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第二章……帰還後、生きる意味を探す
67……sieben und sechzig(ズィーベンウントゼヒツィヒ)……よく似た親子
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那岐の実家である一条家に荷物を置いた結城家の5人は、
「まーちゃん、どうしたのかな? まだ到着してないのかな?」
と心配する瞳に、那岐が首を振り、
「さっき、白いワンボックスがこの道登っとったやろ? あれ、醍醐おじさんとこのや。あれに乗っとったはずよ。上のじいちゃんとこで休んどるんやと思う」
指で示す。
周囲の家の中で、一番大きな家である。
「行ってみる? じいちゃんとばあちゃんがおるで」
「そう言えば那岐くん、喋り方いつもと違うね」
睛の言葉に、苦笑する。
「これが普通なんよ。仕事の時はイントネーションが違うやろ? それに語尾が伸びるんよ。そうやけん、休暇は自由に過ごすんやけどなぁ、帰ってから標準語に戻すんが難儀なんよ。おかしいかな?」
「ううん。優しい言葉だなぁって……」
「ありがとう。じゃぁ、上がろうか」
坂をゆっくり登りながら案内する。
「ここは静かやろ? ほうやけん、よう、ここで歌を歌ったり、山におる親父とか兄貴達呼んだりしとったんや」
「今は?」
「出来るけど、母屋が静かやろ? 多分、祐也おじさんや瞬ちゃんを、祐次兄ちゃんが診察しとるんやないかな? 長時間移動は、見た目は平気そうでも、かなり負担になるけん。休ませないかんのや」
「よく知ってるのね」
「うん、穐斗……おじさん、俺は会ったことないけど、原因不明の病気で何度も病院に行ったらしいし、おじさんの姪である愛来も同じ病気で……今は医術の進歩で、病気が絞れるようになったけど、町の病院に何回も通うんは辛いもんよ。やけん、祐次兄ちゃんが医者になり、祐次兄ちゃんの奥さんのおじいちゃんは名医で、年齢もあるし言うて、愛来の為に自分が理事長の大病院は他の医師に預けて、ここの下に向こうに診療所作ったんよ」
睛と瞳、そしてその両親は驚く。
「祐次兄ちゃんが、今主にいる施設は、その病院の系列の施設。本当はこの町の診療所の副院長。でも、スポーツトレーナー兼医師として全国飛び回ってる。だけど、ここが一番いいって言ってる」
「でも、収入は大丈夫なのかしら?」
瞳の現実的な指摘に、那岐は、
「院長は高齢だけど名医なんよ。ここの地域のじいちゃん、ばあちゃん達は、自分の畑の手入れする以外は近所の人に挨拶くらいや。やけん、うちの父さんやおじさん達が、車で迎えに行って、病院で診察の後、話したりして隣にある食堂でご飯食べて帰る。ここには食事のカロリーをちゃんと計算するスタッフがおらんけど、本院から送られるメールでその日の献立を考える。トレーナーとかもおるけんな。足腰が痛いって言うじいちゃんには自分でできるマッサージとか教えてる。診療所言うても、病院の別棟にデイサービスに入院施設もあるし、若いもんの就職先の一つなんよ」
「こんなしっかりした施設があるなんて……」
三姉妹の祖母の由良が感心する。
「この下に、道の駅があるやろ~? あれはこの地域の婦人会が作ったんよ。俺が生まれる前。最初はハンドメイド、お菓子に地域の特産品、そして家にある読まれんなった古い絵本とか、うちの両親の本、俺たちの使わなくなったおもちゃを寄付、寄贈して、過ごせるようになったんよ。喫茶店も、元々この地域から出た人が戻ってきて家族、特に子育てに疲れたお母さんたちが、子供を見ながらぼーっと出来る。怪我をしても近くに診療所があるし、軽い怪我なら消毒してって感じ」
「はぁぁ……いいわねぇ」
「それに、そんなには時間はかけられないですが、テディベアや羊毛フェルトの人形とか、フェルトでバッジ、プラスチックの板に絵を書いて、色を塗った後形を切って、オーブントースターで焼いて縮めてキーホルダーとか。そう言うのを作ってますよ。テディベア は少し高いですが、羊毛フェルトとかは安価な材料で作れるので、家族で作ってますね」
「すごい!」
セメントで固めた細い坂道を登り、そして母屋の扉を開ける。
「ただいま~。瞬ちゃんの家族と来たんよ」
「あぁ、お帰り。那岐ちゃん」
微笑むのはお人形のように愛らしい年齢未詳の美少女。
「風遊さん、ただいま~。あ、こちらが、瞬ちゃんのご両親の紀良さんと美稚子さん。おばあちゃんの由良さん。そして、こっちが瞳ちゃん、こっちが睛ちゃん。瞬ちゃんの6歳上の双子のお姉ちゃんやって」
「まぁまぁ、ようこられました。うちは清水風遊と言います。どうぞよろしくお願いします」
「初めまして」
挨拶をすると、
「皆さんどうぞ。両親も夫もおるけん……あ、瞬ちゃんは、疲れて寝とります。祐次くんが見よるんで、安心して下さいや」
と話している後ろで、
ガシャーン!
