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ようこそ、玉響へ
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石畳の道を抜け、少し森に近い場所に、低木と垣根が現れた。
アルスは、フィーアを肩車して、フィーアにというよりラハシアに道を説明しつつ歩いていく。
「この道まっすぐだ。そしてこのベリーの木のアーチをくぐると……フィーアとお姉ちゃんの新しいお家な。ここはお店の入口も兼ねた玄関。この右の奥に裏口というか俺がよく使う畑からの半地下の入り口と、そのまた回った奥に勝手口がある。でも、遠回りになるし、みんなここから基本出入りする。フィーア、ここの紐を引っ張ってくれるか?」
「あーい!」
ノックのための金具と、その横に細いロープのついたベルがあるので、ベルの方をフィーアに頼むと、お手伝いが楽しい3歳児は、ロープを引っ張った。
カランカランカラン……
少し低い……カウベルのような音が響いて、すぐにドアが開かれる。
小柄な黒髪の女性がニコニコと笑う。
「ようこそ……じゃなかった。おかえりなさい。アルスさん、ラハシアさん、そしてフィーアちゃん」
「あぁ、ただいま。コトハ。フィーア。その紐外して、このお姉さんにただいま~って言おうな?」
「あい!」
アルスに言われたようにロープを離し、そして、肩から腕に下ろしてもらってから、ペコンと頭を下げた。
「ねえたま、んっと……ただいま~」
「はい、おかえりなさい。お仕事ご苦労様でした。さぁ、入って。ラハシアさんもね」
「あ、あの、よ、よろしくお願いします」
促されるようにゆっくり家に入ると、入り口からは想像できない広さと奥行きに驚く。
入ってすぐは横広いテーブルが置かれ、そこには沢山の箱がある。
その横に受付らしき場所と、その奥はちょっとした台所のような場所。
そしてテーブルの向こうには明るく、陽の光が入る大きな窓の空間と、テーブル、窓に並んだ机……ここがカフェスペースらしい。
ラハシアが見入っている間に、アルスはフィーアを下ろし、手を繋いで奥に歩いていく。
「ここは、また後で説明するけれどカフェスペースです。ここでは奥に本棚があって、自由に本を読みながらお菓子と飲み物を飲むことができるの。そのかわり時間制になってます。2時間お菓子と飲み物一杯だと、3銅貨。飲み放題の場合は少し値段を上げることを考えてます。そして、お昼の軽食……パンやスープなどのセットは別料金です。少し高いかもしれないけれど、その分美味しいお菓子や飲み物をお出しして、居心地の良い場所にしようと思っているの」
琴葉を追いかけるようにゆっくりと奥に入っていく。
テーブル席は二つ、窓際に長い机と椅子の席を設けていて足元には籠もある。
そして、低めの棚に囲まれた奥は、マットが敷かれ、その場所に靴を脱いだアルスとフィーアが入り、遊び始めた。
「あ……」
「あの場所は子供の遊ぶスペースなの。靴を脱いで過ごせるのよ。おもちゃも置いているし、誰かが気に掛けていれば大丈夫だと思うの。ヴァーロくんやうちのチャチャも遊ぶし」
「……天国みたいなところですね……」
「そうかな? そう思ってもらえると嬉しい。その階段から上は休憩スペースというか、まだ準備中のスペースなの。地下も書庫になる空間があるけれど、まだ本が整理できていないのでまだお客様はお迎えできないの。ラハシアさんがお手伝いしてくれるから、このお店では私の作ったバッグを売ったり、手作りの作品を一緒に作ったりして、それを教える講師もしようと思ってるの」
ニコニコ笑いながら、テーブル席を勧める。
「もう少ししたらお昼だから、お昼の後にみんなで住む居住スペースに案内するね」
「……あの、本当に私たちで構わないのですか?」
「えぇ。逆に色々とご迷惑かけないかなぁと、前もって謝っておきます」
頭を下げた後、首をすくめる。
「私は普通だと思っているのだけど、世間知らずって言われるの。えと、前もって言っておくのだけれど、お給料、本当に大丈夫かしら? あのね? このお店のお茶とお菓子のセット二人分なのよ? もうちょっと払った方がいいかと思っているのに、ヴァーロくんやアルスさんが、これで大丈夫っていうの……」
『いや、大丈夫だから! やめなよね!』
白モフ姿のヴァーロはその頭の上にチャチャを乗せ姿を見せる。
『やっ! ラハシア。おかえり~。それより、今いうの? 後で確認した方がいい! 絶対いい! ボクだって、ここまでしてくれるとは思わなかったんだから!』
「そうかなぁ?」
おっとりとした琴葉の金銭感覚が、この世界の人間からすると文字通り狂っているとラハシアが思い知ったのは、昼食の後のことだったのはいうまでもない。
アルスは、フィーアを肩車して、フィーアにというよりラハシアに道を説明しつつ歩いていく。
「この道まっすぐだ。そしてこのベリーの木のアーチをくぐると……フィーアとお姉ちゃんの新しいお家な。ここはお店の入口も兼ねた玄関。この右の奥に裏口というか俺がよく使う畑からの半地下の入り口と、そのまた回った奥に勝手口がある。でも、遠回りになるし、みんなここから基本出入りする。フィーア、ここの紐を引っ張ってくれるか?」
「あーい!」
ノックのための金具と、その横に細いロープのついたベルがあるので、ベルの方をフィーアに頼むと、お手伝いが楽しい3歳児は、ロープを引っ張った。
カランカランカラン……
少し低い……カウベルのような音が響いて、すぐにドアが開かれる。
小柄な黒髪の女性がニコニコと笑う。
「ようこそ……じゃなかった。おかえりなさい。アルスさん、ラハシアさん、そしてフィーアちゃん」
「あぁ、ただいま。コトハ。フィーア。その紐外して、このお姉さんにただいま~って言おうな?」
「あい!」
アルスに言われたようにロープを離し、そして、肩から腕に下ろしてもらってから、ペコンと頭を下げた。
「ねえたま、んっと……ただいま~」
「はい、おかえりなさい。お仕事ご苦労様でした。さぁ、入って。ラハシアさんもね」
「あ、あの、よ、よろしくお願いします」
促されるようにゆっくり家に入ると、入り口からは想像できない広さと奥行きに驚く。
入ってすぐは横広いテーブルが置かれ、そこには沢山の箱がある。
その横に受付らしき場所と、その奥はちょっとした台所のような場所。
そしてテーブルの向こうには明るく、陽の光が入る大きな窓の空間と、テーブル、窓に並んだ机……ここがカフェスペースらしい。
ラハシアが見入っている間に、アルスはフィーアを下ろし、手を繋いで奥に歩いていく。
「ここは、また後で説明するけれどカフェスペースです。ここでは奥に本棚があって、自由に本を読みながらお菓子と飲み物を飲むことができるの。そのかわり時間制になってます。2時間お菓子と飲み物一杯だと、3銅貨。飲み放題の場合は少し値段を上げることを考えてます。そして、お昼の軽食……パンやスープなどのセットは別料金です。少し高いかもしれないけれど、その分美味しいお菓子や飲み物をお出しして、居心地の良い場所にしようと思っているの」
琴葉を追いかけるようにゆっくりと奥に入っていく。
テーブル席は二つ、窓際に長い机と椅子の席を設けていて足元には籠もある。
そして、低めの棚に囲まれた奥は、マットが敷かれ、その場所に靴を脱いだアルスとフィーアが入り、遊び始めた。
「あ……」
「あの場所は子供の遊ぶスペースなの。靴を脱いで過ごせるのよ。おもちゃも置いているし、誰かが気に掛けていれば大丈夫だと思うの。ヴァーロくんやうちのチャチャも遊ぶし」
「……天国みたいなところですね……」
「そうかな? そう思ってもらえると嬉しい。その階段から上は休憩スペースというか、まだ準備中のスペースなの。地下も書庫になる空間があるけれど、まだ本が整理できていないのでまだお客様はお迎えできないの。ラハシアさんがお手伝いしてくれるから、このお店では私の作ったバッグを売ったり、手作りの作品を一緒に作ったりして、それを教える講師もしようと思ってるの」
ニコニコ笑いながら、テーブル席を勧める。
「もう少ししたらお昼だから、お昼の後にみんなで住む居住スペースに案内するね」
「……あの、本当に私たちで構わないのですか?」
「えぇ。逆に色々とご迷惑かけないかなぁと、前もって謝っておきます」
頭を下げた後、首をすくめる。
「私は普通だと思っているのだけど、世間知らずって言われるの。えと、前もって言っておくのだけれど、お給料、本当に大丈夫かしら? あのね? このお店のお茶とお菓子のセット二人分なのよ? もうちょっと払った方がいいかと思っているのに、ヴァーロくんやアルスさんが、これで大丈夫っていうの……」
『いや、大丈夫だから! やめなよね!』
白モフ姿のヴァーロはその頭の上にチャチャを乗せ姿を見せる。
『やっ! ラハシア。おかえり~。それより、今いうの? 後で確認した方がいい! 絶対いい! ボクだって、ここまでしてくれるとは思わなかったんだから!』
「そうかなぁ?」
おっとりとした琴葉の金銭感覚が、この世界の人間からすると文字通り狂っているとラハシアが思い知ったのは、昼食の後のことだったのはいうまでもない。
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