7 / 9
ヒューマンハンター(7)
しおりを挟む
ヒューマンハンター(7)
――――13章――――
屋敷から出てきたはいいものの、
いく宛なんかねえんだよなあ。
ならレオの家に行きましょうよ。
嫌とか言わないわよね?
嫌だ。てか凛がいるからムリ。
レオは妹のことばかりね。
わたしの伴侶になる話はどこにいったのやら。
あーそうだったな。悪い。
オレはおまえの伴侶にはならねえよ。オレは凛といつまでも一緒にいたい。だからおまえとはいられない。
はい!?そんなこと言われても!
というか、今さら!?
前から決めていたことだ。それに
なによ
いつまでも地門家にいちゃ
宝珠パライドも進まないだろ?
じゃあ終わったら!
断る。繰り返すようだがオレは凛といたいんだ。偽物の家族じゃなく、本物の家族として一緒にいたいんだ。だから断る。
そんな………冗談でしょ?
そう、見えるか?
…………そう。じゃあ、ひとつ。話をきいてくれない?わたしの弟の話
弟の名前は地門ザハク。銀髪の優しい子なの。地門家は凝り固まったゴミたちが取り決めたルールで成っていて、空気的にも異例は認められていない。その1つが男尊女卑。わたしみたいな女は要らないもの扱いなの。
そんなこと…!
それが当たり前。けど、そんな最低なやつらばかりの中に1人だけ、いたのよ。優しい人が。
そいつが…ザハク
そう。ザハクは争い事が嫌いで、誰かが悪いって考えそのものを否定していたの。だから
男とか女とかそういうのじゃなくて、みんなで仲良く暮らせる方法を採れってよく父様と口論してた。
けどある日、ザハクがいなくなった。
父様に聞いても無視されて、
母様に聞いても知らないって言われた。だから、
レオにザハクを探してほしいの。
はあ?なんでオレが。
宝珠パライドを進めるうえで見つけたら
屋敷前に連れてきてほしいの。これならいいでしょ?
………たしかにな。わかった、受けてやるよ。
よかった。それじゃあここで別れましょ。
わたしは屋敷に戻ることにするわ。あなたに
フラれたって泣き出してしまいそうだから。
あっそ。んじゃオレはいくぞ。……死ぬなよ。
ムスビ
うん。レオもね。
――――14章――――
山奥の洞窟 入口
木々に囲まれながらも土ぼこりの舞う程度の風が通う洞窟の入口に1人の男子がいた。
……まただ。いやだ。いやだいやだいやだ!なんでぼくを襲ってくるの?ぼく、なにもしてないよ?なんで?……ぁぁまただ。……うぅぅ!!
ズガジャ!ドボボボボボ!!
が……ぁが…
洞窟の入口、巨漢の亡骸が重なる山の頂に彼がいた。
なんで……ぼく、傷つけていない。争いは嫌いだ……いつもこうなる…。ぼくが「殺しちゃう」
ぼくはただ、みんなで笑って暮らせたらそれでいい。なのにみんな……ぼくを殺そうとしてくる。なんで?
…………思ってみればあの人だ。あの人がぼくに「みんなと暮らせる能力(ちから)をあげるわ。ほしいわよね?だったらひとつ、守ってほしいルールがあるの。」なんて言ってきて、言う通りにした。それがよくなかった。けどもう、ぼくなんかがどうすることも………
失礼するわよー!えー?コウモリさんとかいないの?
また……ぼくを殺そうとするひと……なの?
わあっ人間……って、男の子?あなた名前は?
…ぇえ?……ああ、えっと………ザハク。
キミは……やっぱりぼくを殺したいの……?
え?そんなわけないじゃない。わたしはミレイ、福音ミレイ(ふくね みれい)だよ。ねえ、ザハクはここでなにをしているの?
……ぼくを……襲わないの…?
だから、そう言ってるの。それで?なにをしているの?みた感じ、絶賛山籠り中って感じだけど。
合ってる……キミはなにをしているの…?
