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【18話】レティスを守る者 ※ティオール視点
しおりを挟むレティスの前に立ったティオールは、白髪の男を強く睨みつける。
その瞳には、絶対に傷つけさせない、という確かな意志が宿っていた。
「誰だ貴様は?」
「彼女を守る者だ。……お前ら、漆黒の影の追手か?」
「ご名答。私は漆黒の影のリーダー、ディバイアスだ。……しかし、漆黒の影の名を知っているとはな。貴様も組織の人間か?」
「いいや。俺は森で暮らしているだけの、ただの一般人さ。前にここにきたお前の部下が、色々教えてくれたんだ。おしゃべりなヤツだった。部下の教育はしっかりしといた方がいいぜ」
「返す言葉もない。戻ったら貴様の言う通りにしなければな。だがその前に、まずは目的を果たす!」
地面を蹴ったディバイアスがまっすぐに向かってくる。
そこへ向けてティオールは、【ジャイアントファイアボール】を発動。
巨大な火の玉が飛んでいく。
ディバイアスはそれをギリギリで躱した。
顔には大きな驚愕と焦りが浮かんでいる。
「なんという強力な魔法だ……! まともにくらえば終わりだな。……しかし、問題はない。スラスト!」
「わかってますよ」
後ろに控えていた黒いローブの男がニヤリと笑う。
ティオールへ向けて片手をかざした。
「【アンチスペル】」
ティオールへ向かって黒い光が飛んでいく。
しかしそれはティオールに当たった瞬間、反転。
スラストへと飛んでいった。
「バカな! なにが起きている!」
驚愕しているスラストは動けていない。
跳ね返った魔法が直撃する。
「くそ! もう一度だ! 【アンチスペル】」
もう一度使おうとするも、魔法は発動しなかった。
「無駄だ。俺の体はすべての魔法を反射する。お前は自分の魔法にかかったんだ」
「なんですかそれは! 聞いたことがありません! あなたいったい、何者ですか!」
「さっきも言っただろ。俺はこの森に暮らしている一般人。……そして、レティスを守る者だ」
ティオールがスラストへ片手をかざした。
「【スリープ】」
ティオールが放ったのは睡眠魔法。
それを受けたスラストは、バタンとその場に倒れた。
「あと一歩で私は任務をこなせるのだ! こんなとこで終われない! 邪魔をするなああああああ!」
吠えたディバイアスが向かってきた。
人間とは思えないとてつもない速さだ。
「死ねえッ!」
ディバイアスが回し蹴りを放ってくる。
だが身体機能を引き上げているティオールは、動きを完全に見切っていた。
攻撃をかわし、ディバイアスの腹部に手のひらをピッタリとつける。
「【エアブラスト】」
密着させた手のひらから空気の塊を放つ。
「あ……ああ」
うめき声を上げたディバイアスは気絶し、地面に倒れた。
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