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「……鍵はかけました。バリケードも築きました。これで完璧です」
夜も更けた頃。
カイル殿下という台風と、リリィ嬢という局地的な嵐をどうにかやり過ごし、私は自室という名の聖域(サンクチュアリ)に帰還していた。
重厚なオーク材の扉には厳重な鍵をかけ、さらに念のために椅子をドアノブに噛ませてある。
「ふぅ……ようやく静寂が戻ってきました」
私はシルクのネグリジェに着替え、愛するキングサイズベッドに身を投げ出した。
ふかふかの羽毛布団が私を優しく包み込む。
今日の疲労は計り知れない。
突撃してきたバカ王子の相手をし、豪華なディナーの味もわからなくなるほどの騒音に耐え、最後には「君の部屋で愛を語らおう!」と迫る殿下をセバスに引きずり出してもらったのだ。
「……明日は昼まで寝ます。絶対に起きません」
私は枕に顔を埋め、意識を泥の中に沈めようとした。
その時だ。
カチャリ。
「……ん?」
ドアの方から、小さな金属音が聞こえた。
カチャ、コトッ。
続けて、椅子が「ふわり」と持ち上げられて床に置かれるような、極めて軽い音がした。
(……え? 鍵はかけたはず……)
私が顔を上げるより早く、その気配はベッドのすぐ横まで迫っていた。
「こんばんは、イーロア様♡」
「ひゃっ!?」
私は飛び起きて、布団を盾に構えた。
暗闇の中、キャンドルを持ったピンク髪の少女が、下から私を照らし出していた。
「リ、リリィ!? なぜここに!?」
「えへへ、遊びに来ちゃいました!」
リリィ嬢は悪びれもなく微笑んでいる。
「いや、鍵! 鍵はどうしたの!?」
「あ、これですか? ヘアピン一本あれば、この程度の旧式錠は三秒で開きますよ?」
彼女は黒いヘアピンをピラピラと振ってみせた。
「それに、ドアノブの椅子。あれは重心を少しずらせば音もなく外せます。……イーロア様、バリケードの構築が少し甘いですよ? 王城の宝物庫の方がまだ手応えがありました」
「……あなた、何者?」
私は戦慄した。
ただのドジっ子男爵令嬢だと思っていたが、そのスキルは完全に「裏稼業」のそれだ。
「ただのファンです! さあさあ、女子会(パジャマパーティー)をしましょう!」
リリィ嬢は私のベッドに遠慮なく這い上がってきた。
「ちょっと! 許可してないわよ! 出て行って!」
「まあまあ、そう仰らずに。私、イーロア様がいなくなってから、本当に寂しかったんですから!」
彼女は私の腕にギュッと抱きついた。
その力は意外に強く、振りほどけない。
「王城がつまらないんです! 私が何をしても、みんな『リリィ様は可愛いですね』で済ませちゃうし。……イーロア様みたいに、『その程度の知能でよく呼吸ができますわね』って罵ってくれる人がいなくて!」
「……あなた、ドMなの?」
「いいえ、向上心が高いだけです!」
リリィ嬢は瞳をキラキラさせて言った。
「イーロア様の叱責は、常に核心を突いていました。マナーの欠如、知識の不足、危機管理の甘さ……全て具体的かつ論理的! あれは『いじめ』ではなく『高次元のコンサルティング』です!」
「……買い被りすぎよ」
私は頭痛がしてきた。
まさか、私の嫌味がそんな風に解釈されていたとは。
「で、今日は何をしに来たの?」
「決まっているじゃないですか。イーロア様の『辺境生活』の視察と、カイル様の監視です」
「監視?」
「はい。カイル様、最近ちょっと暴走気味で……。『イーロアを取り戻して英雄になる!』って妄想に取り憑かれているんです」
リリィ嬢は急に真面目な顔になった。
「私、カイル様のことは嫌いじゃないんです。お顔は良いですし、お金持ちですし、お馬鹿なところもペットみたいで可愛いですし」
「……あなたも大概ね」
「でも、国政に関わる判断で暴走されると困ります。……だから、私が手綱を握りに来たんです」
彼女はニッコリと笑った。
「安心してください、イーロア様。カイル様がこれ以上ご迷惑をかけないよう、私が裏で『調整』しておきますから」
「調整って何? 怖いんだけど」
「睡眠薬を盛って三日くらい寝かせるとか、物理的に気絶させるとか、色々です♡」
(……この子、実は私より危険人物なんじゃないかしら)
私は冷や汗をかいた。
「とりあえず、用件はわかったわ。……じゃあ、帰って」
「やだ! 今日はイーロア様と一緒に寝るんです!」
「なんでそうなるのよ!」
「だって、イーロア様いい匂いするんですもん。……くんくん、これは最高級のラベンダーの香り……」
「変態! 離れなさい!」
私が必死にリリィを引き剥がそうとしていると――。
バンッ!!
