持参する。必ず一人にひとつは渡せる分を事前に調査させて用意するのだ。ご馳走をもらって国の悪口をいう人間もいないものだ。
お土産の馬車だけで五台もあり、町について分け切ればすぐに次の町へのご馳走が用意されている。そのためにも先発隊が護衛兵と一緒に向かっているのだ。道中の情報も手に入るし町の情報も手に入る。しかも先発隊には役得があるのだ。買付するご馳走を味見と称して一人一個だけ食べてもよいことになっている。上手く考えたなと思って宰相に聞いたら陛下のアイデアだそうだ。張り切って先を急いでぬかるみの情報だの要注意人物のことだのマメに送ってくる理由が分かった。
出発当日は王宮で簡単な出発式を宰相以下守備隊と王家家族で執り行った。
陛下をはじめ総勢百人を超える人数に馬車は十五台に騎兵五十の視察の旅のはじまりだ。
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