剣導部

九重死処/shiori

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春途の春

剣導部 祝!20話記念!!11話〜20話+人物紹介/Q&A

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剣導部 祝!20話記念!!

剣導部 1
11話~20話 総集編+人物紹介/Q&A



人物紹介

淵底春途(ふちそこ はると)

冥のことが好きで好き。だけど
今は部活に集中すると決めた。一度決めたことを曲げたりはしない頑固か一途かわからない性格
別世界のネタが無限に湧いてくるヲタでもありそう。

逝照朱里(ゆくて しゅり)

春途の1つ上のお姉さん
とは思えぬ無邪気っぷりを発揮して
今日も春途を振り回す。が、実は
周りを見ることができる娘であり
表立ってそれを出さない我慢強い子でもある。

逝照冥果(ゆくて めいか)

清楚可憐、大和撫子とはこのこと。
おしとやかで相手を慮ることのできる優しい性格。負けず嫌いな一面もあり、お姉さんである
朱里のことをライバル視している。言葉に疑問符を付ける癖がある。

炎下刃張(ひもと はばり)

ツンケンし過ぎに見える男の子。特に双子の彩刃には限度を超えたツンツンっぷりを発揮。
が、彩刃が求めるお願いには基本応じる。基本。(ハグは例外)

炎下彩刃(ひもと あやは)

刃張のことが大大大大好きな双子の彩刃。
ツンケンする刃張をもろともせずいきなり抱きついたりキスしたりする。反面、彩刃自身も
溺愛度合いに危機感を抱いており、
別の高校に進学した。



逝照無亜(ゆくて むあ)

正則の妻。が、本人は正則のことを生ゴミと呼び散々な扱いをしている。

逝照正則(ゆくて まさのり)

無亜の夫。一応。無亜からの叱責をなんとも思わぬ所謂ポジバカであり、それ故関係が円滑に運ぶ。

淵底鈴未(ふちそこ すずみ)

春途の母、色恋沙汰に滾る執念をみせる母とも狂犬ともいえそうな怖い母親。夫は?という問は、
彼女にしてはいけない行為堂々の2位である。


11―――

私です私、そう私です。現在時刻深夜3時、奥手男子にもう飽き飽きだよとか思ってたりなかったりの深夜です。春途くんのお家に泊まらせてもらってます、案の定眠れないです。おかしいてす。小さい頃はよく泊まってたのに、、

「今は心臓と書いてはぁとが爆発と書いてザウィッチしそうなほど暴れてますぅぅ」

アタフタアタフタ アタフタアタフタ

「そうです!春途くんのお部屋にいきましょう!」

「しっしっ忍び足…♪」

「私だって姉さまみたいな
アグレッシブなアプローチできるんだもん!」

ノシっノシっ

ツルンっ

「あだだだ~!?」
電気をつけずに移動していたら転んでしまった……。

「ううう~~。…痛い。」

「大丈夫か?」

「ほえ…?は、春途くん!?何しゅに……ウ~カンダ…」

「何しにって、早く起きちゃったし
トイレでもとかそんなんだよ。」

「冥は?何してたの?」
「わ、わわわわ私はですね!?トイレ!
そうトイレに行こうとしてたのですー!」

「でもトイレ逆じゃん。」
「ホントですね!なんでかなーアハハ」

「はっくちゅっっ!!あぅぅ…。」
「平気か?一度下に降りて
ティッシュ取ってこないと」

「ならその…春途くんの部屋にいかせて…
くれませんか……?」

「い、いいけど…。ティッシュは箱のしかないし、
少し使ってるしなあ…。」

「いいです!むしろその方が!!………ッハ!」
「い、いいい、今のナシ!今のナシですぅぅ」
「お、おう?わかった」
「よかったです?」
「なんで疑問符?」
「なんでもないですぅ…プクゥ」

「え?、あっごっごめんって…!」
「もういいから部屋に案内してください」
「わ、わかったわかった。こっち」
「パアアッ!! はい!そっちですねー!!」

わかりやす、けどそれがいい。

「ふんふんふーんふふんっ✨」
鼻水をすすりながら冥は鼻歌を歌っていた。

「けど平気か?病院行ったほうがいいよな?
やっぱ」

「なんでです?私はどこも悪くないですよ?」
「フェックチッ!! フェックチッ!!!!」

「…言わんこっちゃない…。明日病院行こ?
風邪かもだし。」

「一緒にですか??」
「ああそう。冥は一人だと行かなそうだしな。」
「理由は何でもいいです!!ぜひ行きましょ?」
「………疑問符?」
「放っといて下さい!それは治りませんから!」
「けどなあ」
「う~!!」
わかったって。

「よろしいっ!」

「で、ここだよ。俺の部屋は。」
「し、失礼しましゅっ…ウッカンジャッタ…ハズカシ」

ガチャと音を立て扉が開いた。

12―――

思ってたより整頓されてますね。
「思ってたより??」
「あっ、えと、すみません?」
「なんで疑問符?」
「すみませんすみません…」
「謝らないでよ、」

時間とかは関係なくいつも通りの会話をする。

「ふぁ~わ…。眠くなってきましたあ。」
「そうなの?なら、寝ていいよ。ここで」
「ほぇ!?な、ななな
なに言ってるんですかあ!!」
「ん?………あ、い、いやそういう意味じゃなくて!いやそういう意味もありではあるかもだけどさ!?」

