38 / 95
第一章……ゲームの章
32……zwei und dreißig(ツヴァイウントドライスィヒ)
しおりを挟む
アストリットはディーデリヒの後ろに乗り、同じく馬に乗る伯父のフュルヒテゴットを見る。
「伯父様。お仕事は大丈夫ですか? それにお従兄様やお従姉様は……」
「あぁ、三人とも元気だよ。嫁いだ娘は嫁ぎ先だが、息子たちは本邸に、あれらは別邸に押し込んでいる。所でディーデリヒ」
アストリットを乗せた知人の甥を見る。
「ディートリヒが機嫌が悪かったが?」
「ディートリヒ……さま?」
アストリットは首を傾げる。
ディーデリヒは溜息をつくと、
「……伯父上の名前だ。母は伯父上のような人間になれと、私の名前をつけられた」
「ディートリヒは子供がいない。後継者を探している。私の次男をという話も出たが、ディーデリヒは甥。養子として引き取りたいと言っていた。ディートリヒの奥方も、ディーデリヒを実の息子のように溺愛しているからね」
「ありがたいですが……申し訳ないです」
「と言うか、ディートもお前の母のわがままを聞くのではなかったと、お前に申し訳ないと思っているのだよ。本当は私の妹夫婦が大恋愛をして、自分もとね……」
ヒュルヒテゴットも溜息をつく。
「えっ……ディ様のお母様と仲良しだったのですか? 母は」
「幼馴染みだよ。私の家とディートリヒの家、そして、エルンストはね。知っての通り、エルンストは元々この地の領主ではない。中央の貴族の三男坊で、ついでに愛人の子供である兄達に追い出されて、遠縁のここの養子に入ったんだ。エリーザベトと恋仲だったけれど、見ず知らず同然の自分が一人行くなら構わない、幸せになってくれと別れを切り出されて、追いかけて行ったんだ。両親はすぐ戻るだろうとタカをくくっていたけれど、私もディートリヒも戻ることはないと思った。すると、エリーザベトと離れて寂しかったのか、あのクズに手を替え品を替え……」
「すみません……ヒュルヒテゴット様」
「お前の責任ではないよ。それよりも、私もしばらく来ていなかったが、ディーデリヒ。お前の馬に乗る生き物はなんだい?」
アストリットと同乗するディーデリヒは、もう一頭馬を操る。
ちなみに、残りの二頭とロバは、ヒュルヒテゴットの護衛達が守っている。
そして、オオカミ一家は森の中から並走しつつ、ディーデリヒ達を見守っている。
「あ、GrünDracheのリューンとBlauDracheのラウです。ラウはアスティと仲良しです」
「ドラッヘ? こんなところにいるのか?」
「はい、落ちてました」
「落ち……」
「アスティの兄のテオも、旅の帰りにドラッヘの卵を二つ拾って戻って来たので」
ディーデリヒの言葉に、
「あのテオドールがね?」
「伯父様、テオお兄様……」
「あぁ、旅の途中に滞在していたのだよ。エルンストとエリーザベトが『私達の息子をどうかよろしくお願い致します』とわざわざ封書をしたためて送ってきた。やって来たテオドールは本当に真っ直ぐな子だと思ったよ。カシミールがうちの血が濃いけれど、テオドールはエルンストに似たんだね。本当なら半年だった滞在を伸ばすことを勧めたのは私の息子達で、テオドールは自分たちの従兄弟だからもっと勉強だけじゃなく、後見人を何人も探すべきだとね。ディートリヒも後見人になっている。それに、エルンストの父……アストリットの祖父もなりたがってたね」
「お祖父様ですか?……えと……お母様のお父様……お祖父様とお祖母様しかお会いしたことがありません」
アストリットは首を傾げる。
「そりゃそうだよ。エルンストは中央から去りここに来る時に、自分から縁を切ったから。すでに母上も離縁させられていて、実家の別荘に軟禁されていたんだ。エルンストにとっては実家なんてものはない。だから我が家に滞在するんだ。時々使いが来てね、追い払っているよ」
「追い払う……」
「正式な妻や嫡子を難癖つけて追い出しておいて、豪遊した挙句に借金。その上愚かな二人の息子が宮廷で問題をいくつも起こしてご覧? 幾ら元王族でも追放、宮廷立ち入り禁止になるから。しかもクズ同然と思っていた、まだ幼かったエルンストがディーツ領を治め采配し、衰え始めていたと言われた地を見事に復興させ、繁栄させてご覧? 金を送れと愚息が送ったと聞いた父親が、ようやく目が覚め、愛人達を追い出したのは5年前かな? 今じゃ跡取りもいない家。賢いふりをした縁者が出入りして、金目の物も持ち出され、泣きつきに来るよ。家に。こちらに送ろうとするのは全部握りつぶした」
ヒュルヒテゴットはニヤッと笑う。
「だが、一応テオドールを連れてパーティに出向いた先で偶然会って、後見人になりたいと言ってきたが、テオドール自身が拒否したね。『私の祖父母はあちらにおります。なのに祖父だと言い突然腕を掴み、連れ去ろうとするのは誘拐ではありませんか? 離して下さい!』とね。追いかけ回すあの話を聞かない老人を拒絶して、帰ってきたよ」
「テオは知ってましたっけ?」
「いや、テオドール曰く、フレデリックに似ていて気持ち悪かったらしい。掴まれた腕が気持ち悪いとしかめっ面していたよ。年相応の顔だったね」
思い出したのかクスクス笑う。
「しかし、テオドールはあれだけ賢いのに、フレデリックは……本当なら連れて帰るものじゃないね。エリーザベトも調子が悪いのだろう?」
「でも、外で悪事を働かれるより、良いのではないでしょうか」
「あぁ、エルフのイタル殿だったかな?」
「はい、イタルと申します。イタルとお呼び下さい」
「では、イタル。君はどう思うかな?」
イタルは真面目に、
「話しを伺っていると、一度ではなく何度も問題行動を起こしているようですね。それが公になると、ヒュルヒテゴット様方にも問題になるかと思います。一度、自分の事を考え直せと言われていたフレデリック殿を、これ以上外に出す訳にはいかないかと思います。それに、アスティの前で言うのは失礼ですが、女性だったら即離婚です。そして、領地の辺境で閉じ込められてもおかしくないですね。辺境に閉じ込める、もしくは修道院に送る方がいいかと思います」
「そんなに細かい話をしたのかい?」
二人は首を振る。
「アスティは話したくないでしょうし、私も話しませんよ。カーシュやテオの事なら話しますが」
「まぁねぇ……アストリットは聞かない方がいいよ」
アストリットは自分がしがみついているディーデリヒや伯父、イタルを見る。
「さて、この途中に宿があるはずだ。そこで一泊しよう」
ヒュルヒテゴットの言葉に、
「私は、ドラッヘやオオカミ達もいますので、街を越えたところで野宿します」
「私もそうさせてもらいます。ヒュルヒテゴットさま」
ディーデリヒとイタルに、
「じゃぁ、私も……」
「アストリット。お前は私と宿に泊まりなさい。久しぶりに話がしたいしね」
「あ、はい」
アストリットは頷いた。
そして、街を抜け野宿をするディーデリヒ達と宿の前で別れたのだった。
「伯父様。お仕事は大丈夫ですか? それにお従兄様やお従姉様は……」
「あぁ、三人とも元気だよ。嫁いだ娘は嫁ぎ先だが、息子たちは本邸に、あれらは別邸に押し込んでいる。所でディーデリヒ」
アストリットを乗せた知人の甥を見る。
「ディートリヒが機嫌が悪かったが?」
「ディートリヒ……さま?」
アストリットは首を傾げる。
ディーデリヒは溜息をつくと、
「……伯父上の名前だ。母は伯父上のような人間になれと、私の名前をつけられた」
「ディートリヒは子供がいない。後継者を探している。私の次男をという話も出たが、ディーデリヒは甥。養子として引き取りたいと言っていた。ディートリヒの奥方も、ディーデリヒを実の息子のように溺愛しているからね」
「ありがたいですが……申し訳ないです」
「と言うか、ディートもお前の母のわがままを聞くのではなかったと、お前に申し訳ないと思っているのだよ。本当は私の妹夫婦が大恋愛をして、自分もとね……」
ヒュルヒテゴットも溜息をつく。
「えっ……ディ様のお母様と仲良しだったのですか? 母は」
「幼馴染みだよ。私の家とディートリヒの家、そして、エルンストはね。知っての通り、エルンストは元々この地の領主ではない。中央の貴族の三男坊で、ついでに愛人の子供である兄達に追い出されて、遠縁のここの養子に入ったんだ。エリーザベトと恋仲だったけれど、見ず知らず同然の自分が一人行くなら構わない、幸せになってくれと別れを切り出されて、追いかけて行ったんだ。両親はすぐ戻るだろうとタカをくくっていたけれど、私もディートリヒも戻ることはないと思った。すると、エリーザベトと離れて寂しかったのか、あのクズに手を替え品を替え……」
「すみません……ヒュルヒテゴット様」
「お前の責任ではないよ。それよりも、私もしばらく来ていなかったが、ディーデリヒ。お前の馬に乗る生き物はなんだい?」
アストリットと同乗するディーデリヒは、もう一頭馬を操る。
ちなみに、残りの二頭とロバは、ヒュルヒテゴットの護衛達が守っている。
そして、オオカミ一家は森の中から並走しつつ、ディーデリヒ達を見守っている。
「あ、GrünDracheのリューンとBlauDracheのラウです。ラウはアスティと仲良しです」
「ドラッヘ? こんなところにいるのか?」
「はい、落ちてました」
「落ち……」
「アスティの兄のテオも、旅の帰りにドラッヘの卵を二つ拾って戻って来たので」
ディーデリヒの言葉に、
「あのテオドールがね?」
「伯父様、テオお兄様……」
「あぁ、旅の途中に滞在していたのだよ。エルンストとエリーザベトが『私達の息子をどうかよろしくお願い致します』とわざわざ封書をしたためて送ってきた。やって来たテオドールは本当に真っ直ぐな子だと思ったよ。カシミールがうちの血が濃いけれど、テオドールはエルンストに似たんだね。本当なら半年だった滞在を伸ばすことを勧めたのは私の息子達で、テオドールは自分たちの従兄弟だからもっと勉強だけじゃなく、後見人を何人も探すべきだとね。ディートリヒも後見人になっている。それに、エルンストの父……アストリットの祖父もなりたがってたね」
「お祖父様ですか?……えと……お母様のお父様……お祖父様とお祖母様しかお会いしたことがありません」
アストリットは首を傾げる。
「そりゃそうだよ。エルンストは中央から去りここに来る時に、自分から縁を切ったから。すでに母上も離縁させられていて、実家の別荘に軟禁されていたんだ。エルンストにとっては実家なんてものはない。だから我が家に滞在するんだ。時々使いが来てね、追い払っているよ」
「追い払う……」
「正式な妻や嫡子を難癖つけて追い出しておいて、豪遊した挙句に借金。その上愚かな二人の息子が宮廷で問題をいくつも起こしてご覧? 幾ら元王族でも追放、宮廷立ち入り禁止になるから。しかもクズ同然と思っていた、まだ幼かったエルンストがディーツ領を治め采配し、衰え始めていたと言われた地を見事に復興させ、繁栄させてご覧? 金を送れと愚息が送ったと聞いた父親が、ようやく目が覚め、愛人達を追い出したのは5年前かな? 今じゃ跡取りもいない家。賢いふりをした縁者が出入りして、金目の物も持ち出され、泣きつきに来るよ。家に。こちらに送ろうとするのは全部握りつぶした」
ヒュルヒテゴットはニヤッと笑う。
「だが、一応テオドールを連れてパーティに出向いた先で偶然会って、後見人になりたいと言ってきたが、テオドール自身が拒否したね。『私の祖父母はあちらにおります。なのに祖父だと言い突然腕を掴み、連れ去ろうとするのは誘拐ではありませんか? 離して下さい!』とね。追いかけ回すあの話を聞かない老人を拒絶して、帰ってきたよ」
「テオは知ってましたっけ?」
「いや、テオドール曰く、フレデリックに似ていて気持ち悪かったらしい。掴まれた腕が気持ち悪いとしかめっ面していたよ。年相応の顔だったね」
思い出したのかクスクス笑う。
「しかし、テオドールはあれだけ賢いのに、フレデリックは……本当なら連れて帰るものじゃないね。エリーザベトも調子が悪いのだろう?」
「でも、外で悪事を働かれるより、良いのではないでしょうか」
「あぁ、エルフのイタル殿だったかな?」
「はい、イタルと申します。イタルとお呼び下さい」
「では、イタル。君はどう思うかな?」
イタルは真面目に、
「話しを伺っていると、一度ではなく何度も問題行動を起こしているようですね。それが公になると、ヒュルヒテゴット様方にも問題になるかと思います。一度、自分の事を考え直せと言われていたフレデリック殿を、これ以上外に出す訳にはいかないかと思います。それに、アスティの前で言うのは失礼ですが、女性だったら即離婚です。そして、領地の辺境で閉じ込められてもおかしくないですね。辺境に閉じ込める、もしくは修道院に送る方がいいかと思います」
「そんなに細かい話をしたのかい?」
二人は首を振る。
「アスティは話したくないでしょうし、私も話しませんよ。カーシュやテオの事なら話しますが」
「まぁねぇ……アストリットは聞かない方がいいよ」
アストリットは自分がしがみついているディーデリヒや伯父、イタルを見る。
「さて、この途中に宿があるはずだ。そこで一泊しよう」
ヒュルヒテゴットの言葉に、
「私は、ドラッヘやオオカミ達もいますので、街を越えたところで野宿します」
「私もそうさせてもらいます。ヒュルヒテゴットさま」
ディーデリヒとイタルに、
「じゃぁ、私も……」
「アストリット。お前は私と宿に泊まりなさい。久しぶりに話がしたいしね」
「あ、はい」
アストリットは頷いた。
そして、街を抜け野宿をするディーデリヒ達と宿の前で別れたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
Re:Monster(リモンスター)――怪物転生鬼――
金斬 児狐
ファンタジー
ある日、優秀だけど肝心な所が抜けている主人公は同僚と飲みに行った。酔っぱらった同僚を仕方無く家に運び、自分は飲みたらない酒を買い求めに行ったその帰り道、街灯の下に静かに佇む妹的存在兼ストーカーな少女と出逢い、そして、満月の夜に主人公は殺される事となった。どうしようもないバッド・エンドだ。
しかしこの話はそこから始まりを告げる。殺された主人公がなんと、ゴブリンに転生してしまったのだ。普通ならパニックになる所だろうがしかし切り替えが非常に早い主人公はそれでも生きていく事を決意。そして何故か持ち越してしまった能力と知識を駆使し、弱肉強食な世界で力強く生きていくのであった。
しかし彼はまだ知らない。全てはとある存在によって監視されているという事を……。
◆ ◆ ◆
今回は召喚から転生モノに挑戦。普通とはちょっと違った物語を目指します。主人公の能力は基本チート性能ですが、前作程では無いと思われます。
あと日記帳風? で気楽に書かせてもらうので、説明不足な所も多々あるでしょうが納得して下さい。
不定期更新、更新遅進です。
話数は少ないですが、その割には文量が多いので暇なら読んでやって下さい。
※ダイジェ禁止に伴いなろうでは本編を削除し、外伝を掲載しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる