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春途たちの新年度編
204話 隣にいるなら
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204話 隣にいるなら
はっ……はあっ……はあっ………
着いた。ここよね…?
レミアは右ポッケに入れた紙くずを拡げる。
うん…うん、ここね。
すみません……
返事がない。まだ帰っていないのかと思いながらも声を張り上げるレミア
すみません!……返事はないわね。ったく、なんでインターホンのひとつもないわけ?不便じゃないのかしら。
…む。どなたですかな?
あ、えと……シャガって言います。
あの、トウカは帰ってますか?
ああ。トウカなら、家にいる。お友だちかな?
はい、そんなところです。
今、会わせてもらえますか?
それはできません。
トウカは今、訓練をしていますので。
訓練?トウカに必要なことなんですか?
ああ。レイトのようになるために、私たちが用意した特別訓練だから。きっとトウカも喜んでいることだろう。
それ、トウカが言ってたの?……んなわけないわよね。本人の気持ちを聞きもしないで想像で押し付けるの、微塵未満よ?親がどうとか、そんなの関係ないし。トウカはね?レイトと比べられてああなったの。あんたらのせいでああなったってことよ?
今日会って話をした。今日会って観察した。
たかが1日……いいや………こういうのには
されど1日よ!あの子、苦しんでいた!比べられて、いいところをくすませていたの!
金だけ出して優劣つけることしか脳がない粉微塵には何回死んでも理解できないと思うけど。
親なら…っ……!子供の長所にも目を向けなさいよ!金だけ出す保護者がどこにいるっていうのよ!!!
キミに、私たちのなにがわかるのかな?だいたい、ロクに生きてもいない娘にはわからない。そういうのは稼いでから言ってくれると助かるよ。
稼いでるわよ、アルバイトで。
そんなお小遣いレベルを稼ぎとは言わないんだ、言葉足らずですまなかったね。
…16万。
はい?なにか言ったかな?
あら、聞こえなかったかしら。
16万よ。まあ、手取り13万が関の山だけど。
はっはっは…おかしなことを言う。キミは高校生かな?高校に通いながらその額は難しいと思うけどね。
できるのよ。やろうと思えば、ね。まああんたらの頭ではそこまで考えられないのでしょうけど。
は…はあ?まさか!?
本当に16万稼いでいるというのか!?
だから、そう言ってるでしょう。
ありえない!第一、親に食わせてもらっているのだろう!?ならばそんなに稼ぐ必要が―――
あるの。私、親いないし。………縁は切ったから。だから私は私のために、稼いで食いつないでいるの。現在に至るまで、ざっと400万ってところかしら。競技をやるためにエリフォ買わなきゃだった結構使ったけど。
あんたらは本気で気づいていないの?
トウカの能力に。
………なんのことだかさっぱりだよ、はっはっ……は。
レイトとは違う……けど、とてつもない能力よ。トウカのは。
なぜ、会ったばかりのあなたがそんなことを?
助けられたからよ。あのままいけば過剰防衛で私が悪くなってた。それを助けてくれたのがトウカだったの。
トウカの能力というのは、どういうものなのかな?
そのくらい自分で聞きなさいよ。ずっと見ようとしてこなかったトウカを、しっかり見てあげなさい。彼女、待っているみたいだから。
……………すまなかった。
謝る相手が違うんじゃないかしら。
ほら、後ろいるわよ。
シャガちゃん!…と、お父さん。す、すみません!抜け出してしまって……。
……なあトウカ。トウカは訓練、続けたいか?
へ?それってどういう………
トウカにはトウカの良さがある。そこの娘さんが、それを教えてくれたんだよ。
トウカ、トウカの本当にやりたいことは……なんだ?
お父さん………私、シャガちゃんと楽しく高校に通いたいよ!門限とか抜きにして、友だちと楽しく遊びたい!訓練とか嫌なの!!
……やはり、私たちが押しつけてしまっていたのだね。ありがとう、シャガさん。妻にも話しておくよ。
ええ。それじゃあ私は帰るわ。
シャガちゃん待って!
…なにかしら。
夜ご飯食べていかない?今日は私が作るんだ!
………今日はバイトもない、か。私結構食べるわよ?
最近雑草しか食べてないもの。
ええ!?シャガちゃん草食だったの?
シャガさんは家がないみたいでね、不明な点が多いが保証人と住居を借りて働いていたみたいなんだ。
シャガちゃんすごい!……けどバイトしてるのに雑草?あれ…?え…?ええー!?
それは……なんていうかその………結構美味しいのよ?雑草も。それに、せっかく稼いでも使ったら勿体ないじゃないの。
シャガちゃん……お金は使うためにあるんだよ…。
はっはっは……そうかそうか。なあシャガさん。
トウカと暮らさんか?丁度1軒、余っていてね。しっかり者みたいだし、何よりトウカが一緒を望んでいる……まあシャガさんがよければ、だがね。
家賃はどうなのよ?
それは勿論なしだ。トウカには今まで嫌な思いをさせてきた。トウカがしたいようにやらせたいからね。できる限りの支援はするつもりだよ。
………そう。私の分は払うわ。いくら?
家賃免除をレミアは頑なに拒む。
どうしてもと言うのなら……月2万だ。
高校卒業まではな。これなら文句はないかな?
ええ。どうも。鍵と地図を寄越しなさい。
今から行くわ。
え?で、でも!ご飯まだだよ?
それもそうね。お邪魔します。
はっはっは……どうぞどうぞ。
(濃い紫色の長髪に真っ赤な瞳……どこかで見たような………はて、気のせいかな。)
はっ……はあっ……はあっ………
着いた。ここよね…?
レミアは右ポッケに入れた紙くずを拡げる。
うん…うん、ここね。
すみません……
返事がない。まだ帰っていないのかと思いながらも声を張り上げるレミア
すみません!……返事はないわね。ったく、なんでインターホンのひとつもないわけ?不便じゃないのかしら。
…む。どなたですかな?
あ、えと……シャガって言います。
あの、トウカは帰ってますか?
ああ。トウカなら、家にいる。お友だちかな?
はい、そんなところです。
今、会わせてもらえますか?
それはできません。
トウカは今、訓練をしていますので。
訓練?トウカに必要なことなんですか?
ああ。レイトのようになるために、私たちが用意した特別訓練だから。きっとトウカも喜んでいることだろう。
それ、トウカが言ってたの?……んなわけないわよね。本人の気持ちを聞きもしないで想像で押し付けるの、微塵未満よ?親がどうとか、そんなの関係ないし。トウカはね?レイトと比べられてああなったの。あんたらのせいでああなったってことよ?
今日会って話をした。今日会って観察した。
たかが1日……いいや………こういうのには
されど1日よ!あの子、苦しんでいた!比べられて、いいところをくすませていたの!
金だけ出して優劣つけることしか脳がない粉微塵には何回死んでも理解できないと思うけど。
親なら…っ……!子供の長所にも目を向けなさいよ!金だけ出す保護者がどこにいるっていうのよ!!!
キミに、私たちのなにがわかるのかな?だいたい、ロクに生きてもいない娘にはわからない。そういうのは稼いでから言ってくれると助かるよ。
稼いでるわよ、アルバイトで。
そんなお小遣いレベルを稼ぎとは言わないんだ、言葉足らずですまなかったね。
…16万。
はい?なにか言ったかな?
あら、聞こえなかったかしら。
16万よ。まあ、手取り13万が関の山だけど。
はっはっは…おかしなことを言う。キミは高校生かな?高校に通いながらその額は難しいと思うけどね。
できるのよ。やろうと思えば、ね。まああんたらの頭ではそこまで考えられないのでしょうけど。
は…はあ?まさか!?
本当に16万稼いでいるというのか!?
だから、そう言ってるでしょう。
ありえない!第一、親に食わせてもらっているのだろう!?ならばそんなに稼ぐ必要が―――
あるの。私、親いないし。………縁は切ったから。だから私は私のために、稼いで食いつないでいるの。現在に至るまで、ざっと400万ってところかしら。競技をやるためにエリフォ買わなきゃだった結構使ったけど。
あんたらは本気で気づいていないの?
トウカの能力に。
………なんのことだかさっぱりだよ、はっはっ……は。
レイトとは違う……けど、とてつもない能力よ。トウカのは。
なぜ、会ったばかりのあなたがそんなことを?
助けられたからよ。あのままいけば過剰防衛で私が悪くなってた。それを助けてくれたのがトウカだったの。
トウカの能力というのは、どういうものなのかな?
そのくらい自分で聞きなさいよ。ずっと見ようとしてこなかったトウカを、しっかり見てあげなさい。彼女、待っているみたいだから。
……………すまなかった。
謝る相手が違うんじゃないかしら。
ほら、後ろいるわよ。
シャガちゃん!…と、お父さん。す、すみません!抜け出してしまって……。
……なあトウカ。トウカは訓練、続けたいか?
へ?それってどういう………
トウカにはトウカの良さがある。そこの娘さんが、それを教えてくれたんだよ。
トウカ、トウカの本当にやりたいことは……なんだ?
お父さん………私、シャガちゃんと楽しく高校に通いたいよ!門限とか抜きにして、友だちと楽しく遊びたい!訓練とか嫌なの!!
……やはり、私たちが押しつけてしまっていたのだね。ありがとう、シャガさん。妻にも話しておくよ。
ええ。それじゃあ私は帰るわ。
シャガちゃん待って!
…なにかしら。
夜ご飯食べていかない?今日は私が作るんだ!
………今日はバイトもない、か。私結構食べるわよ?
最近雑草しか食べてないもの。
ええ!?シャガちゃん草食だったの?
シャガさんは家がないみたいでね、不明な点が多いが保証人と住居を借りて働いていたみたいなんだ。
シャガちゃんすごい!……けどバイトしてるのに雑草?あれ…?え…?ええー!?
それは……なんていうかその………結構美味しいのよ?雑草も。それに、せっかく稼いでも使ったら勿体ないじゃないの。
シャガちゃん……お金は使うためにあるんだよ…。
はっはっは……そうかそうか。なあシャガさん。
トウカと暮らさんか?丁度1軒、余っていてね。しっかり者みたいだし、何よりトウカが一緒を望んでいる……まあシャガさんがよければ、だがね。
家賃はどうなのよ?
それは勿論なしだ。トウカには今まで嫌な思いをさせてきた。トウカがしたいようにやらせたいからね。できる限りの支援はするつもりだよ。
………そう。私の分は払うわ。いくら?
家賃免除をレミアは頑なに拒む。
どうしてもと言うのなら……月2万だ。
高校卒業まではな。これなら文句はないかな?
ええ。どうも。鍵と地図を寄越しなさい。
今から行くわ。
え?で、でも!ご飯まだだよ?
それもそうね。お邪魔します。
はっはっは……どうぞどうぞ。
(濃い紫色の長髪に真っ赤な瞳……どこかで見たような………はて、気のせいかな。)
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