「そ、そうなんです…か?」
「ふふっ、なら添い寝くらいはできますよね?」
「お、おうよ…。」
「だったらお願いします。」

ベッド1つに2人のヒトが寝るって、こういう感じかあ。とか考えながら横になる。

「ふふっ、なんか楽しいですね。
私こういう事初めてで。」
「親とかと一緒にとかは?」
「ないですよ?だから少しだけ
わくわくしちゃってます。」

「そっか。」
とかいいながら
変に興奮してくる我を理で抑制する。

(やべえ…ぜんぜん落ち着かない…!
どうしよどうしよ…!!)

「…?あの…春途くん……?」

「うわっ、な、なに?なにかした?」
「いえその、難しいお顔していたので。」

やさしい。なんてやさしいんだ。

「そ、そっか。なんともないよ。ありがとう」
「ならよかったです。おやすみなさい」

イベントが突貫過ぎて疲れたのか、
その後朝まで目を開けることはなかった。



13―――

…てよお
……ってば
…………きて

「んぅ…?だれ?」
「私ですよ?春きゅんの妃、冥ですよお!」
「うわわっ!びっくりしたあ……なんだ冥か」
出番が少ないので驚いてしまった。これは
冥の別人格で、寝起きにのみ表に出る性格だ。

「もうっ、酷いですぅ。」
「それで?今何時だ?」
「んもお…。そんなこと今は
どうでもいいじゃないですかあ。」

「よくない。で、何時だ?」
「8時ですよ?」
「ヤバいじゃん。早く支度を」
「ですねえ。下のソレも
なんとかしませんと………ね?」

やばい。積極的過ぎる冥も好き過ぎる。

「あ、あのなあ。学校行かないとだろ?」
必死に。俺は必死に耐えた。誘惑に負けては
部活動どころではなくなるからな。

「いいじゃないですかあ。そんな些細なことは。」

「だめだ。早く準備するぞ。」
「あ~ん。そんなぁ。。」
冥は渋々支度を始めてくれた。

10分後…

「春途くん、準備できたよ。といっても、
昔使ってた備品みたいなのだけど。」

「急に倒れたからな。すまん、
そこまで配慮できてなかったわ。」

「そんなそんな!平気ですよ?」
「なんで疑問符?」
「うぅ~。早くしないと
予鈴に間に合いませんよ~!」

「悪いっ!今行くー!」

咄嗟のアクシデントで冥の服とか下着、
化粧品を取ってきてなかった、反省だ。


14―――

中間テスト…。それは悪夢のような事柄
々間テストは滅すべき。さて
どうするか。まあ、するしかないのだけど。
うんと、それはもう沢山するしかない。勉強
したくない、それに尽きる。けど
体の良い厄介払いができるとして教師は歓喜だろう

「はあ…。するか」
そういい机に着きノートとペンケースを置く。

開始から30分が経過した頃

「だめだこれ、全然集中できてない…。
さてどうするか。」

そうだ、冥と朱里を呼ぼう。

プルルルル…プルルルル…ガチャッ

「はいはい、冥です?どうなさいましたか?」

勉強会の旨を伝えた。
「お伺いしますので
少々お待ち下さいませ。」

ガチャッ 通話を終え
次は朱里にかけることにした。

プルルルル…プルルルル…プルルルル…
プルルルル…プルルルル………

「おいおい…どこかの番組でも
3コール以内に出てって言ってたぞ…。」

仕方ない。冥と勉強しよう。けど朱里のことだから(のーん!私も誘ってよ~!)とか言いそうだな

ピーンポーン!

「はーい!」

「冥果ですー?春途くんに会いに…
じゃなくて勉強しに来ましたー?」
「嬉しいけど!嬉しいけども。
はーい、今開けるねー。」

ガチャ

「お邪魔します?」
どうぞどうぞ~。

「冥を家に上げるなり
すぐに俺の部屋に向かった。」

「さあ、始めよう。勉強会」
「はい!よろしくお願いします!」

「疲れたら教えてよ?家には
俺と冥だけだから多分ゆっくりできるし。」

「了解しました。って
え?ええ??えええー???」
「春途く…!?け、結構大胆ですね。。」

「え?なにが?…………あ」
「違う違う!!今回はほんと
そういう意味ではなくて!」

「そ、そうなのですか?」
「あっ、疑問符!」
「今回は使い方に沿っていますよ?」
「ごめん癖で…。」

「というか は ⇐?」
「今回はってことは前までは
そういう意味でもあったんですか?」

違うとかいえない。たぶんそういう
意味が混じっていたし

「ま、まあそう…かも?
とりあえず勉強しないと!ね?」

「…逃げました。」
へ?

「逃げましたよ春途くん!」
いやあの、目的勉強じゃないか?

