8 / 28
8
しおりを挟む
翌朝。
私は小鳥のさえずりではなく、野太い男たちの掛け声で目を覚ました。
「イチ! ニ! サン! シ!」
窓の外を見ると、砦の中庭で筋肉ダルマたちが朝の鍛錬を行っている。
むさ苦しい。
実にむさ苦しい光景だが、昨日の「大掃除」のおかげで、私の寝室だけは天国のように快適だった。
「……ふあ」
私は欠伸を噛み殺し、身支度を整える。
鏡に映る自分は、完璧な「仕事のできる女」の顔をしているが、今日こそはここを出て行くつもりだ。
昨日は勢いで経理と厨房を制圧してしまったが、あくまで一時的な緊急避難措置。
私の目的は、この国のもっと奥地、温暖な地方都市でのスローライフなのだから。
「おはようございます、クリスティーン様!」
廊下に出ると、すれ違う兵士が直立不動で敬礼してきた。
「おはようございます」
「あ、あの! 昨日のシチュー、最高でした! 今日の朝食も期待しております!」
「朝食は当番制にしました。レシピは壁に貼っておきましたので、文字が読める者が作ってください」
「は、はい! 勉強します!」
兵士たちは私を見ると、まるで女神か上官かを見るような目で道を開ける。
どうやら、たった一日で「胃袋」と「寝床(清潔さ)」を掌握した効果は絶大だったようだ。
私はコツコツとヒールの音を響かせ、執務室へと向かった。
マクシミリアン殿下に別れの挨拶と、昨日の労働対価(コンサル料)を請求するためだ。
***
「入ります」
ノックもそこそこに扉を開ける。
執務室は、昨日私が整理整頓した状態を保っていた。
書類は分類され、床は見え、空気は澄んでいる。
その中央、執務机にマクシミリアン殿下は座っていた。
「……来たか」
彼は書類から目を離し、私を見た。
その表情は、いつになく真剣だ。
手には、私が昨日作成した『砦財政健全化計画書』が握られている。
「おはようございます、殿下。昨晩はよく眠れましたか?」
「ああ。おかげでな。……ベッドにダニがいないというのは、悪くねぇもんだ」
「それは重畳。では本題ですが、私はそろそろ出発させて……」
「待て」
殿下が低い声で遮った。
彼は立ち上がり、ゆっくりと机を回り込んで私の前に立った。
その威圧感に、私はわずかに後ずさる。
「……なんでしょうか。追加料金ですか?」
「クリスティーン。お前に話がある」
殿下は私の真正面に仁王立ちし、赤い瞳で私を射抜いた。
そして、いきなり言った。
「俺の女になれ」
「はい?」
時が止まった。
思考回路が一瞬ショートする。
俺の、女?
それはつまり、愛人契約? それとも現地妻?
「あの、言葉の意味を定義していただけますか? 『女になれ』とは、雇用契約の話でしょうか、それとも肉体関係の話でしょうか」
「両方だ」
「はぁ!?」
殿下は悪びれもせず、腕組みをした。
「お前は使える。頭が切れるし、度胸もある。飯も美味い。俺の隣に置くのにこれ以上の人材はいねぇ」
「人材評価としては光栄ですが……」
「だから、俺の『秘書』になれ。ついでに『妃』の席も空いてるから、そこにも座っとけ。そうすりゃ、この砦の全権をお前にやる」
なんと乱暴なプロポーズだろうか。
ロマンスの欠片もない。
あるのは「お前便利だな、採用!」というブラック企業のノリだ。
私は眼鏡を中指で押し上げ、即答した。
「謹んで、お断りいたします」
「……ああん?」
殿下の眉間に皺が寄る。
「なぜだ? 待遇は悪くねぇはずだぞ。俺の女になれば、この国で手出しできる奴はいなくなる。金も権力も思いのままだ」
「殿下。貴方様は大きな勘違いをされています」
私は一歩踏み出し、彼を見上げた。
「私は、『働きたくない』のです」
「は?」
「私はこれまで、祖国で馬車馬のように働いてきました。無能な王子の尻を拭き、横領する官僚を締め上げ、終わらない書類の山と格闘してきました。もうたくさんなのです!」
私の魂の叫びが木霊する。
「私は! 朝は昼まで寝ていたいのです! 午後は優雅にティータイムを楽しみ、夜は趣味の読書に没頭したいのです! 『明日も仕事だ』という絶望なしに眠りにつきたいのです!」
「…………」
殿下はポカンと口を開けている。
理解不能、という顔だ。
「お前……そんな腐った生活がしたいのか? 剣を振るい、敵を倒し、領地を広げる喜びはどうなる」
「それは貴方様の喜びであって、私の喜びではありません。筋肉と殺戮の喜びを押し付けないでください」
「だが、食うためには働かなきゃならねぇだろ」
「そこです」
私はニヤリと笑った。
この瞬間のために、私はあの一撃を用意していたのだ。
「私は今回の婚約破棄騒動で、元婚約者と国王夫妻から、莫大な慰謝料をせしめて参りました。その額、金貨一億枚」
「い、一億……!?」
さすがの殿下も目を剥いた。
「はい。つまり、私には一生遊んで暮らせるだけの資産があります。労働の必要性がないのです。私が求めているのは『就職』ではなく『隠居』なのです!」
完全論破。