今度はドアが盛大に開かれた。
「イーロア! リリィがいないんだが、ここに来て……」
ジェイド様だった。
彼は寝巻き姿で、手には枕を持っている(なぜ?)。
そして、ベッドの上で取っ組み合いをしている私とリリィを見て、固まった。
「……何をしている?」
「ジェイド様! 助けてください! 不法侵入者が!」
私はジェイド様に救いを求めた。
リリィ嬢は「あ、見つかっちゃった」と舌を出した。
「こんばんは、公爵様。夜這いですか?」
「人聞きが悪いな。……騒がしいから様子を見に来ただけだ」
ジェイド様は部屋に入ってくると、私の腕に絡みついているリリィの襟首を掴み、猫のように持ち上げた。
「……俺の婚約者に何をしている、小娘」
その声は、昼間のカイル殿下に向けたものより数段低く、ドスが効いていた。
「えー、スキンシップですよぉ。減るもんじゃないし」
「減る。イーロアの安眠時間と、俺の精神衛生がな」
ジェイド様はリリィを床に下ろすと(というか落とすと)、私の隣に座った。
そして、私の肩を抱き寄せる。
「ここから先は俺の領分だ。部外者は退場しろ」
「むぅ……独占欲ぅ」
リリィ嬢は頬を膨らませた。
「わかりましたよ。公爵様の『圧』が怖いので、今日は退散します。……でも、諦めませんからね!」
彼女は捨て台詞を残し、身軽な動きで窓枠に飛び乗った。
「え、窓? ここ三階よ?」
「大丈夫です、蔦(つた)があるので! では、おやすみなさい!」
シュタッ。
彼女は窓から飛び降り、夜の闇に消えていった。
「……」
「……」
私とジェイド様は、揺れるカーテンを見つめたまま絶句した。
「……忍者か、あいつは」
「……王都の男爵令嬢って、みんなあんな身体能力なんですか?」
「まさか。……どうやら、カイルの周りには変人しか集まらないようだな」
ジェイド様は深いため息をついた。
「……無事か、イーロア」
「精神的ダメージが大きいです。……あの、ジェイド様」
「ん?」
「なぜ、枕を持っているんですか?」
私は彼の手にある羽根枕を指差した。
ジェイド様は少しバツが悪そうに視線を逸らした。
「いや……カイルのいびきがうるさくてな。……君の部屋なら静かだと思って、避難してきたんだが」
「……つまり、貴方もここで寝るつもりだったと?」
「ソファでいい。床でもいい。……とにかく、あの騒音公害から逃れたかったんだ」
彼もまた、カイル殿下の被害者だったらしい。
私は呆れ、そして少し同情した。
「……仕方ありませんね。ソファなら貸します」
「恩に着る」
「その代わり、明日カイル殿下を追い出す作戦会議、付き合ってくださいね」
「望むところだ」
その夜。
私のベッドには私が、部屋のソファにはジェイド様が。
奇妙なお泊まり会が開催された。
リリィという新たな脅威と、カイルという既存の災害。
私のスローライフを取り戻すための戦いは、まだ始まったばかりだった。
(……それにしても、リリィのあの動き。……ただのファンで済ませていいのかしら)
眠りに落ちる直前、私はふとそんな疑問を抱いたが、睡魔には勝てなかった。
次回、『嫉妬という感情の非効率性』。
……なんで私がモヤモヤしなきゃいけないのよ。
夜も更けた頃。
カイル殿下という台風と、リリィ嬢という局地的な嵐をどうにかやり過ごし、私は自室という名の聖域(サンクチュアリ)に帰還していた。
重厚なオーク材の扉には厳重な鍵をかけ、さらに念のために椅子をドアノブに噛ませてある。
「ふぅ……ようやく静寂が戻ってきました」
私はシルクのネグリジェに着替え、愛するキングサイズベッドに身を投げ出した。
ふかふかの羽毛布団が私を優しく包み込む。
今日の疲労は計り知れない。
突撃してきたバカ王子の相手をし、豪華なディナーの味もわからなくなるほどの騒音に耐え、最後には「君の部屋で愛を語らおう!」と迫る殿下をセバスに引きずり出してもらったのだ。
「……明日は昼まで寝ます。絶対に起きません」
私は枕に顔を埋め、意識を泥の中に沈めようとした。
その時だ。
カチャリ。
「……ん?」
ドアの方から、小さな金属音が聞こえた。
カチャ、コトッ。
続けて、椅子が「ふわり」と持ち上げられて床に置かれるような、極めて軽い音がした。
(……え? 鍵はかけたはず……)
私が顔を上げるより早く、その気配はベッドのすぐ横まで迫っていた。
「こんばんは、イーロア様♡」
「ひゃっ!?」
私は飛び起きて、布団を盾に構えた。
暗闇の中、キャンドルを持ったピンク髪の少女が、下から私を照らし出していた。
「リ、リリィ!? なぜここに!?」
「えへへ、遊びに来ちゃいました!」
リリィ嬢は悪びれもなく微笑んでいる。
「いや、鍵! 鍵はどうしたの!?」
「あ、これですか? ヘアピン一本あれば、この程度の旧式錠は三秒で開きますよ?」
彼女は黒いヘアピンをピラピラと振ってみせた。
「それに、ドアノブの椅子。あれは重心を少しずらせば音もなく外せます。……イーロア様、バリケードの構築が少し甘いですよ? 王城の宝物庫の方がまだ手応えがありました」
「……あなた、何者?」
私は戦慄した。
ただのドジっ子男爵令嬢だと思っていたが、そのスキルは完全に「裏稼業」のそれだ。
「ただのファンです! さあさあ、女子会(パジャマパーティー)をしましょう!」
リリィ嬢は私のベッドに遠慮なく這い上がってきた。
「ちょっと! 許可してないわよ! 出て行って!」
「まあまあ、そう仰らずに。私、イーロア様がいなくなってから、本当に寂しかったんですから!」
彼女は私の腕にギュッと抱きついた。
その力は意外に強く、振りほどけない。
「王城がつまらないんです! 私が何をしても、みんな『リリィ様は可愛いですね』で済ませちゃうし。……イーロア様みたいに、『その程度の知能でよく呼吸ができますわね』って罵ってくれる人がいなくて!」
「……あなた、ドMなの?」
「いいえ、向上心が高いだけです!」
リリィ嬢は瞳をキラキラさせて言った。
「イーロア様の叱責は、常に核心を突いていました。マナーの欠如、知識の不足、危機管理の甘さ……全て具体的かつ論理的! あれは『いじめ』ではなく『高次元のコンサルティング』です!」
「……買い被りすぎよ」
私は頭痛がしてきた。
まさか、私の嫌味がそんな風に解釈されていたとは。
「で、今日は何をしに来たの?」
「決まっているじゃないですか。イーロア様の『辺境生活』の視察と、カイル様の監視です」
「監視?」
「はい。カイル様、最近ちょっと暴走気味で……。『イーロアを取り戻して英雄になる!』って妄想に取り憑かれているんです」
リリィ嬢は急に真面目な顔になった。
「私、カイル様のことは嫌いじゃないんです。お顔は良いですし、お金持ちですし、お馬鹿なところもペットみたいで可愛いですし」
「……あなたも大概ね」
「でも、国政に関わる判断で暴走されると困ります。……だから、私が手綱を握りに来たんです」
彼女はニッコリと笑った。
「安心してください、イーロア様。カイル様がこれ以上ご迷惑をかけないよう、私が裏で『調整』しておきますから」
「調整って何? 怖いんだけど」
「睡眠薬を盛って三日くらい寝かせるとか、物理的に気絶させるとか、色々です♡」
(……この子、実は私より危険人物なんじゃないかしら)
私は冷や汗をかいた。
「とりあえず、用件はわかったわ。……じゃあ、帰って」
「やだ! 今日はイーロア様と一緒に寝るんです!」
「なんでそうなるのよ!」
「だって、イーロア様いい匂いするんですもん。……くんくん、これは最高級のラベンダーの香り……」
「変態! 離れなさい!」
私が必死にリリィを引き剥がそうとしていると――。
バンッ!!