「たしかに…。私としたことが…」
冥やっぱ似てきてるぞ、朱里に

とかって話ながら過ごしたせいで
勉強があまり進まなかった。


――その頃――

「で、出ないー!なんでさ春途!そりゃあ私が3コール以内に出なかった責任ではあるよ?けどさあ…」

「もっかい…もう一回私を誘ってよ~!!のーん!」


15―――

そんなこんななんなで何もせず
時間だけが過ぎていき、中間テスト前日

「ん~……。諦めよう、
人生諦めもなんたらっていうし。」

ブー…ブー…ブー…
なんか鳴ってる。
「なんだよ、スマホまで俺に文句を」

違うわ。電話来てた。

はい、もしもし

「もしもし春途くんです?」
うん。どうしたの?
「よかった!えと、明日から中間テストですね。」

だね。赤点回避しないとなあ。

「ですね。それでこのテストが終わったら
土曜日にでも遊びに行きませんか?ほらこの間私のせいで遊べなくなっちゃったので。」

あー、あれね。別に平気。俺も無神経だったし。
「とにかく!行きましょう!ね?」
あ、ああ。わかった。行くか!

「ふふっ!よろしい!」

毎度よろしいの使い方怪しいよなこれ。
あれか。口癖とかか?

まあとりあえず頑張るか!色々ありがとう!
「いえいえこちらこそです!では失礼しますね」
ガチャ

よおし、頑張るぞお!!
いつもより早めにベッドに入り目を閉じた。

15.5――

では――始め…!
試験官の号令とともにペンを走らせ紙を捲る。

(最初は社会か…。)
解けないから思考するではなく解ける所からやる。これが大事だと誰かが言ってた気もする。

社会科は得意分野なのでスルスルっと行った。

5分の休憩の後、2限目が始まる。
(2限目は数学か)

数学は知ってる公式を当てはめる事でしか拓けない道がある―みたいな教科だった気がする。

数学とか苦手を超越せし苦手だからパス
お祈りゲーとはこれやね、うん。

数学できるヤツとかヒトじゃねえとさえ思う

またまた5分の休憩。

3限目は英語。あー…むり

のっとすぴーくえんぐりっし

適当に書いてあとはお祈りで。

4限目は理科なのか。コレは得意

理科は何気得意な生徒が多い気がする。
どこぞの赤い野蛮人はまめじとかマッカチンとか教えてくれたし、そういう意味でも得意だな。

スラスラ解けて楽しい。
テストが楽しいとか思ったのコレが初かも。

そ・し・て!!

テスト期間中は午前授業だから帰りが早い!
ここが天国か…。とかなんとか思い帰路につく

家についたらすぐ自室のベッドに
ダイブしてそのまま眠ってしまった。


翌日

これが今回最後のテストだからな。
気を引き締めて最後までやれよ。

では始め…!

最後は国語。実際国民なのに
苦手意識がある生徒が多い気もする謎教科。

(俺は好き)

文脈を辿ればなんとかいけるのが国語の強みだ。
自己採点もどきでは
きっちり満点なくらい自信がある。

そして残りの3限分はなんと
部活をしてもいいという太っ腹ぁぁ!!

「よおし!!終わったぁぁぁ!!!
部活行くかー!」

高鳴る鼓動を感じ俺は部室へ向かう。



16――

ダッダッダッ

ガチャッ!

俺が部室に飛び込むと朱里と冥がいた。

「遅いぞ春途!さっさと準備する!」

「おつかれさまです?春途くん。準備しましょ」

ああ!今する!

剣導用のウェアに着替えてすぐ
立会場へと足を運ぶ。

すまんまたせた、やろう!

刀剣を携え立会場へ入場

スマホから効果音が鳴りホログラムの魔導デッキが出力された。

(これが魔導デッキか…。)
以前見た時が遠い昔なので忘れかけていた。

準備完了だ。始めよう

「おっけー!ビシバシいくから覚悟してね~!」


淵底春途(ふちそこ はると)

刀剣(エクスデント)
 鉄潰の直剣(セメンテス)
 古風な長刀(ルードステア)

魔導(バリエンター)
 旋風瞬(トリク)
 闇纏 (バースエンチャ)
 暴降刃(セイクリットーチ)
 風纏 (エールエンチャ)

2
 泡沫の刻(マスター・リーゼロッテ)



逝照朱里(ゆくて しゅり)

刀剣
 明雲の霊剣(ダイトルナー)
 訓練用短剣(ヴァローダガー)

1
 水仙放射(スヴァロージ)
 風車  (エルタースネクタ)
 炎舞画彩(ファロッテール)
 水彩の初(ネネロンカー)

2
 天涯の果(マスター・メアリ)


「今回は恐怖ゲージ付きの
しっかりした立会だよ!ゲージが満ちたら
負けだから用心するよ~にっ!」

おう、心得た。

まず俺は鉄潰の直剣(セメンテス)に
風纏(エールエンチャ)を掛け
直剣のリーチを伸ばすことにした。

「なるほどねー。ベタなパターン
けどそれじゃあ―」

朱里はいきなり
訓練用短剣(ヴァローダガー)で突撃してきた。

エンチャ系の魔導は使用中動くことができない。
そこを突く作戦か。

「甘い甘いっ!よっ!!はああっ!!!」
シュッ!シャリッ ズシャ!

「あっちゃ~…。私から攻めるの
初めてなのによく避ける~」

「そんな攻撃喰らったら
怪我じゃ済まなそうだし…な!!」

風纏(エールエンチャ)を掛けた直剣で
渾身の突き攻撃をお見舞いした。

「朱里こそしぶとい…いい加減疲れたろ?降りろよ」

「そんなことしたら練習にならないでしょ。
何いってんのさ」

シュバッ!!

!?
朱里の投擲した短剣は僅かに的からズレ
運に助けられた。

「あらら~ハズしたか~。なら――」

ムワ~モクモクモクモク

立会場が煙に包まれた。そして―

ピキンッ!ズドドドドドドドーーーー!

地面に綺麗な線が入り足場がグラついた。

うわっと、危ないなあ!なんだこれ!

「ふっふっふっ~。恐れなさい慄けなさい。
私は霊剣の看取手―朱里―」

なんか厨二臭いなあ~。でもなんか
ヤバそうなのは伝わった。ありがとう(?)

「さあて…。どこから斬るか…。左脚?そう…
左脚がいいのね、わかったわ。」

おいおいおいおい、これ部活動だよなあ?
なんか物騒なんだけどー!?

「フッ!」スキャランッ!

「ヤアッ!」シュニーーーーーー!

「ウオリャ!」フウッ、バシンッ!ダーン!

「さあ。舞台は整ったわ、始めましょう。」

ブーブーブー!!!

「え、えとえと!立会終了です!
勝者、逝照朱里選手!」

しゅ~ん、なんてシュールな音とともに
フィールドと魔導デッキが消滅した。

改めて見ると凄いよな、この技術。

「春途!ストーーーップ!!それ以上は
冥果がドンストップミーするからー!」

なにそれ、まるで表舞台で相手がいなくなって裏の組織の四天王になったボクサーみたいじゃないか。
タメ入力で多彩な拳技出る楽しいキャラの。

「そんなことはいいから!
その話題は出さないで!わかった?」

お、おう…?わかった。

「春途くんひどい…。せっかく
話せると思ったのになあ。」

ごめんそれは今じゃなくていい

「そうですか。ふんっ
今日はいいです。帰ります。」

冥って地雷が見えないな、ちょっと怖い



17――

楽しい部活動から一転して
英語のテストが返却される。


(いよいよか…。まあ何とかなってるだろう)

次、淵底!前に来い!

「はい」
とことこ前に出て答案用紙が返却される。

…!?
淵底ぉ、お前惜しかったなあ。追試だ。

まじか。俺のヤマカンは
百発百中-20した数なのに…。

「はい…。」
追試になった教科はこの国語だけだった。
(にしても間違えた?国語で~?)
俺は国語だけは赤点を取ったことがない。
それ故謎だな、と。


どうしよう。友達に俺と同等か
それ以上の手練がいたか…?

沈黙すること24分、アニメが一本見終わる時間だ。

わっかんな―
「何かわからないのですか?」
うわわっ!?誰だ!?

「酷いですよお…。冥です。
春途くん、ひょっとして追試ですか?」

ご明察、全くその通りだよ。
しかも自信アリな国語で。。

「なんとまあ!私もです私も!」
へ?冥も国語追試なの?

「いえ追試なのは社会です。」

・・・・・・・・・・・・

「教えていただけませんか?」
教えてくれ!頼む!

「ほえ?」
は?

「…ふふっ、ならお互いのところ、
教え合いっこしましょう。」

だな。よろしく。場所はどうする?
静かなところとかいいだろ?

「なら春途くんの部屋はいかがです?」
いいね、なら早速帰るか!
「はい!」

早足で帰宅した俺たちは足元にあぐらで座り込むと教科別にワークを広げた。

まずは俺から。ここなんだけど…

「次は私ですね。ここってこうでしたっけ?」

あとさ、ここはこうだと思ってるんだけど…

楽しい時間はあっという間だ。勉強会とか縁もゆかりも縁もないとか思ってたけど、やっぱいいな。
てかこの間も似たこと言ってたっけ。。

「なんだか勉強なのに楽しかったです。
こういう機会じゃなければ
ぜひご一緒にしたいです、勉強」

俺もだよ。1人だと嫌だけど2人なら嫌じゃないし。

「嬉しいです。けどこういう追試対策とかではもう一緒にやりませんから。覚えといてくださいね?」

うぐっ、はい。
「ふふっ、よろしい!」
「それじゃあ私は帰りますね。お邪魔しました?」

なんで疑問符?

どんどん小さくなっていく冥の後ろ姿に手を振り見えなくなった頃に家に戻った。

その日以降は勉強会ではなく1人自主勉強に励んだ。
そして迎えた追試当日


えー、国語の追試は貴方だけですよぉ、淵底くん。
セイゼイ足掻いてみせろ、ははは

なんか中ボスくらいしか使わぬ浅い
厨二語だなとか思ってたら数秒遅れた。

カリカリッ カリカリカリカリッ

黙々とペンを走らせる。けどやはり違和感が。

(あれ?ここ、以前☑がついてた設問だ…。
けど間違えてなかった気がする。
冥との勉強会で確認したし合ってるよな?)

とりあえず書いてそれを提出。
例の問題は以前と同じ回答で提出した。

喜べ淵底、今ここで採点してあげますよお。

シュッシュッ シュバッ シュッ


ん~?あれれ~?淵底くん~
前と同じ間違えだよお?なんでかなあ?


これ、採点ミスですよね?

ん~、淵底くんねえ?もう少し
マシな言い訳は無いのかな?

ないですね。少なくとも自分のミスを認められない先生ほどの傑作は。

ん~?なにを言っているのかな~?流石に怒るよ?

どうぞどうぞ、勝手にキレて
勝手に摘発されてくれ。

こんのクソガキぃ!!ナメてっと
単位落とすからなあ!!!!

ですって、先生

はっ!誰も居やしねえよ!
マンガの読み過ぎた!アホが!

ふーん。どうしますか?先生"方"

"方"?

ええ。聞こえてませんか?ほら、よく聴いて。

す、スマホだとー!?

ご明察。通話を付けて追試に望みました。

おいおい、そんなことしたらよお。クソガキの方も危ねえんじゃねえか?ほれ、今謝れば許してやる。単位も落とさねえ。これでウィンウィンだろ?

いえ。結構です。採点ミスが原因だと
追試の意味すらないので。

く、くそお……。


こうして追試は無事、というより
試験は無事修了した。そして―

今回の騒動で何か貰えないかと考えていたら。
「あるじゃん。とびきりのが」
俺は部活の費用を増額して欲しいと提案。流石に今回の件だけでは厳しいとのことなので部員を1人増やす条件で交渉が成立した。

部員を確保するためにまずは張り紙、
それから模擬立会も計画している。

「これから楽しくなりそうだ。」



18――

公開立会までの間、俺たちは剣導部の勧誘ポスターを張り紙させてもらう事にした。時期ハズレの勧誘ポスターはグレーだが、今回は例外らしい。

……けどこれ作り過ぎじゃないか?朱里

「そんなことないって!というか
多い方がいいでしょ?普通!」

いやまあそうかもだけど、30は多くないか?
1人増やすのにそんなに要らないだろ。
シカモキメタハリバショソンナオオクナイ

「そ、そんなことないも~ん。」

「春途くん、とりあえず貼ってきますか?
ポスター」

…そうだな。貼ってこようか

俺は2~3部掬って部室を出た。

にしてもこのポスター、よくできてるな。一体誰が?

「私だよ?私!」
そこにいたのは朱里だった。

お前って結構クリエイティブなんだな。

「お前ってなによ、お前ってえ!」
す、すまんって。

「まあでも?褒められた感じするし?
悪い気はしないね!」

朱里は勉強ができて
レイアウトとイケるとか何者だって感じだな。

頼りにしてるからな。朱里"先輩"

「うっひょお!!春途が!
春途が先輩呼びしてくれたああ!?」

「何かイイコトあるかもなっと!」

ねえよ。てかそんな喜ばれると
なんか気色悪いっての。

「の~ん!!……そういや春途?」
ん?なんだ?

「私たち別方向に向かうハズじゃ?」

あっ、忘れてた!すまない!

「いいっていいって!んじゃねー!」

行っちゃった…。

俺も指定された場所に行くか。
貼る場所を話し合ったのは直前で30部は余る…。

真っ直ぐ行けば数分、なのですぐに着いた。

えーと…。ここか、それからここ、あとはあっちね。

手際よくポスターを貼っていく。

ふぅ。できたー。さて、部室に戻るか。

少しずつ持ち込むしかないな。
体力づくりにもなって一石二鳥だ。

うっ、はあっはあっ…はあっ……。
とか思ってた俺を殴りたい。

先と同じ流れで進めて最初を合わせ3週はしたか。
依然としてポスターの山は崩れそうもない。

これほんとに作りすぎたんだよ。
なら朱里、聞いてんのか?

「ん~?ふぁにぃ?モグモグ」

なに1人休憩してんだよ、こっち手伝って

「え~、疲れたしどうしよっかn」

ギギギ~!
冥が朱里の首元を摘み引き攣る

「痛い痛い痛い痛~い!!!」
「姉さまがサボっているのがいけないのです!」
「すみません春途くん、姉さまってば
いつもこうなんです…。」

うん、だと思うよ。
慣れたから平気だよ、ある程度は。ありがと

「ふふっ、そうですか…。なんだか少し嬉しいです」

そっか。冥は本当に
真面目でいい娘なのになんでまああんな―――

自由人が生まれたんかな。
自由人が生まれてしまったのでしょうか。

「あ~!ひどいひどい!
アネサマ泣いちゃうぞ~?」

「泣いて結構ひどい上等!
なのでさっさとやる!いいですね!?」

「それに何です?そのアネサマって」
「ふっふっふっ~。それはねえ…
話せば永くなるが…いいかね?」

「なら結構です。さっ、部活しましょ部活」

こんな状況で本当にもう一人の入部を望めるのか?


「…………ここかな?失礼しまーす!」

「こ、この声は…!?」

どうやら冥の知り合いみたいだ。
けど一体何の用事で…?