ぐうの音も出ないはずだ。
私は勝利を確信し、胸を張った。
「というわけで、秘書のお誘いは魅力的ですが、私のライフプランとは合致しません。これにて失礼いたします」
私は優雅にカーテシーをし、出口へと向かった。
ガチャ。
ドアノブに手をかける。
開かない。
「……あれ?」
ガチャガチャ。
鍵がかかっているわけではない。
何かが、外から強力な力で押さえつけられているような……。
「逃がすかよ」
背後から、低い声が聞こえた。
ゾクリと背筋が凍る。
振り返ると、マクシミリアン殿下がニタァと笑っていた。
その笑顔は、獲物を追い詰めた肉食獣そのものだ。
「おい、野郎ども! 扉を押さえろ! その女を一歩も外に出すな!」
『イエッサー!!!』
扉の向こうから、数十人の兵士たちの声が聞こえた。
「なっ……!?」
「逃げられると思うなよ、クリスティーン。お前が金を持ってるのは分かった。だがな」
殿下がズカズカと歩み寄ってくる。
「金があっても、この砦を出ればただの女だ。山賊、魔獣、あるいは俺の敵対勢力……お前のその一億枚を狙うハイエナはごまんといるぞ?」
「そ、それは……護衛を雇いますから!」
「誰を雇う? 俺より強い奴はこの国にいいねぇぞ」
彼は私の目の前まで迫り、壁に手をついた。
ドンッ!!
いわゆる、壁ドンである。
ただし、石壁にヒビが入るレベルの威力だ。
「お前を守れるのは俺だけだ。そして、俺の城を管理できるのはお前だけだ」
「論理のすり替えです! それはただの監禁……」
「交渉だ」
殿下の顔が近づく。
整った、しかし野性味あふれる顔立ちが、目の前に迫る。
「お前の安全は俺が保証する。その代わり、俺のために働け。……嫌とは言わせねぇぞ」
その瞳は、赤く燃えていた。
恐怖と、そして少しのときめき――いや、動悸か?
心臓が早鐘を打つ。
(こ、この男……話が通じません!)
私の「論理」が、彼の「暴力(物理)」と「強引さ」の前に捻じ曲げられていく。
「さあ、返事は?」
「……労基署に訴えますよ」
「そんなもん、この国にはねぇ」
殿下は満足げに笑うと、私の髪を一房すくい上げ、口づけを落とした。
「契約成立だ。諦めろ、悪役令嬢。お前のスローライフは、無期延期だ」
私の悲鳴が、砦の執務室に響き渡った。
「詐欺だぁぁぁぁぁッ!!!」
こうして私は、金貨一億枚を持ったまま、なぜか隣国の辺境砦で強制労働(ブラック)に従事することになったのである。
私は小鳥のさえずりではなく、野太い男たちの掛け声で目を覚ました。
「イチ! ニ! サン! シ!」
窓の外を見ると、砦の中庭で筋肉ダルマたちが朝の鍛錬を行っている。
むさ苦しい。
実にむさ苦しい光景だが、昨日の「大掃除」のおかげで、私の寝室だけは天国のように快適だった。
「……ふあ」
私は欠伸を噛み殺し、身支度を整える。
鏡に映る自分は、完璧な「仕事のできる女」の顔をしているが、今日こそはここを出て行くつもりだ。
昨日は勢いで経理と厨房を制圧してしまったが、あくまで一時的な緊急避難措置。
私の目的は、この国のもっと奥地、温暖な地方都市でのスローライフなのだから。
「おはようございます、クリスティーン様!」
廊下に出ると、すれ違う兵士が直立不動で敬礼してきた。
「おはようございます」
「あ、あの! 昨日のシチュー、最高でした! 今日の朝食も期待しております!」
「朝食は当番制にしました。レシピは壁に貼っておきましたので、文字が読める者が作ってください」
「は、はい! 勉強します!」
兵士たちは私を見ると、まるで女神か上官かを見るような目で道を開ける。
どうやら、たった一日で「胃袋」と「寝床(清潔さ)」を掌握した効果は絶大だったようだ。
私はコツコツとヒールの音を響かせ、執務室へと向かった。
マクシミリアン殿下に別れの挨拶と、昨日の労働対価(コンサル料)を請求するためだ。
***
「入ります」
ノックもそこそこに扉を開ける。
執務室は、昨日私が整理整頓した状態を保っていた。
書類は分類され、床は見え、空気は澄んでいる。
その中央、執務机にマクシミリアン殿下は座っていた。
「……来たか」
彼は書類から目を離し、私を見た。
その表情は、いつになく真剣だ。
手には、私が昨日作成した『砦財政健全化計画書』が握られている。
「おはようございます、殿下。昨晩はよく眠れましたか?」
「ああ。おかげでな。……ベッドにダニがいないというのは、悪くねぇもんだ」
「それは重畳。では本題ですが、私はそろそろ出発させて……」
「待て」
殿下が低い声で遮った。
彼は立ち上がり、ゆっくりと机を回り込んで私の前に立った。
その威圧感に、私はわずかに後ずさる。
「……なんでしょうか。追加料金ですか?」
「クリスティーン。お前に話がある」
殿下は私の真正面に仁王立ちし、赤い瞳で私を射抜いた。
そして、いきなり言った。
「俺の女になれ」
「はい?」
時が止まった。
思考回路が一瞬ショートする。
俺の、女?
