トゥルードリーム〜努力と掴んだ夢〜

saiha

文字の大きさ
38 / 52

36話:突然なラブストーリー

しおりを挟む
 いつものように学校へ登校したが、やけに騒がしかった。抗議をしている大人がいたのでその顔をよく見ると教育委員会へ抗議に行った時に前宮が殴り飛ばした職員がいる。

「あいつら暇人だなぁ。何を言いに来たことやら…。ほっといてそのまま行こうか。まゆっちもそろそろしたら練習の時間だし…」

「そうしよう。これ以上不運な事に巻き込むわけにはいかないからね」

 山本は練習場へ走る。男子もいつものように練習をしてるところを確認して女子も負けじと熱く練習した。

「1、2、3、4…」

 声を出して練習をしていた時、大きな銃声が聞こえた。周りを確認出来なかったがキョロキョロと見ると、そこには鶴海を庇って守った大山の姿があった。

 腹部を貫通しており、出血していた。

「大山君!?何があってどうしてこうなった?返事してよ!大山君」

「まゆっち…私から説明するね。別々で練習をした時に、男子はもう終わっていてそのままそれぞれの教室へ戻ろうとしてたの。ここからは三國が説明してくれたことをそのまま話すけど学校の屋上から光るものがあったらしくて、その銃口が鶴海さんを狙ってたみたい。三國が叫んで大山君が鶴海さんを守るべく庇ったってこと。もしもそのまま庇ってなかったらおそらく心臓を貫かれて鶴海さんは死んでた」

 守山の説明を聞いて山本の顔は青ざめる。

 狙われていた鶴海は胸を押さえて過呼吸になっていた。しかし、救急車を呼んだものも同伴できる人がいなかった。なぜなら無断で休んで前宮のお見舞いに行ったりしたからだ。不安な中、山本は教室へ戻りホームルームが終わった後前宮に話す。

「なるほどね…。確かに動けないな。って窓見てみろよ、あれ鶴海さんじゃないか?何かあったのかな」

 前宮が指を指す先には、荷物を持って走る鶴海の姿が目に映る。それだけ大山が心配なのだと一同はそう思った。鶴海は大山の運ばれたと思われる夜日高度医療センターへと向かう。

 到着した時は、息も上がっており足もボロボロの中無理をしていた。

「大山君…どこにいる?ちゃんと謝らないといけない時に…」

 案内所へ確認して指示された場所へと向かう。部屋に入ると目を開けてスマホゲームを楽しんでいた大山がいた。

「大山君大丈夫なの?傷跡もひどいかもしれないが、腹部の痛みどう?」

「痛かったけど盲腸よりマシだな。てか、何だよお前心配で来たのか。女子の応援団に行ってやりなよ?鶴海がいないと出来ないこと沢山あるだろ?」

 心配をよそに大山は応援団の心配をする。

 話をしているとまた客が来た。

「先輩大丈夫ですか?午前授業だったので練習の前に来ました!」

 三國幸治郎が姿を現す。

 しかし大山は追い出す素振りを見せた後、三國は警備員によって摘み出された。

「いいの?副団長にそんなことして…」

「良いんだよ。こんな機会ないからな…、三國はあいつなりに責任があるはずだから全うしてもらわないとね」

 大山と鶴海というメンツの中、2人は前宮と山本の話をした。

「前宮のやつも事故でやられたり、血を吐いてやられるという負の連鎖続きながらも山本を守ってるから良い奴だな」

「それはめっちゃ分かる!私も守れる彼氏作りたいな…」

 ふとした発言の鶴海に大山もさりげない告白をした。

「…言葉の事、好きだぞ」

「え?マジ?私も好きだった…」

 あっけない両思い。大山は応援団最後の演舞に終わった後告白するつもりだったと説明した。そんな鶴海も同じ考えでいたとのこと。

 2人はなぜかお互いの手を握る。

「1年目思い出すね…。大山君がここまで昇進するなんて思ってもなかったしさ」

「そんな鶴海もやるじゃん。厳しい女子応援団で耐えてる姿見てると俺ももっと頑張らないといけないって思ってここまで上り詰めたからね」

 話をしてるうちに時間は午後5時を回ろうとした時、前宮と山本が見舞いに来た。

「お?来たか。カップル2組完成ってか?」

「カップル?もしかして鶴海さんと大山君がカップルになったの?」

 流石の山本も驚いた。前宮は冗談混じりなことを話した。

「これからは家族ぐるみってとこだな。誠也も鶴海さんの事守れよ!そんな鶴海さんも誠也の事頼んだぞ」

 2組の若きカップルは笑いに包まれる。大山の打たれた腹部の痛みを忘れるほどに…。

 入院期間も短いものだったので、お見舞いに来た3人は胸を撫で下ろした。鶴海と別れた後は2人きりでいつもの帰路を進んだ。

「この車椅子生活も慣れてきたね。そのおかげで腕の筋力上がってきたよ」

「まゆっちの筋力上がったら僕も上げないとね…。まゆっちをお姫様抱っこしてスクワットっ!てね」

 脳筋な発言に山本は笑った。しかし、鶴海を狙った狙撃は一体誰の仕業なのか2人は考えていたが考えるほどに謎が深まるばかり。

 特に、前宮にとっては下村充によって事故に遭い車椅子生活となっていたのでこの後が予測しづらいと思った。しかし山本はそれよりもマスゲームのことを気にしている。

「私たちのマスゲーム復活するみたいだけど参加しないでおこうかな。その時涼太くんの横にいても良い?」

「大丈夫だよ。2人で話しながら鑑賞しよう」

 ラブラブカップルな前宮と山本は、いつもよりもハートが目に見えてしまうほどの愛し合いだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。

たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】 『み、見えるの?』 「見えるかと言われると……ギリ見えない……」 『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』  ◆◆◆  仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。  劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。  ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。  後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。  尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。    また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。  尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……    霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。  3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。  愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー! ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

処理中です...