「ぼくは刃張、炎下刃張だよ、よろしく。
ぼくを剣導部に入れてくれないかな?」

炎下刃張(ひもと はばり)

「って、あの時のお姉さんじゃん!こんにちは!
もう痛くない?平気?」

え?んーと、どういう関係?

「春途くん、あのね?この間一緒に
出かけたでしょ?その時私が怒って
飛び出した時に色々あった子なの。」

遊びにって…ああ、あれか「魔導学館」
なるほどその時に。

刃張くん、だっけ?冥がお世話になったみたいで。

「そんな、気にしないでください。
ぼくが勝手にしたことですし。」

ん?したこと?なんのことだ?刃張

「あー、えっと。お姉さんが階段を踏み外して
転落したんです。それを助けようとして
ぼくが下敷きに…。それでお姉さんったら
パニックになって大した事ない怪我なのに
救急車を呼んで検査とか払ってくれたんです。
大事っぽくなりましたが
お姉さんが優しい人なのは伝わりました。」


冥、意外と大変だったんだな。

「ま、まあそれなりに?」
「出た疑問符!この間のことなのに
懐かしいですね。」


とりあえず
刃張くんと冥の馴れ初めぽいのはわかった。

でだ刃張くん、君が剣導部に入りたい理由は?

「入りたい部活動がないことと
知ってる人がいること。あとはぼく自身の
身体能力を活かしたいってところかな。」

「これじゃあだめかな?」

正直まだ足りない気がしてる。確かに
その3つは理由にしては十分過ぎるくらい。
けどそれはそれらすべてが本心だった場合だ。

なら少し動いてみようか。

「はい!」

俺は魔導の木偶を設置した。

この木偶は魔導の顕現だから長くは置けない。
訓練用短剣で斬ってみてくれ。

「了解ですっ!」
そういうと刃張は的確に且つ
迅速に斬り裂いてみせた。

「どうですか!?お兄さん!」

すごい…。これもしかすると実質部長の
朱里より強いんじゃ?

合格…でいいよな、部長?

「えー!?部長って私のことー!?!?」
ドタドタドタドタドタドタ!!!!

朱里は地獄耳とはこのことと知らしめんばかりに
疾風の如き速度で立会場に向かってきた。

「え?部長ってお兄さんじゃないんですか?
まともだったのでてっきり……」

「のーーーん!!私もまともだよ?ま・と・も!
けど入部は大歓迎!これからよろしくね~!」

まともな枠が1つ増えたと思えばよかったのか?
まあ朱里は元気になるし冥は知り合いなら
許容範囲だろう。

16.2――


なあ冥?この間言った筋トレのことなんだけど
「はい、それがなにか?」

ぶっちゃけ冥は今の段階で刀剣を扱えてるし
必要ないかもだけど。する?筋トレ

「します!」

お、そうか。ならまずは買い物に行こう!

「ほえ?なぜですか?」

まあまあ、すぐわかるから。行こっ?

「わかりました?」

なんで疑問符?

支度を済ませ天神高から近いスーパーに向かった。

ふぅ、着いたか。冥無事か?

「はあっ…はあっ……。は、はい……。なんとか」
剣導部の立会は瞬発的な体力の使い方を求められるから持続させる練習はそんなにしないのもあるけど…

なあ冥?体力無さ過ぎないか?流石に

「そ、そんなっ…こと……ない…で、すよ…?」

いや無いじゃん。筋力あるのに体力ねーじゃん!状態じゃん、これ。

よし分かった、冥は筋トレと体力づくり半々でやろう!

「はい…。そうしましゅ……うう~っ、噛んだぁ…。」

とりあえず部活動で使うスポーツドリンクの粉末だな。スーパーでは。

「了解です!けどこんな軽いものでいいのです?」

問題ない。スーパー"では"これだけだから。あと荷物持ったら腕をくの字に固定して歩くからね?

「ほえ?」

次はスポーツ用品店だっ!さあ行こう!

着いた!冥?ここでは端末保護ケースと制汗スプレーを買うよ、ついてきて。

「はい!ついていきます~!」

冥はトコトコと可愛い音をたててついてきた

「端末保護ケースってなんですか…?」
それはね、ほらっ!魔導に泉属性ってあるでしょ?
「はいはい、」
その属性って水に相当する技が主だから端末を保護してないとあっという間に壊れちゃうの。

「なるほど…。」

よし、買ったね。なら次は薬屋に行こうか。ここから少し遠いけど歩けるか?

「ここまで来てムリとかいえませんし」

ははっ、だよね。なら行こうか

「春途くん~…。コレ結構きついですぅ……。」

でしょ?中々いい方法だねこれ

「ほえ?春途くんがいつもしてるトレーニングなんじゃ…?」

違うって。ほんの思いつき。けどいいトレーニングだったみたいだし、結果オーライってやつかな?

「は、はあ…。まあたしかにそうかもですね?」
なんで疑問符?

「つい癖で…?」
薬屋に着いた。冥?ここでは絆創膏と消毒液とガーゼを買うよ。ついてきて。

「はい!地の果てまでついていきますよ~!」

いや地の果てまでは行かないが。

店」しゃしゃしゃ~

応対態度は置いといて薬はしっかりしてるから大丈夫。

さあ、帰ろうか。部室へ。みんな待ってるし

「ですね。ふふっ、なんだか楽しかったです。
ありがとうございます?」

なんで疑問符?それとくの字維持してねー?

「ほえ?…あ、本当…すみません」

いいけど。くの字が重要なんだし徹底しよ?

「はい!頑張ります!」

陽が沈みだす頃、俺たちは天神高に戻っていた。

19――

まあi色々あったけど、刃張の入部が決まったので刃張の使う刀剣と魔導デッキ選びをてうだうことにした。

「あっ!お兄さん!今日はなにをしましょうか!」

今日はね、剣導部の核、立会の際に使用する刀剣と魔導デッキを選んでもらうよ?いいかな?

「はい!と言っても、と、刀剣?
魔導…?デッキ??」

まさか刃張くん、知らずに部活に入ったの?

「ええまあ。。けど体を動かすことは知ってましたよー!」

やばい。どこから説明すればいいか。

と、とりあえず刀剣ってのはこの間的を狙った時に使った武器で、魔導はその武器を一時的に強化したりする魔法みたいなやつだよ、分かったかな?

「な、なるほど。枠は掴みました!なら早速刀剣、見に行きたいです~!」

素直で可愛くて飲み込みが早いなんて
高スペな後輩だなあ。

「いえいえぼくも高校1年生ですから恐らくお兄さんと同い年です」


あ、そういえばそうなのか。お兄さん呼びだから忘れてた。

「ですです~。それで刀剣?と魔導デッキを選びに行くのでは…?」


そうだった!行こう!隣の教室だよ、すぐに着くからね。

「了解です!」

刀剣はここね、魔導はそっち

「うわあ…!色々ありますね~!おすすめとはありますか?」


う~ん…。使い手によるかなあ。けど扱いやすいのは直剣とか短剣だね。そんなに重くないし。

「なるほど…。なら1つ目は短剣にします!
この罪絶の短剣で!」

分かった。2本目はどうする?

「う~んと……刀にします。
静斬の長刀ってのにします」

いいね、なら次は魔導だ

刃張はすいすいっと刀剣を決め魔導へ移行した。

「気になってる属性は決まってて、焔と風です!」


なるほど。いい組み合わせかも。


刀剣

罪絶の短剣

静斬の長刀


魔導

1

焼煙符(レームロウ)

烙火纏(リチュアルエンチャ)

風纏(エールエンチャ)

踊る精霊(シルフィードスター)


2

溶刀液(ヌードデス)

溶岩手(ラーヴァトトー)

瞬短刀(とうけんせいせい)

旋風瞬(トリク)


「こんな感じでどうですか!?」

うん、いいと思うよ。

「よかったあ~!」

あとは、まあ刃張くんには必要なさそうだけど、筋トレかな。

「やったあ!ぼく筋トレ大好きですー!」

やっぱりそう?

「やっぱりって、お兄さん知ってたんですかー?」

……というかあの動き見たらまあ好きだろうなあって

「そういうものですかね?」

そういうものだね。

「なんかよくわかりません」

うん、俺もそう思う


20――

じゃあ行こうか。時間も少ないし、早めに出よう。
買い物だ!

「了解です!今行きますよ~!」
「というかなんで買い物?筋トレですよね…?」

筋トレなんだよ、買い物が。まあ行けばわかる。

「はあ…たしかにそうかもですね!」

なんか半信半疑を越えた
レベルの7信半疑状態か?こりゃ。

まあいいや。

とかいう間に着いたー!スーパー!

「何買います~?筋トレとかいうなら
やはり飲み物でしょうか!?」

むっ、なんか鋭いな。

「よっしゃ!当たりですねー!?」

いいやちがう。違うんだなあ、これが。

「ええっ!?じゃ、じゃあなにをー?」

スポーツドリンクの粉末だ!
「けどあれは別に重くないんじゃ…?」
まあそうだね、けどお店は他も周るから周る店の数に比例して荷物が重くなるよ!

「なるほど!流石お兄さんです!」

まあね、よし次はスポーツ用品店だ!
それと買物袋を持つ時は腕をくの字にしてね?

「はーい!」

着いた!スポーツ用品店!
どう?刃張、まだまだ持てそう?

「いけますよ!当然です!」
流石だな。けど今回買うものは少し重いよ~?

「どんとこい!ですよ!」

ここではたおる汗拭きタオルと巻くタイプのグリップを買うよ~!タオル重いから注意ね!

数分後…。

「確かに少しだけ重いですね~。
けどこれならまだいけますっっ!!」

おっ、言うねえ。けど今回はこんなものかな。

「え~、なんでですかあ…。」

すまないね、一応小分けにして買い出ししてたんだけど、必要なものは集まっちゃって。

「ならこうしましょう!
買い食いです!買い食い!」

え?時間は…平気か。少しだけな?

「わーい!やったあ!!ねね?お兄さん
どこ行きます~?」

買い食いといったらそりゃあ――

「コンビニエンスストア、ですね!」

だな。刃張はコンビニ、よく行くのか?

「いえそれが、ぼくの父がコンビニはだめだ!行くならスーパーにしなさいって厳しくて…。」

なら初めてな訳か。よし、とびきりのコンビニグルメを教えよう。

「いいんですか!?やったあ!!」

そうと決まればコンビニへ行こう。

コンビニに入るなり刃張がおかしくなった。

「これがコンビニ!!!わああ!
すごい…すごいですよおおお!!!」

これを声に出して、しかも大声で叫ぶからさあ大変。

おい刃張、他の客もいるから静かにな?

「ああっ、すみません!つい興奮してしまって…」

わかったから、次から気を付けてな?

「はい…。」

それはそれで、だ。

俺の勧める最強のコンビニグルメはコレだ!

ドドンッとかって効果音が付きそうなポーズを決め注目を浴びてしまった。

「これは?」

サラダチキンだ!!肉まんだの唐揚げ棒だの唐揚げさんだの云うヤツは放っとけ!刃張、お前はサラダチキンだけ見てればいいんだ!!

その後も大声で、長々と、
中身のないプレゼンが続き、店員に注意され、刃張には気を遣われてしまった。

すまない、刃張にあれだけ言っておいて。。

「気にしないで下さいよ!お兄さん。そんなことよりサラダチキン美味しいですね~。」

だろ?そうだろう!?

「あ、ははは…。ダメダコリャ」

刃張のサラダチキン美味しいですねが引き金となり大声で、長々と、中身のないプレゼン一言でいうと無駄ゼンが再開、天神高に戻るまで続いたと、後に刃張くんに聞いた。













剣導部 Q&A Vol1.3

刀剣、なぜ実刃?

現状の魔導学では刀剣を実体化出来る時間、基
魔導を実体化させることが出来る時間が短いため、
常に握る刀剣は実刃となっている。

刀剣なのにいろいろある、なぜ?

向き不向きがあるから。

刀剣の破損について

刀剣は立会の際に破損する場合がある。
破損した刀剣はその立会時に
使用禁止となるので注意が必要。

刀剣は2種類装備できるが、相手の刀剣との相性を補う意味合いが主なので基本的には刀剣の破損に細心の注意をはらって扱おう。

剣導の起源と目的

剣導は近年成長している魔導学を扱った種目だ。
魔導学を肌で感じながら体育のような動きもできるとして、部活動に認められた。部活動は春途らが入学した年より2年ほど前に始まった。

魔導学の始まり

魔導学は春途らが入学した年を軸に僅か20年前から研究されていて、一般化が始まったのは凡そ12年前。真新しさの他に燃料としての柔軟性と供給過多級の将来性が光る事で瞬く間に現代へ浸透した。


剣導の人口

人口は魔導への期待に反して12000人。
学校の数は46都道府県で736校なので
割合は決して多いとはいえない。人口が増えない理由として、そもそも普通科の高校に進学する生徒が少ないことが挙げられる。というのも、魔導学が認知されてから剣導が増え、剣導に使う刀剣の鍛刀が注目され始めた。結果、鍛刀学科を希望する生徒が増え普通学科の全体数が減少したのだ。



刀剣の重量は?重すぎて扱えないんじゃない?

刀剣の重量は刀を基準にして大体、
1キロ~となっている。使い手の筋力や
持久力に応じて刀剣を選択する必要がある。




怪我するの?命に関わるかもしれないの?

よほどの事がない限り命の危険はない。
命が危険に晒される前に審判が止める。


学科別れしたのはいつ?

鍛刀学科ができたのは剣導部が正式な部になった年だから、春途が入学した年の2年前になる。
新学科の真新しさと後方支援の方が安全で
なおかつ魔導学に間接的に関わることができる点が普通科より生徒数が多いことの理由だと考えられる。



高校で剣導してもこの先役に立つの?

正直、役に立たない生徒が大半を占めると思うが剣導は着実に注目を集めているため世界大会の話も出てきている。剣の道を突き詰めれば世界への道も見えてくるかもしれない。



剣導部が運動になるのは本当?

なる。体育の授業の中にも剣導部の内容が
少しだけ入っている。その点からも
体育と遜色ない事がわかると思う。


魔導学に使われてるエネルギーってなに?

エンハンスド・マジカエネルギー

EМエネルギーと呼ばれる
エネルギーを使用している。
このエネルギーは現在あるものとされている
46都道府県ではなく、例外の47番目の
都道府県の下、地中に眠っていた鉱石から
採れるエネルギーで、車の燃料や魔導に変換、
電力にさえも代替可能と見込まれている
まさに至高のエネルギーとされている。


魔導学、EМエネルギーが主流なら
他の資源は廃止されたの?


大半は廃止された。教育課程でも
表面上の魔導学を取り扱い、逆に
他の資源は省かれることに。それ故過去の資源を
使用した犯罪に対処しにくくなった
という一面もある。



あれ?異能系部活ものとして書き始めてたのになんかシンプルなラブコメになってない??

五月蠅い黙れ、とか言ってみたいけど痛感している所であります。でもってしばらくはキャラを書き込みたいから異能系部活の要素はあとに取っててくれ。具体的にはあと2、3話くらいみてて欲しい(強欲)


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