それはつまり、愛人契約? それとも現地妻?
「あの、言葉の意味を定義していただけますか? 『女になれ』とは、雇用契約の話でしょうか、それとも肉体関係の話でしょうか」
「両方だ」
「はぁ!?」
殿下は悪びれもせず、腕組みをした。
「お前は使える。頭が切れるし、度胸もある。飯も美味い。俺の隣に置くのにこれ以上の人材はいねぇ」
「人材評価としては光栄ですが……」
「だから、俺の『秘書』になれ。ついでに『妃』の席も空いてるから、そこにも座っとけ。そうすりゃ、この砦の全権をお前にやる」
なんと乱暴なプロポーズだろうか。
ロマンスの欠片もない。
あるのは「お前便利だな、採用!」というブラック企業のノリだ。
私は眼鏡を中指で押し上げ、即答した。
「謹んで、お断りいたします」
「……ああん?」
殿下の眉間に皺が寄る。
「なぜだ? 待遇は悪くねぇはずだぞ。俺の女になれば、この国で手出しできる奴はいなくなる。金も権力も思いのままだ」
「殿下。貴方様は大きな勘違いをされています」
私は一歩踏み出し、彼を見上げた。
「私は、『働きたくない』のです」
「は?」
「私はこれまで、祖国で馬車馬のように働いてきました。無能な王子の尻を拭き、横領する官僚を締め上げ、終わらない書類の山と格闘してきました。もうたくさんなのです!」
私の魂の叫びが木霊する。
「私は! 朝は昼まで寝ていたいのです! 午後は優雅にティータイムを楽しみ、夜は趣味の読書に没頭したいのです! 『明日も仕事だ』という絶望なしに眠りにつきたいのです!」
「…………」
殿下はポカンと口を開けている。
理解不能、という顔だ。
「お前……そんな腐った生活がしたいのか? 剣を振るい、敵を倒し、領地を広げる喜びはどうなる」
「それは貴方様の喜びであって、私の喜びではありません。筋肉と殺戮の喜びを押し付けないでください」
「だが、食うためには働かなきゃならねぇだろ」
「そこです」
私はニヤリと笑った。
この瞬間のために、私はあの一撃を用意していたのだ。
「私は今回の婚約破棄騒動で、元婚約者と国王夫妻から、莫大な慰謝料をせしめて参りました。その額、金貨一億枚」
「い、一億……!?」
さすがの殿下も目を剥いた。
「はい。つまり、私には一生遊んで暮らせるだけの資産があります。労働の必要性がないのです。私が求めているのは『就職』ではなく『隠居』なのです!」
完全論破。
ぐうの音も出ないはずだ。
私は勝利を確信し、胸を張った。
「というわけで、秘書のお誘いは魅力的ですが、私のライフプランとは合致しません。これにて失礼いたします」
私は優雅にカーテシーをし、出口へと向かった。
ガチャ。
ドアノブに手をかける。
開かない。
「……あれ?」
ガチャガチャ。
鍵がかかっているわけではない。
何かが、外から強力な力で押さえつけられているような……。
「逃がすかよ」
背後から、低い声が聞こえた。
ゾクリと背筋が凍る。
振り返ると、マクシミリアン殿下がニタァと笑っていた。
その笑顔は、獲物を追い詰めた肉食獣そのものだ。
「おい、野郎ども! 扉を押さえろ! その女を一歩も外に出すな!」
『イエッサー!!!』
扉の向こうから、数十人の兵士たちの声が聞こえた。
「なっ……!?」
「逃げられると思うなよ、クリスティーン。お前が金を持ってるのは分かった。だがな」
殿下がズカズカと歩み寄ってくる。
「金があっても、この砦を出ればただの女だ。山賊、魔獣、あるいは俺の敵対勢力……お前のその一億枚を狙うハイエナはごまんといるぞ?」
「そ、それは……護衛を雇いますから!」
「誰を雇う? 俺より強い奴はこの国にいいねぇぞ」
彼は私の目の前まで迫り、壁に手をついた。
ドンッ!!
いわゆる、壁ドンである。
ただし、石壁にヒビが入るレベルの威力だ。
「お前を守れるのは俺だけだ。そして、俺の城を管理できるのはお前だけだ」
「論理のすり替えです! それはただの監禁……」
「交渉だ」
殿下の顔が近づく。
整った、しかし野性味あふれる顔立ちが、目の前に迫る。
「お前の安全は俺が保証する。その代わり、俺のために働け。……嫌とは言わせねぇぞ」
その瞳は、赤く燃えていた。
恐怖と、そして少しのときめき――いや、動悸か?
心臓が早鐘を打つ。
(こ、この男……話が通じません!)
私の「論理」が、彼の「暴力(物理)」と「強引さ」の前に捻じ曲げられていく。
「さあ、返事は?」
「……労基署に訴えますよ」
「そんなもん、この国にはねぇ」
殿下は満足げに笑うと、私の髪を一房すくい上げ、口づけを落とした。
「契約成立だ。諦めろ、悪役令嬢。お前のスローライフは、無期延期だ」
私の悲鳴が、砦の執務室に響き渡った。
「詐欺だぁぁぁぁぁッ!!!」
こうして私は、金貨一億枚を持ったまま、なぜか隣国の辺境砦で強制労働(ブラック)に従事することになったのである。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】あなたを忘れたい
やまぐちこはる
恋愛
子爵令嬢ナミリアは愛し合う婚約者ディルーストと結婚する日を待ち侘びていた。
そんな時、不幸が訪れる。
■□■
【毎日更新】毎日8時と18時更新です。
【完結保証】最終話まで書き終えています。
最後までお付き合い頂けたらうれしいです(_ _)
【完結】旦那様、わたくし家出します。
さくらもち
恋愛
とある王国のとある上級貴族家の新妻は政略結婚をして早半年。
溜まりに溜まった不満がついに爆破し、家出を決行するお話です。
名前無し設定で書いて完結させましたが、続き希望を沢山頂きましたので名前を付けて文章を少し治してあります。
名前無しの時に読まれた方は良かったら最初から読んで見てください。
登場人物のサイドストーリー集を描きましたのでそちらも良かったら読んでみてください( ˊᵕˋ*)
第二王子が10年後王弟殿下になってからのストーリーも別で公開中
悪役令嬢まさかの『家出』
にとこん。
恋愛
王国の侯爵令嬢ルゥナ=フェリシェは、些細なすれ違いから突発的に家出をする。本人にとっては軽いお散歩のつもりだったが、方向音痴の彼女はそのまま隣国の帝国に迷い込み、なぜか牢獄に収監される羽目に。しかし無自覚な怪力と天然ぶりで脱獄してしまい、道に迷うたびに騒動を巻き起こす。
一方、婚約破棄を告げようとした王子レオニスは、当日にルゥナが失踪したことで騒然。王宮も侯爵家も大混乱となり、レオニス自身が捜索に出るが、恐らく最後まで彼女とは一度も出会えない。
ルゥナは道に迷っただけなのに、なぜか人助けを繰り返し、帝国の各地で英雄視されていく。そして気づけば彼女を慕う男たちが集まり始め、逆ハーレムの中心に。だが本人は一切自覚がなく、むしろ全員の好意に対して煙たがっている。
帰るつもりもなく、目的もなく、ただ好奇心のままに彷徨う“無害で最強な天然令嬢”による、帝国大騒動ギャグ恋愛コメディ、ここに開幕!
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。
【完結】伯爵令嬢の25通の手紙 ~この手紙たちが、わたしを支えてくれますように~
朝日みらい
恋愛
煌びやかな晩餐会。クラリッサは上品に振る舞おうと努めるが、周囲の貴族は彼女の地味な外見を笑う。
婚約者ルネがワインを掲げて笑う。「俺は華のある令嬢が好きなんだ。すまないが、君では退屈だ。」
静寂と嘲笑の中、クラリッサは微笑みを崩さずに頭を下げる。
夜、涙をこらえて母宛てに手紙を書く。
「恥をかいたけれど、泣かないことを誇りに思いたいです。」
彼女の最初の手紙が、物語の始まりになるように――。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる