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第一章……ゲームの章
35……fünf und dreißig(フュンフウントドライスィヒ)
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意識を取り戻すと、エルフの青年が心配そうに覗き込む。
「ディ、大丈夫? 疲れが出たのかな」
「あぁ、おはよう。イタル。大丈夫だ」
イタルは、不思議そうな顔をする。
そして、身体を起こしたディーデリヒ……雅臣を見る。
「……ディじゃないよね? 貴方は……」
「勘が鋭いんだな……」
苦笑する。
しかし、フンフンと匂いを嗅いだ仔狼たちは、ディーデリヒの膝の上の取り合いをする。
『オトウチャンハ、えっだノ!』
『チアウモン!』
『えーみーるノ!』
「こらこら……喧嘩しない。えっと、何か食べるものは……」
「ここだよ。ディ……って呼んでいいの? 貴方誰?」
「えっ。えーと、私はディーデリヒの声を当てている一条雅臣」
「一条?」
「あ、本名が一条。芸名が丹生なんだ」
ディーデリヒの前髪を鬱陶しそうにかきあげる。
「君はゲームに入った人間なんだろう? 姿はエルフだけれど」
「えぇ。エルフとしての年齢は38ですが、19です」
「若いなぁ……私は37だね、ディーデリヒは19歳だけど」
「ディーデリヒは少し大人びた声ですけど……雅臣さんの声、ものすごく若いですよね」
「そうかな? 何故かよく言われるよ。と言うか、若い頃から両親がね、色々な映画を観せてくれて、母はオタクでね。色々なイベントに出てはコスプレとかね。私の兄は、よくそう言う会場に連れて行かされたらしいよ」
思い出したのか楽しそうに笑う。
「お兄さん……ですか? えっと、僕は余り知らないです。アスティは知ってますか?」
「うーん。詳しくは知らないだろうね。公開してる情報だけじゃないかな? 兄嫁が作家の日向糺。兄が文学者で作家の糺日向。兄とは6歳違い。兄夫婦には二人息子がいて、上が医大生、下がテオドールの声を担当している一条那岐」
「……えっ? イチジョウナギは知りませんが、日向糺と糺日向は知っています。有名な夫婦です。僕が留学先でも一時帰国したら、本を探しますし……」
「兄は元々、そんなに文学よりも科学系だったんだけど、姉の資料収集で世界中を飛び回るようになったら、自分も書き始めたんだ。姉は小さい頃から作家志望」
「詳しいんですね」
「兄と姉、元々は隣の家の幼馴染。姉が一つ上。私は良く付いて回ってた。でも進学を希望してた姉さんが、無理矢理結婚させられそうになって駆け落ちしたんだよ。私は10歳位かな? 姉が悩んでるのを見てたから、二人で出て行くのを見てホッとした」
ポツッと呟く。
そして思い出したように、イタルを見る。
「そう言えば、今日はどういう旅になっているのか教えてくれないか? ディーデリヒになりきらないと、特にヒュルヒテゴット……久我さんの声を当てている人に勘づかれる」
「今日はこれから、ヒュルヒテゴット様たちと、アスティと合流してアスティの実家に帰る予定ですよ」
「イタル……言葉が敬語になってる。いつもの通りで頼む。……俺もディーデリヒになるから」
一瞬の変化で口調が変わる。
その速さにイタルは驚く。
「ディ……は……そんなに声だけで雰囲気まで変えられるのか?」
「と言うか、それが声優だからね。それに、『王妃。貴方の為に、この命捧げ戦い抜きましょう』」
「み、湖の騎士ランスロット!」
「『それに、貴方の意見は聞き入れることは不可能だ。それは正義ではなく、欺瞞、私欲に過ぎない』『無様だな……』」
「久我直之の代表作『泡沫の悪夢』シリーズ……」
次々と声が変化して驚く。
しかも、
「『私は女だけれど、女の命であるこの髪を亡き父に捧げ、剣士として生きるわ! 止めないで、ばあや!』」
と、丹生雅臣の異色作、男装の麗人として奮闘する少女の役までに、唖然とする。
「そ、その役、本当に貴方がやってたんですか……」
「そう。母がね、やってみて~って言うものだから。チャレンジしちゃうんだよね。父に言わせると耳がいいと。それに学生時代に、発声法や喋り方の塾に声楽を習ったんだ。だから、一応声優養成学校も受験したけれど、そのままスカウトされたんだよね。でないと18でデビューしてない。だから、『は~い、まーや、頑張るもん!』とか……まぁ、この声は、兄さんのお友達の家の娘さんの声を聞いて、練習したんだけどね」
「うわぁ……『七色の声の魔術師』って本当だったんだ……」
「魔物とか化け物とか言われるけどね。そう言う手紙も届くよ」
「えぇぇ! 僕なんて、あの、イングランドの妖精伝説の題材の映画を見て、イングランドに今留学してるのに! 前はユーロ圏転々と……あの映画が世界を見せてくれたのに! ただ、親の跡を継いでとか……絶対嫌で……ぼ、僕は……実は……実の父が、あの映画に出てます。異母兄も……」
「えっ? 俳優の人?」
イタルは首を振る。
「僕の姓は中原。中原昶と言います。祖父があの暴言会見などでひんしゅくを買った上に贈収賄で捕まった政治家で、父は、映画では和也さんという名前の青年を公衆の面前で殴った。……僕は和也さん……清水祐也さんの異母弟になります」
唖然とする。
祐也は雅臣にとってもう一人の兄のような存在だが、祐也には実母が再婚し異父弟妹がおり、そして戸籍上の両親の元には兄と妹がいる。
それだけでも複雑だと思っていたのに、異母弟がいたとは……。
「多分、祐也さんは知りません。それに、僕は祐也さんの事情も知っていますし、僕自身父方とは縁を切り、母方のツテを頼って小学校から海外で寮生活を送っているんです。母は小さい頃死にました。これでも優秀なので、今度イングランドの家の養子になります。一応、帰国して母方に挨拶をして母の墓に参り、祖父母の家に帰っていた時にこのゲームを見つけたんです。ゲームはあまりした事はないのですが、専攻しているヨーロッパの中世史もあったので、面白いなと思ったんです」
「……えっと、イタル……お前、一度祐也さんに会った方がいい。俺がまず姉さん……はダメだな、兄さんの連絡先教える。俺のファンの一人で、日向糺のあの映画を見たといってみるといい。兄なら……日向兄さんなら対処できるから……」
「日向さん……ですか?」
「一条日向。那岐の父親。ペンネームは糺日向。俺の戸籍上の兄。俺の実の兄弟は、兄嫁である一条糺」
「えっ?ちょっと良く……」
「姉が18の時に、無理矢理結婚させられそうになって、隣家の一人息子だった幼馴染の兄と駆け落ちしたんだ。で、その後、隣家の両親が環境が悪いって俺を養子にしてくれて、育てて貰った。だから、姉の夫であり兄。それより、イタルの方がかなりの衝撃だったぞ」
二人は荷物を片付けながらあれこれ話し、そして、町の入り口に向かったのだった。
「ディ、大丈夫? 疲れが出たのかな」
「あぁ、おはよう。イタル。大丈夫だ」
イタルは、不思議そうな顔をする。
そして、身体を起こしたディーデリヒ……雅臣を見る。
「……ディじゃないよね? 貴方は……」
「勘が鋭いんだな……」
苦笑する。
しかし、フンフンと匂いを嗅いだ仔狼たちは、ディーデリヒの膝の上の取り合いをする。
『オトウチャンハ、えっだノ!』
『チアウモン!』
『えーみーるノ!』
「こらこら……喧嘩しない。えっと、何か食べるものは……」
「ここだよ。ディ……って呼んでいいの? 貴方誰?」
「えっ。えーと、私はディーデリヒの声を当てている一条雅臣」
「一条?」
「あ、本名が一条。芸名が丹生なんだ」
ディーデリヒの前髪を鬱陶しそうにかきあげる。
「君はゲームに入った人間なんだろう? 姿はエルフだけれど」
「えぇ。エルフとしての年齢は38ですが、19です」
「若いなぁ……私は37だね、ディーデリヒは19歳だけど」
「ディーデリヒは少し大人びた声ですけど……雅臣さんの声、ものすごく若いですよね」
「そうかな? 何故かよく言われるよ。と言うか、若い頃から両親がね、色々な映画を観せてくれて、母はオタクでね。色々なイベントに出てはコスプレとかね。私の兄は、よくそう言う会場に連れて行かされたらしいよ」
思い出したのか楽しそうに笑う。
「お兄さん……ですか? えっと、僕は余り知らないです。アスティは知ってますか?」
「うーん。詳しくは知らないだろうね。公開してる情報だけじゃないかな? 兄嫁が作家の日向糺。兄が文学者で作家の糺日向。兄とは6歳違い。兄夫婦には二人息子がいて、上が医大生、下がテオドールの声を担当している一条那岐」
「……えっ? イチジョウナギは知りませんが、日向糺と糺日向は知っています。有名な夫婦です。僕が留学先でも一時帰国したら、本を探しますし……」
「兄は元々、そんなに文学よりも科学系だったんだけど、姉の資料収集で世界中を飛び回るようになったら、自分も書き始めたんだ。姉は小さい頃から作家志望」
「詳しいんですね」
「兄と姉、元々は隣の家の幼馴染。姉が一つ上。私は良く付いて回ってた。でも進学を希望してた姉さんが、無理矢理結婚させられそうになって駆け落ちしたんだよ。私は10歳位かな? 姉が悩んでるのを見てたから、二人で出て行くのを見てホッとした」
ポツッと呟く。
そして思い出したように、イタルを見る。
「そう言えば、今日はどういう旅になっているのか教えてくれないか? ディーデリヒになりきらないと、特にヒュルヒテゴット……久我さんの声を当てている人に勘づかれる」
「今日はこれから、ヒュルヒテゴット様たちと、アスティと合流してアスティの実家に帰る予定ですよ」
「イタル……言葉が敬語になってる。いつもの通りで頼む。……俺もディーデリヒになるから」
一瞬の変化で口調が変わる。
その速さにイタルは驚く。
「ディ……は……そんなに声だけで雰囲気まで変えられるのか?」
「と言うか、それが声優だからね。それに、『王妃。貴方の為に、この命捧げ戦い抜きましょう』」
「み、湖の騎士ランスロット!」
「『それに、貴方の意見は聞き入れることは不可能だ。それは正義ではなく、欺瞞、私欲に過ぎない』『無様だな……』」
「久我直之の代表作『泡沫の悪夢』シリーズ……」
次々と声が変化して驚く。
しかも、
「『私は女だけれど、女の命であるこの髪を亡き父に捧げ、剣士として生きるわ! 止めないで、ばあや!』」
と、丹生雅臣の異色作、男装の麗人として奮闘する少女の役までに、唖然とする。
「そ、その役、本当に貴方がやってたんですか……」
「そう。母がね、やってみて~って言うものだから。チャレンジしちゃうんだよね。父に言わせると耳がいいと。それに学生時代に、発声法や喋り方の塾に声楽を習ったんだ。だから、一応声優養成学校も受験したけれど、そのままスカウトされたんだよね。でないと18でデビューしてない。だから、『は~い、まーや、頑張るもん!』とか……まぁ、この声は、兄さんのお友達の家の娘さんの声を聞いて、練習したんだけどね」
「うわぁ……『七色の声の魔術師』って本当だったんだ……」
「魔物とか化け物とか言われるけどね。そう言う手紙も届くよ」
「えぇぇ! 僕なんて、あの、イングランドの妖精伝説の題材の映画を見て、イングランドに今留学してるのに! 前はユーロ圏転々と……あの映画が世界を見せてくれたのに! ただ、親の跡を継いでとか……絶対嫌で……ぼ、僕は……実は……実の父が、あの映画に出てます。異母兄も……」
「えっ? 俳優の人?」
イタルは首を振る。
「僕の姓は中原。中原昶と言います。祖父があの暴言会見などでひんしゅくを買った上に贈収賄で捕まった政治家で、父は、映画では和也さんという名前の青年を公衆の面前で殴った。……僕は和也さん……清水祐也さんの異母弟になります」
唖然とする。
祐也は雅臣にとってもう一人の兄のような存在だが、祐也には実母が再婚し異父弟妹がおり、そして戸籍上の両親の元には兄と妹がいる。
それだけでも複雑だと思っていたのに、異母弟がいたとは……。
「多分、祐也さんは知りません。それに、僕は祐也さんの事情も知っていますし、僕自身父方とは縁を切り、母方のツテを頼って小学校から海外で寮生活を送っているんです。母は小さい頃死にました。これでも優秀なので、今度イングランドの家の養子になります。一応、帰国して母方に挨拶をして母の墓に参り、祖父母の家に帰っていた時にこのゲームを見つけたんです。ゲームはあまりした事はないのですが、専攻しているヨーロッパの中世史もあったので、面白いなと思ったんです」
「……えっと、イタル……お前、一度祐也さんに会った方がいい。俺がまず姉さん……はダメだな、兄さんの連絡先教える。俺のファンの一人で、日向糺のあの映画を見たといってみるといい。兄なら……日向兄さんなら対処できるから……」
「日向さん……ですか?」
「一条日向。那岐の父親。ペンネームは糺日向。俺の戸籍上の兄。俺の実の兄弟は、兄嫁である一条糺」
「えっ?ちょっと良く……」
「姉が18の時に、無理矢理結婚させられそうになって、隣家の一人息子だった幼馴染の兄と駆け落ちしたんだ。で、その後、隣家の両親が環境が悪いって俺を養子にしてくれて、育てて貰った。だから、姉の夫であり兄。それより、イタルの方がかなりの衝撃だったぞ」
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