今度はドアが盛大に開かれた。
「イーロア! リリィがいないんだが、ここに来て……」
ジェイド様だった。
彼は寝巻き姿で、手には枕を持っている(なぜ?)。
そして、ベッドの上で取っ組み合いをしている私とリリィを見て、固まった。
「……何をしている?」
「ジェイド様! 助けてください! 不法侵入者が!」
私はジェイド様に救いを求めた。
リリィ嬢は「あ、見つかっちゃった」と舌を出した。
「こんばんは、公爵様。夜這いですか?」
「人聞きが悪いな。……騒がしいから様子を見に来ただけだ」
ジェイド様は部屋に入ってくると、私の腕に絡みついているリリィの襟首を掴み、猫のように持ち上げた。
「……俺の婚約者に何をしている、小娘」
その声は、昼間のカイル殿下に向けたものより数段低く、ドスが効いていた。
「えー、スキンシップですよぉ。減るもんじゃないし」
「減る。イーロアの安眠時間と、俺の精神衛生がな」
ジェイド様はリリィを床に下ろすと(というか落とすと)、私の隣に座った。
そして、私の肩を抱き寄せる。
「ここから先は俺の領分だ。部外者は退場しろ」
「むぅ……独占欲ぅ」
リリィ嬢は頬を膨らませた。
「わかりましたよ。公爵様の『圧』が怖いので、今日は退散します。……でも、諦めませんからね!」
彼女は捨て台詞を残し、身軽な動きで窓枠に飛び乗った。
「え、窓? ここ三階よ?」
「大丈夫です、蔦(つた)があるので! では、おやすみなさい!」
シュタッ。
彼女は窓から飛び降り、夜の闇に消えていった。
「……」
「……」
私とジェイド様は、揺れるカーテンを見つめたまま絶句した。
「……忍者か、あいつは」
「……王都の男爵令嬢って、みんなあんな身体能力なんですか?」
「まさか。……どうやら、カイルの周りには変人しか集まらないようだな」
ジェイド様は深いため息をついた。
「……無事か、イーロア」
「精神的ダメージが大きいです。……あの、ジェイド様」
「ん?」
「なぜ、枕を持っているんですか?」
私は彼の手にある羽根枕を指差した。
ジェイド様は少しバツが悪そうに視線を逸らした。
「いや……カイルのいびきがうるさくてな。……君の部屋なら静かだと思って、避難してきたんだが」
「……つまり、貴方もここで寝るつもりだったと?」
「ソファでいい。床でもいい。……とにかく、あの騒音公害から逃れたかったんだ」
彼もまた、カイル殿下の被害者だったらしい。
私は呆れ、そして少し同情した。
「……仕方ありませんね。ソファなら貸します」
「恩に着る」
「その代わり、明日カイル殿下を追い出す作戦会議、付き合ってくださいね」
「望むところだ」
その夜。
私のベッドには私が、部屋のソファにはジェイド様が。
奇妙なお泊まり会が開催された。
リリィという新たな脅威と、カイルという既存の災害。
私のスローライフを取り戻すための戦いは、まだ始まったばかりだった。
(……それにしても、リリィのあの動き。……ただのファンで済ませていいのかしら)
眠りに落ちる直前、私はふとそんな疑問を抱いたが、睡魔には勝てなかった。
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