キミって冷たくない?ミ・レ・イ!ほら、呼んでみて。
み、ミレイ……
うん。ミレイだよ。
えっとね……王子様を探しに来た…かな。
…え?
あっ!ごめんね?こんなこと急に言われてもそうなるよね。うーん……なんて説明したかなあ…?あのね?
黒いローブの綺麗な女の人から
「ねえお嬢ちゃん。王子様に会いたくなあい?
その為の能力を与えてもいいけど……ひとつ、
守ってほしいルールがあるの。いいかしら?」
なんて言われちゃって。そしたら頭がふわふわしてきて………気がついたらへんな能力持ってたんだ~。
あれ?疑問符浮かんでないね?もしかして……
やっぱりそうだ……ぼくを殺そうとしてくるひと。ミレイも変わらない……やめて…!いや!!来ないでよ!
なんでそうなるの!?殺さない!!わたし、あなたのこと知りたい!!何か訳がありそうだしそれに……
そんなにボロボロで今にも朽ちてしまいそうなあなたを放っておけないから!
いやだ!来るな……来るな来るな来るな来るな来るな!ぼくに近づくなああ!
なんで?隣に座りたいよ。あなたのこと、もっと教えて?ザハク
ぼくに近づくな!ミレイも死んじゃうから!!
死なないよ?だって、あなたはわたしを殺さないから。そうよね?ザハク
ザハクの異能が起動、周囲を暗闇が包み込む。
そしてその暗闇から無数の刃が……出ない
……あれ…?ぼ、ぼく……殺して…ない?
そうよ。あなたはわたしを殺さなかった。
だからもう、隣にいてもいい?
う、うん………
そう…!
ミレイの顔が明るくなり、
そのままザハクの右隣に座った。
ねえ、ザハクは家に帰らないの?
………帰れないんだ。ぼく、要らない子だから。
そんなことない!!あなた、根っからの悪人なんかじゃなさそうだし、要らないなんてないよ!
………でも……ぼくは……守れなかった。
……母さんも、姉さんも………こんなぼくなんて、ぼくなんて………
お姉ちゃんのこと、大好きなんだね。
うん……うん………
そっかそっか。ねえザハク、名字は何て言うの?
地門………
地門ね。お姉ちゃんの名前は?
そんなの聞いて……どうするの。
探すの!ザハクがこのまま後悔し続けて
ずっと山籠りするのは嫌だから!
違う……ぼくが山に籠っているのは……その………
ん?なあに?
色んなひとがぼくを殺しに来るから…なの。
え?それは……どういうこと?
えと……ミレイも異能…持ってる……?
うん。持ってる。わたしのはお節介を異能力に昇華させた……とかなんとかってあのひとが話してたっけ。
さっきも使えたし、嘘じゃないのはわかったけどね。それが?
うん……異能力を持ったひと……全員殺せば勝ち。
1000億が………もらえるの。
だから殺されるって?
うん
………あっそ。馬鹿馬鹿しい。
わたしは興味ないわ、そんなお金は。
そんなことよりもザハク、あなたのことが知りたいわ。
え?……なんで?
なんで、か。うーん……優しいから?
もしかしたら本当に王子様かもしれないじゃない。
違う……ぼくなんか、王子様なんかじゃ……ないよ。
それを決めるのはあなたじゃないわよ。
ねえザハク、わたしの家に来る?
え………いかない。
ええ~?来なさいよそこは。……わかった。
それじゃあまたね。今度はご飯持ってくるから。
おやすみなさーい!
え…ちょ、ちょっと……
ザハクが言葉を返す頃、
既にミレイは姿を消していた。
あの子………また…話せるのかな?
ぼくを殺さないひと。………ちょっと不思議
――――13章――――
屋敷から出てきたはいいものの、
いく宛なんかねえんだよなあ。
ならレオの家に行きましょうよ。
嫌とか言わないわよね?
嫌だ。てか凛がいるからムリ。
レオは妹のことばかりね。
わたしの伴侶になる話はどこにいったのやら。
あーそうだったな。悪い。
オレはおまえの伴侶にはならねえよ。オレは凛といつまでも一緒にいたい。だからおまえとはいられない。
はい!?そんなこと言われても!
というか、今さら!?
前から決めていたことだ。それに
なによ
いつまでも地門家にいちゃ
宝珠パライドも進まないだろ?
じゃあ終わったら!
断る。繰り返すようだがオレは凛といたいんだ。偽物の家族じゃなく、本物の家族として一緒にいたいんだ。だから断る。
そんな………冗談でしょ?
そう、見えるか?
…………そう。じゃあ、ひとつ。話をきいてくれない?わたしの弟の話
弟の名前は地門ザハク。銀髪の優しい子なの。地門家は凝り固まったゴミたちが取り決めたルールで成っていて、空気的にも異例は認められていない。その1つが男尊女卑。わたしみたいな女は要らないもの扱いなの。
そんなこと…!
それが当たり前。けど、そんな最低なやつらばかりの中に1人だけ、いたのよ。優しい人が。
そいつが…ザハク
そう。ザハクは争い事が嫌いで、誰かが悪いって考えそのものを否定していたの。だから
男とか女とかそういうのじゃなくて、みんなで仲良く暮らせる方法を採れってよく父様と口論してた。
けどある日、ザハクがいなくなった。
父様に聞いても無視されて、
母様に聞いても知らないって言われた。だから、
レオにザハクを探してほしいの。
はあ?なんでオレが。
宝珠パライドを進めるうえで見つけたら
屋敷前に連れてきてほしいの。これならいいでしょ?
………たしかにな。わかった、受けてやるよ。
よかった。それじゃあここで別れましょ。
わたしは屋敷に戻ることにするわ。あなたに
フラれたって泣き出してしまいそうだから。
あっそ。んじゃオレはいくぞ。……死ぬなよ。
ムスビ
うん。レオもね。
――――14章――――
山奥の洞窟 入口
木々に囲まれながらも土ぼこりの舞う程度の風が通う洞窟の入口に1人の男子がいた。
……まただ。いやだ。いやだいやだいやだ!なんでぼくを襲ってくるの?ぼく、なにもしてないよ?なんで?……ぁぁまただ。……うぅぅ!!
ズガジャ!ドボボボボボ!!
が……ぁが…
洞窟の入口、巨漢の亡骸が重なる山の頂に彼がいた。
なんで……ぼく、傷つけていない。争いは嫌いだ……いつもこうなる…。ぼくが「殺しちゃう」
ぼくはただ、みんなで笑って暮らせたらそれでいい。なのにみんな……ぼくを殺そうとしてくる。なんで?
…………思ってみればあの人だ。あの人がぼくに「みんなと暮らせる能力(ちから)をあげるわ。ほしいわよね?だったらひとつ、守ってほしいルールがあるの。」なんて言ってきて、言う通りにした。それがよくなかった。けどもう、ぼくなんかがどうすることも………
失礼するわよー!えー?コウモリさんとかいないの?
また……ぼくを殺そうとするひと……なの?
わあっ人間……って、男の子?あなた名前は?
…ぇえ?……ああ、えっと………ザハク。
キミは……やっぱりぼくを殺したいの……?
え?そんなわけないじゃない。わたしはミレイ、福音ミレイ(ふくね みれい)だよ。ねえ、ザハクはここでなにをしているの?
……ぼくを……襲わないの…?
だから、そう言ってるの。それで?なにをしているの?みた感じ、絶賛山籠り中って感じだけど。
合ってる……キミはなにをしているの…?
キミって冷たくない?ミ・レ・イ!ほら、呼んでみて。
み、ミレイ……
うん。ミレイだよ。
えっとね……王子様を探しに来た…かな。
…え?
あっ!ごめんね?こんなこと急に言われてもそうなるよね。うーん……なんて説明したかなあ…?あのね?
黒いローブの綺麗な女の人から
「ねえお嬢ちゃん。王子様に会いたくなあい?
その為の能力を与えてもいいけど……ひとつ、
守ってほしいルールがあるの。いいかしら?」
なんて言われちゃって。そしたら頭がふわふわしてきて………気がついたらへんな能力持ってたんだ~。
あれ?疑問符浮かんでないね?もしかして……
やっぱりそうだ……ぼくを殺そうとしてくるひと。ミレイも変わらない……やめて…!いや!!来ないでよ!
なんでそうなるの!?殺さない!!わたし、あなたのこと知りたい!!何か訳がありそうだしそれに……
そんなにボロボロで今にも朽ちてしまいそうなあなたを放っておけないから!
いやだ!来るな……来るな来るな来るな来るな来るな!ぼくに近づくなああ!
なんで?隣に座りたいよ。あなたのこと、もっと教えて?ザハク
ぼくに近づくな!ミレイも死んじゃうから!!
死なないよ?だって、あなたはわたしを殺さないから。そうよね?ザハク
ザハクの異能が起動、周囲を暗闇が包み込む。
そしてその暗闇から無数の刃が……出ない
……あれ…?ぼ、ぼく……殺して…ない?
そうよ。あなたはわたしを殺さなかった。
だからもう、隣にいてもいい?
う、うん………
そう…!
ミレイの顔が明るくなり、
そのままザハクの右隣に座った。
ねえ、ザハクは家に帰らないの?
………帰れないんだ。ぼく、要らない子だから。
そんなことない!!あなた、根っからの悪人なんかじゃなさそうだし、要らないなんてないよ!
………でも……ぼくは……守れなかった。
……母さんも、姉さんも………こんなぼくなんて、ぼくなんて………
お姉ちゃんのこと、大好きなんだね。
うん……うん………
そっかそっか。ねえザハク、名字は何て言うの?
地門………
地門ね。お姉ちゃんの名前は?
そんなの聞いて……どうするの。
探すの!ザハクがこのまま後悔し続けて
ずっと山籠りするのは嫌だから!
違う……ぼくが山に籠っているのは……その………
ん?なあに?
色んなひとがぼくを殺しに来るから…なの。
え?それは……どういうこと?
えと……ミレイも異能…持ってる……?
うん。持ってる。わたしのはお節介を異能力に昇華させた……とかなんとかってあのひとが話してたっけ。
さっきも使えたし、嘘じゃないのはわかったけどね。それが?
うん……異能力を持ったひと……全員殺せば勝ち。
1000億が………もらえるの。
だから殺されるって?
うん
………あっそ。馬鹿馬鹿しい。
わたしは興味ないわ、そんなお金は。
そんなことよりもザハク、あなたのことが知りたいわ。
え?……なんで?
なんで、か。うーん……優しいから?
もしかしたら本当に王子様かもしれないじゃない。
違う……ぼくなんか、王子様なんかじゃ……ないよ。
それを決めるのはあなたじゃないわよ。
ねえザハク、わたしの家に来る?
え………いかない。
ええ~?来なさいよそこは。……わかった。
それじゃあまたね。今度はご飯持ってくるから。
おやすみなさーい!
え…ちょ、ちょっと……
ザハクが言葉を返す頃、
既にミレイは姿を消していた。
あの子………また…話せるのかな?
ぼくを殺さないひと。………ちょっと不思議
0
あなたにおすすめの小説
剣導部
九重死処/しおり
キャラ文芸
20年前、日本列島の地中で発見された鉱石から取れた新世代のエネルギー。それが主流となった現代では嘗て他の資源で動いていたものもそれに代わり、旧世代のエネルギーは見る影もなくなった。それから年が過ぎ高校の部活動に、そのエネルギーを使う部活動が新設された。俺、春途は幼馴染の朱里に誘われ入部することにした。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる