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轟譜剣導高校編・2(終)
190話 あなたが好き
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190話 あなたが好き
あ、おはよ姫奈。
ともちゃん…。
懐かしい呼び方ね、それ。いつからだったかしら。
そう、呼んでくれなくなったのは。
……去年の8月くらい?だと思う。
そうなの。
ねえ姫奈、前みたくともちゃんって呼んでくれない?
それは……いや。
なんでよ?
どうせ離れていくなら距離はあってもいいから。
(ううん。距離があった方がいい…から。)
ねぇねがいなくなった。大好きでたまらなくて、仲良くなりたいとわたしから近づいてたくさんお話した…そんなねぇねが……いなくなった。どうせいなくなるなら悲しいなんて思わなくていい。思いたくない。
みんなねぇねと一緒、いなくなる。だったら、深く入れ込まない方が、みんなのためだと思うよ。
バチンッ!
返答を聞き終える前に朋美は姫奈に手をあげていた。
…いっ!?な、なにするの!
なにするの…?
それはこっちのセリフなんだけど!?私、
1度だって姫奈の側を離れたことなんてないでしょう?私は何があっても姫奈の隣にいるから!
姫奈が嫌って言っても
ずっとずっとずうっっっっと!
一緒にいるんだからーーっ!!
私、朋美の話をしてあげる。私にはムノルの他にも大切な人ができた。それが姫奈。中学から学校が一緒で、中学の時は私が一方的に姫奈のことが気になっていたの。まあ、別のクラスだったからお昼くらいしか話せなかったんけど、それでもお昼だけは一緒だった。
私って思ったことをすぐ言っちゃうタイプだから友だちも少なくて。そんな私を気にかけてくれたのが当時別のクラスにいた姫奈だったの。
友だちはいない。だから学校が楽しくない。そんな真っ暗闇を照らしてくれたのが姫奈……姫奈の優しさだった。嘘だと思う?思いたいなら思えばいいわ。不登校になった私にクラスのお便りと学習プリントを毎日届けてくれたのは姫奈だった、なんて言っても嘘だと思いたいなら、ね。
けどその優しさは、姫奈自身が無理をしてのことだって、高校にあがって一緒のクラスになってから知った。それから私は今後なにがあっても、姫奈を護るって誓ったの。隙間休みもお昼も放課後だって…部活動もそう。お姉さんとか悪い男とか知らないわ、姫奈を護るの!姫奈が無理をしないで笑っていられるように……。
私は!姫奈から離れない!
だからバカなこと言わないでちょうだい!
……ごめん、なさい。でも…だって……離れて行く時……悲しくなりたくなくて……。
私もごめん。急に打ったりして。けど安心して?私はいなくなったりしない。死ぬまでずっと一緒だから。
ねえともちゃん。ごはん食べよ。
ええ、ベーコンでいい?
うん。
10分後
はい、できたわよ。……なに、食べないの?
……そんなにじっと見つめられたら緊張して食べられない。
あらそう?なら、私が食べさせてあげるわ。はい、口開けなさい?
あー……あむっ、もぐもぐ……。
どう?
おいしい。ともちゃんの焼いてくれたベーコンだから、かな?
ならよかったわ。どれ私も……。姫奈?
わたしも食べさせてあげる。ともちゃんあーんして?
いいの?ありがとう。
あー……あむっ、うんうん…おいしい。ふふっ、なんか私たち恋人みたいね。
ともちゃんが彼女……わたしの。
はあ?ち、ちょっと……意識しちゃうからやめなさい!
いや。……嬉しいからやめない。
なによそれー!
………うふふ。楽しいね。
そうね。まさかこんなに楽しい時間が訪れるなんて、想像つかなかったわよ、ほんと。ねえ姫奈
なに?
一緒にいてくれて…私を見つけてくれて……本当にありがとう。今度は私が姫奈を見つけるからね。
ともちゃん……うん。
さて。そろそろボードゲームでも
やりに行きましょうか。姫奈?行くわよ?
う、うん!何のボードゲームかわくわくする……
この学校に名人がいるゲームよ。
…どのボードゲームにも名人はいるよ?
それはそうかもね。姫奈と仲のいい生徒が名人のボードゲームよ。
あれかも。いや、あれかも?
そうそう。おそらく当たってるわ。
はいここ。今日はここでやるからはいって。
うん。
キィィィと軋む音を立てて
高級感のある黒い扉が開く。
失礼するわ。……って、なんであなたがいるの?冥果
はい?唯奈さんに呼ばれたから来たんですけど。
そーです!人数いないと遊べませんし!
ふぅん。まあいいわ。唯奈と冥果、私と姫奈でチーム戦といこうじゃない!ゲームはこれよ!
爆弾ふぉーRIN 大作戦!
それともちゃんが得意なボードゲームだよね。
あら、言ってなかった?姫奈と仲のいい生徒は私のことよ!さあ始めましょ!
ともちゃんいつもよりテンション高い。
姫奈は嫌なの?
いいと思う。暗いよりもずっと。
ならよし、ルールを説明……このルール用紙読んでもらった方がいいわね。はいこれ
爆弾ふぉ~RIN大作戦!
ルール説明
2人対2人用のボードゲーム
1~5の数字が振られたカード25枚のデッキから引き、より爆弾ゲージを多く貯めた方の負けとなる。ゲームはデッキが0枚になったターンの終了まで、または爆弾ゲージが10枚差となったターンまで、逆転が不能となった場合とする。
ターン毎にチームで決めた数字を宣言してから
チーム毎にデッキ上から1枚づつ見ないで引きます。近いチームが勝利、遠いチームが敗北する。敗北したチームはデッキ上から1枚を爆弾ゲージに置き、宣言した数字と同じ数字の場合は敗北したチームが2枚を爆弾ゲージに置く。引き分けの場合はデッキ上から1枚を両チームの爆弾ゲージを置く。
25枚のデッキに1と2が7枚、3が1枚。のこりの4、5が5づつ。
なるほど……
残り枚数からトップの数字を予測するゲームなのね。
そうよ。さすが姫奈ね、しっかり理解した。
みんなもしてる。ともちゃんはわたしにだけ甘々なのよくないと思うよ。
そんなことないわよ。
ほら冥果たちも理解したんでしょ?始めるわよ。
わかりました。
はーい!
ともちゃんともちゃん!数字どうする?
姫奈だってテンション高いわよ?そうね……開始2ターンくらいは適当でいいんじゃない?MAX25枚のデッキからなんて、予測できたものじゃないわ。
そうだね。なら2にしよう。
姫奈は2がいいの?
うん。……だめ?
いいわ。姫奈が選んだ数字なんだもの、きっと当たってるって。
う、うん!だったらわたしたちは2!
冥果ちゃんはどうしたい??
え?私は……4かな。唯奈さんは?
うん!ならわたしも42賛成です!なんかピンと来ましたので!わかりました。なら私たちは4にします!
じゃ、上から引くわよ?……4ね。
冥果、そっちは?
えっと……2でした。
あちゃ~!
ということは両チームに1枚ね。
ごめん……。
姫奈のせいじゃないわよ!よぉし…次は当てるわよ!
う、うん!
わたしたちも残念でしたね…。
ですね。でも次があります!さっき私が選んだので、今度は唯奈さんが選んでみてください。
え?いいの??んじゃあ……1!
ええっ?い、1ですか?
うん。なんで?
いや、このゲーム……1と5は弱くないですか?
そうですね。それが?
いや、普通は確率が高い方を選ぶ筈じゃ……
うん。普通はそうですよ?
いや、だったら―――
ねえ冥果ちゃん。普通ってなに?普通がなに?
普通なんて檻に閉じ籠っていれば強くなれるの?そんな窮屈な考え、わたしはしたくないなあ。
けどそんな考え……私は……
これはわたしの考えです。なので強制したくて言ったつもりはないですよ。けどこの遊びは剣に生かすための遊びです。どうせならより実りのあるものにしましょう!
そうですね。わかりました。
じゃあわたしたちは1!朋美ちゃんたちはどうする?
そうね……ならわたしたちは4にするわ!
じゃあ引くわよ?今度こそ……それっ
………
え、えと。ともちゃん大丈夫?
ふふふ……うふふふふふ…!
と、ともちゃん……?
獲った!ドンピシャよ!
公開されたカードには宣言通りの数字、つまりは4が記されていた。
さあそっちの番よ冥果!まあそう簡単に捲れる訳ないけど?ムノルに選ばれたからって調子に乗らないで―――
1でした!
やりましたね!冥果ちゃん!!
はあ!?そんな……おかしい!どう考えても…!!
確率で言えば朋美さんもですよね?
……わ、わたしはほら……姫奈がいるから。
それなら私の隣にもいます。もっていそうな子が。
つ、次よ!
次で私と姫奈の愛を証明してみせるんだから!
愛……?えっと、
愛を証明するゲームじゃないと思いますよ?
あー!!冥果ちゃん!いいんですよ!朋美ちゃんってゲームで熱くなると本性が表れるタイプなので!
うるさいわね!姫奈がすごいのは私が一番知ってるの!姫奈のことを一番理解してるもの私!姫奈はここぞって時すごいんだから!姫奈と一緒にいるべきなのは私!いたいのも私!勝って姫奈との愛を証明するわ!
………冥果ちゃん、こうなるともう止まらないから流してくださいね。さて、気を取り直して。続きやりましょう!わたしのチームはもう一度1にします!朋美ちゃん……は無理そうなので、姫奈ちゃんどうします?
えっと……今まで出たのは……4が2枚と2、1が1枚…。なら………3にする。
了解です!じゃあじゃあわたしから引きますね~。あ、2でした!姫奈ちゃんはどうでした?
3。やった!当たった!
おめでとうございます!……一歩リードをゆるしちゃいましたね~。
ですね。でも……とても楽しそうです。
そうですね。だからって負けませんよ~!
では冥果ちゃん、数字を決めてください!
わかりました。…………2にします!姫奈ちゃんたちはどうしますか?
姫奈、ここは私に任せてもらえないかしら。
うん。ともちゃんのこと、信じてる。
ありがとう。じゃあ私たちは4にするわ!
なるほどなるほど。冥果ちゃんは
残り少ない数字を選ぶんですね。
はい。姫奈ちゃんは
安定した策を好むみたいなんです。私としても
その方がいいんですけど、なんだか今は
挑戦してみたい気分なんです。
……もしかしてわたしの言ったことを気にしてます?
ええ!気にしていますよ!
やっぱりそうですか……すみません
謝らないでください。考えてみたら普通って何なんですかね、って思いました。私はマスター魔導のムノルが好きなんです。これも普通とは違いますし、やっぱりあり得ないんです、普通なんて。だから今は、この瞬間に……私がいいと思った方を選びます!
冥果ちゃん……!
……なんか衝撃のカミングアウトが炸裂したのは一旦スルーしますね。では引きましょう!えーと……4ですね!姫奈ちゃん&朋美ちゃんチームはどうです?
さあ、どうかしら……4!
やったわ姫奈!!私たちの勝ちよ!
これで私たちは4点目、朋美さんたちは2点。
このまま進めても私たちの負けですね。
そうよ!私と姫奈の勝ち!
参りました。けどとても楽しかったです!
わたしもです!
ねえ冥果、ちょっといい?
ああ、姫奈は先に寮室に帰っててもらえるかしら。
わかった。
はい?……わかりました。
朋美に呼ばれ部屋のそとに出た冥果。
さっきの話、本当なの?
さっきのというのは?
ムノルが好きって話よ。どうなの?
本当ですよ。嘘でそんなこと言いません。
……やっぱそういう人なのね。まあ、
最初みた時から嘘が下手そうとは思ってたもの。
なら何故きいたんですか?
万が一、嘘をついていたらぶん殴ってやろうと思ってきいたのよ。ああ~ぶん殴れなくて残念だわ。
残念そうで何よりです。
その敬語やめてよ。なんか話しづらいから。
わかりました。
直ってない!
………わかった。
よし。じゃあこれ私の連絡先。冥果のこと気に入ったわ!連絡してきなさいよ?それじゃ!
ああそれと。
ムノルのこと……頼んだから。
うん!
ムノルのこと……未練がないと言えば嘘になるわ。
けれども仕方がないのよ。だってムノルは
冥果を選んだ。あの時親に止められた私がムノルと離れなくてもきっと、こうなっていたわ。
冥果のことも気に入ったし、ムノルのことを
任せてもいいかなって。私は私で
護りたい人を見つけた。
私の還る場所はあなただよ
姫奈
あ、おはよ姫奈。
ともちゃん…。
懐かしい呼び方ね、それ。いつからだったかしら。
そう、呼んでくれなくなったのは。
……去年の8月くらい?だと思う。
そうなの。
ねえ姫奈、前みたくともちゃんって呼んでくれない?
それは……いや。
なんでよ?
どうせ離れていくなら距離はあってもいいから。
(ううん。距離があった方がいい…から。)
ねぇねがいなくなった。大好きでたまらなくて、仲良くなりたいとわたしから近づいてたくさんお話した…そんなねぇねが……いなくなった。どうせいなくなるなら悲しいなんて思わなくていい。思いたくない。
みんなねぇねと一緒、いなくなる。だったら、深く入れ込まない方が、みんなのためだと思うよ。
バチンッ!
返答を聞き終える前に朋美は姫奈に手をあげていた。
…いっ!?な、なにするの!
なにするの…?
それはこっちのセリフなんだけど!?私、
1度だって姫奈の側を離れたことなんてないでしょう?私は何があっても姫奈の隣にいるから!
姫奈が嫌って言っても
ずっとずっとずうっっっっと!
一緒にいるんだからーーっ!!
私、朋美の話をしてあげる。私にはムノルの他にも大切な人ができた。それが姫奈。中学から学校が一緒で、中学の時は私が一方的に姫奈のことが気になっていたの。まあ、別のクラスだったからお昼くらいしか話せなかったんけど、それでもお昼だけは一緒だった。
私って思ったことをすぐ言っちゃうタイプだから友だちも少なくて。そんな私を気にかけてくれたのが当時別のクラスにいた姫奈だったの。
友だちはいない。だから学校が楽しくない。そんな真っ暗闇を照らしてくれたのが姫奈……姫奈の優しさだった。嘘だと思う?思いたいなら思えばいいわ。不登校になった私にクラスのお便りと学習プリントを毎日届けてくれたのは姫奈だった、なんて言っても嘘だと思いたいなら、ね。
けどその優しさは、姫奈自身が無理をしてのことだって、高校にあがって一緒のクラスになってから知った。それから私は今後なにがあっても、姫奈を護るって誓ったの。隙間休みもお昼も放課後だって…部活動もそう。お姉さんとか悪い男とか知らないわ、姫奈を護るの!姫奈が無理をしないで笑っていられるように……。
私は!姫奈から離れない!
だからバカなこと言わないでちょうだい!
……ごめん、なさい。でも…だって……離れて行く時……悲しくなりたくなくて……。
私もごめん。急に打ったりして。けど安心して?私はいなくなったりしない。死ぬまでずっと一緒だから。
ねえともちゃん。ごはん食べよ。
ええ、ベーコンでいい?
うん。
10分後
はい、できたわよ。……なに、食べないの?
……そんなにじっと見つめられたら緊張して食べられない。
あらそう?なら、私が食べさせてあげるわ。はい、口開けなさい?
あー……あむっ、もぐもぐ……。
どう?
おいしい。ともちゃんの焼いてくれたベーコンだから、かな?
ならよかったわ。どれ私も……。姫奈?
わたしも食べさせてあげる。ともちゃんあーんして?
いいの?ありがとう。
あー……あむっ、うんうん…おいしい。ふふっ、なんか私たち恋人みたいね。
ともちゃんが彼女……わたしの。
はあ?ち、ちょっと……意識しちゃうからやめなさい!
いや。……嬉しいからやめない。
なによそれー!
………うふふ。楽しいね。
そうね。まさかこんなに楽しい時間が訪れるなんて、想像つかなかったわよ、ほんと。ねえ姫奈
なに?
一緒にいてくれて…私を見つけてくれて……本当にありがとう。今度は私が姫奈を見つけるからね。
ともちゃん……うん。
さて。そろそろボードゲームでも
やりに行きましょうか。姫奈?行くわよ?
う、うん!何のボードゲームかわくわくする……
この学校に名人がいるゲームよ。
…どのボードゲームにも名人はいるよ?
それはそうかもね。姫奈と仲のいい生徒が名人のボードゲームよ。
あれかも。いや、あれかも?
そうそう。おそらく当たってるわ。
はいここ。今日はここでやるからはいって。
うん。
キィィィと軋む音を立てて
高級感のある黒い扉が開く。
失礼するわ。……って、なんであなたがいるの?冥果
はい?唯奈さんに呼ばれたから来たんですけど。
そーです!人数いないと遊べませんし!
ふぅん。まあいいわ。唯奈と冥果、私と姫奈でチーム戦といこうじゃない!ゲームはこれよ!
爆弾ふぉーRIN 大作戦!
それともちゃんが得意なボードゲームだよね。
あら、言ってなかった?姫奈と仲のいい生徒は私のことよ!さあ始めましょ!
ともちゃんいつもよりテンション高い。
姫奈は嫌なの?
いいと思う。暗いよりもずっと。
ならよし、ルールを説明……このルール用紙読んでもらった方がいいわね。はいこれ
爆弾ふぉ~RIN大作戦!
ルール説明
2人対2人用のボードゲーム
1~5の数字が振られたカード25枚のデッキから引き、より爆弾ゲージを多く貯めた方の負けとなる。ゲームはデッキが0枚になったターンの終了まで、または爆弾ゲージが10枚差となったターンまで、逆転が不能となった場合とする。
ターン毎にチームで決めた数字を宣言してから
チーム毎にデッキ上から1枚づつ見ないで引きます。近いチームが勝利、遠いチームが敗北する。敗北したチームはデッキ上から1枚を爆弾ゲージに置き、宣言した数字と同じ数字の場合は敗北したチームが2枚を爆弾ゲージに置く。引き分けの場合はデッキ上から1枚を両チームの爆弾ゲージを置く。
25枚のデッキに1と2が7枚、3が1枚。のこりの4、5が5づつ。
なるほど……
残り枚数からトップの数字を予測するゲームなのね。
そうよ。さすが姫奈ね、しっかり理解した。
みんなもしてる。ともちゃんはわたしにだけ甘々なのよくないと思うよ。
そんなことないわよ。
ほら冥果たちも理解したんでしょ?始めるわよ。
わかりました。
はーい!
ともちゃんともちゃん!数字どうする?
姫奈だってテンション高いわよ?そうね……開始2ターンくらいは適当でいいんじゃない?MAX25枚のデッキからなんて、予測できたものじゃないわ。
そうだね。なら2にしよう。
姫奈は2がいいの?
うん。……だめ?
いいわ。姫奈が選んだ数字なんだもの、きっと当たってるって。
う、うん!だったらわたしたちは2!
冥果ちゃんはどうしたい??
え?私は……4かな。唯奈さんは?
うん!ならわたしも42賛成です!なんかピンと来ましたので!わかりました。なら私たちは4にします!
じゃ、上から引くわよ?……4ね。
冥果、そっちは?
えっと……2でした。
あちゃ~!
ということは両チームに1枚ね。
ごめん……。
姫奈のせいじゃないわよ!よぉし…次は当てるわよ!
う、うん!
わたしたちも残念でしたね…。
ですね。でも次があります!さっき私が選んだので、今度は唯奈さんが選んでみてください。
え?いいの??んじゃあ……1!
ええっ?い、1ですか?
うん。なんで?
いや、このゲーム……1と5は弱くないですか?
そうですね。それが?
いや、普通は確率が高い方を選ぶ筈じゃ……
うん。普通はそうですよ?
いや、だったら―――
ねえ冥果ちゃん。普通ってなに?普通がなに?
普通なんて檻に閉じ籠っていれば強くなれるの?そんな窮屈な考え、わたしはしたくないなあ。
けどそんな考え……私は……
これはわたしの考えです。なので強制したくて言ったつもりはないですよ。けどこの遊びは剣に生かすための遊びです。どうせならより実りのあるものにしましょう!
そうですね。わかりました。
じゃあわたしたちは1!朋美ちゃんたちはどうする?
そうね……ならわたしたちは4にするわ!
じゃあ引くわよ?今度こそ……それっ
………
え、えと。ともちゃん大丈夫?
ふふふ……うふふふふふ…!
と、ともちゃん……?
獲った!ドンピシャよ!
公開されたカードには宣言通りの数字、つまりは4が記されていた。
さあそっちの番よ冥果!まあそう簡単に捲れる訳ないけど?ムノルに選ばれたからって調子に乗らないで―――
1でした!
やりましたね!冥果ちゃん!!
はあ!?そんな……おかしい!どう考えても…!!
確率で言えば朋美さんもですよね?
……わ、わたしはほら……姫奈がいるから。
それなら私の隣にもいます。もっていそうな子が。
つ、次よ!
次で私と姫奈の愛を証明してみせるんだから!
愛……?えっと、
愛を証明するゲームじゃないと思いますよ?
あー!!冥果ちゃん!いいんですよ!朋美ちゃんってゲームで熱くなると本性が表れるタイプなので!
うるさいわね!姫奈がすごいのは私が一番知ってるの!姫奈のことを一番理解してるもの私!姫奈はここぞって時すごいんだから!姫奈と一緒にいるべきなのは私!いたいのも私!勝って姫奈との愛を証明するわ!
………冥果ちゃん、こうなるともう止まらないから流してくださいね。さて、気を取り直して。続きやりましょう!わたしのチームはもう一度1にします!朋美ちゃん……は無理そうなので、姫奈ちゃんどうします?
えっと……今まで出たのは……4が2枚と2、1が1枚…。なら………3にする。
了解です!じゃあじゃあわたしから引きますね~。あ、2でした!姫奈ちゃんはどうでした?
3。やった!当たった!
おめでとうございます!……一歩リードをゆるしちゃいましたね~。
ですね。でも……とても楽しそうです。
そうですね。だからって負けませんよ~!
では冥果ちゃん、数字を決めてください!
わかりました。…………2にします!姫奈ちゃんたちはどうしますか?
姫奈、ここは私に任せてもらえないかしら。
うん。ともちゃんのこと、信じてる。
ありがとう。じゃあ私たちは4にするわ!
なるほどなるほど。冥果ちゃんは
残り少ない数字を選ぶんですね。
はい。姫奈ちゃんは
安定した策を好むみたいなんです。私としても
その方がいいんですけど、なんだか今は
挑戦してみたい気分なんです。
……もしかしてわたしの言ったことを気にしてます?
ええ!気にしていますよ!
やっぱりそうですか……すみません
謝らないでください。考えてみたら普通って何なんですかね、って思いました。私はマスター魔導のムノルが好きなんです。これも普通とは違いますし、やっぱりあり得ないんです、普通なんて。だから今は、この瞬間に……私がいいと思った方を選びます!
冥果ちゃん……!
……なんか衝撃のカミングアウトが炸裂したのは一旦スルーしますね。では引きましょう!えーと……4ですね!姫奈ちゃん&朋美ちゃんチームはどうです?
さあ、どうかしら……4!
やったわ姫奈!!私たちの勝ちよ!
これで私たちは4点目、朋美さんたちは2点。
このまま進めても私たちの負けですね。
そうよ!私と姫奈の勝ち!
参りました。けどとても楽しかったです!
わたしもです!
ねえ冥果、ちょっといい?
ああ、姫奈は先に寮室に帰っててもらえるかしら。
わかった。
はい?……わかりました。
朋美に呼ばれ部屋のそとに出た冥果。
さっきの話、本当なの?
さっきのというのは?
ムノルが好きって話よ。どうなの?
本当ですよ。嘘でそんなこと言いません。
……やっぱそういう人なのね。まあ、
最初みた時から嘘が下手そうとは思ってたもの。
なら何故きいたんですか?
万が一、嘘をついていたらぶん殴ってやろうと思ってきいたのよ。ああ~ぶん殴れなくて残念だわ。
残念そうで何よりです。
その敬語やめてよ。なんか話しづらいから。
わかりました。
直ってない!
………わかった。
よし。じゃあこれ私の連絡先。冥果のこと気に入ったわ!連絡してきなさいよ?それじゃ!
ああそれと。
ムノルのこと……頼んだから。
うん!
ムノルのこと……未練がないと言えば嘘になるわ。
けれども仕方がないのよ。だってムノルは
冥果を選んだ。あの時親に止められた私がムノルと離れなくてもきっと、こうなっていたわ。
冥果のことも気に入ったし、ムノルのことを
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護りたい人を見つけた。
私の還る場所はあなただよ
姫奈
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