ザバー!
「きゃぁぁ!」
「うわーん。ママ、ごめんなさい~!」
「おじいちゃん、おばあちゃん、ごめんなさい~!」
と凄まじい悲鳴が聞こえ、風遊と那岐がガックリと肩を落とした。
「ママぁ……」
「おばあちゃん……」
障子が開きひょっこり顔を覗かせるのは、瓜二つの緑がかった茶色の瞳と、金に近い茶色の髪の少女。
「あー、なっちゃん! どうしよう~」
「何が? 蛍姉ちゃんと愛来」
「転んで、畳がぐしょぐしょ……」
「ママが、やかんひっくり返したの~」
「あぁぁ? またやったんか」
慌てて中に入ると、すぐ出てきて、三和土に置いてあるバケツと雑巾を掴みながら、玄関を出て大声で叫ぶ。
「くそ~兄貴! 母屋に来い!」
すぐに戻ると、駆け上がり何かをしている。
「なっちゃ~ん。何かしようか?」
「なっちゃ~ん。怒っとる?」
「……蛍姉ちゃんと愛来を放置したことを、心底後悔しとる」
風遊が苦笑して頭を下げ、
「本当にすみません。うちの娘と孫はそそっかしい子達で、多分、お菓子を落として、それに足を取られて、やかんをひっくり返したみたいですわ……はぁぁ……本当に、誰に似たんやろ……祐也くんはあんなにしっかりしとるのに……こちらにご案内しますわ、どうぞ」
正面の居間では無く、横の障子を開けると、こちらは庭側を全開にし、昔の蚊取り線香に火をつけ燻らせている。
風はよく入り涼しい。
風遊は夏用の座布団を並べ、大きな座卓に、
「どうぞ、座って下さいや。本当は娘達が持ってくるはずだったお菓子、持ってきますわ」
「あ、お構いなく」
風遊は微笑みながら下がると、入れ替わるように、パタパタと4、5歳の男の子が外を走ってくる。
すると、紀良を見て目を輝かせる。
「あ、パパ~! お帰り!」
「えっ? えっ?」
焦る紀良に、サッシのところを靴を脱いでよじ登る。
目はくりくりしていて、顔立ちは整い、祐也や祐次にそっくりな美少年である。
「あれ? パパ違う? おじさん、だあれ? えっとね、えっとね、かずとね、かずとはね……あ、パパがちゃんとご挨拶しなさいって言ってた。えっと……初めまして。ぼ、僕は清水一登です。年は4歳です。よろしくお願いします」
えへへと照れ笑う幼児に、5人はメロメロになる。
「まぁ……お利口だわ。初めまして。おばあちゃんは結城由良です。よろしくね。このおじさんは紀良おじさん。そして、美稚子おばさんです」
「初めまして。お姉ちゃんはあいちゃんです。こちらはせいちゃん。せいちゃんと双子なの」
「えっと、由良おばあちゃんときらおじちゃん、みちこおばちゃんと、あいちゃんとせいちゃん!」
人見知りの時期のはずだが、全くなく、ぽふーんと紀良に抱きつくとキャハハと笑う。
「那岐~? どうしたんだ?」
眼鏡をかけた細身の青年が目の前を通る。
「あ、一登?」
「あ、はーちゃん! かずと、きらおじさんとお姉ちゃん達とお話しなの」
「でも、なんで、ここに? 居間の方が涼しいと思うんだけど」
すると、玄関からバケツを持って出てきた那岐が、
「あーにーきー! だから、愛来を放置すんなよ! 今、祐也おじさん調子悪いって奥で寝てるのに! 蛍姉ちゃんと愛来のせいで居間の中、お菓子が飛び散って、麦茶の海だぞ! 兄貴手伝え!」
「え~と、私苦手なんだけど……」
「やれっての! ほら行くぞ!」
兄を引っ張って奥に入っていく様子を、一家は見守ったのだった。
すぐに醍醐と風遊がお菓子とお茶を持って来たのだが、会話はとても弾んだのだった。
「まーちゃん、どうしたのかな? まだ到着してないのかな?」
と心配する瞳に、那岐が首を振り、
「さっき、白いワンボックスがこの道登っとったやろ? あれ、醍醐おじさんとこのや。あれに乗っとったはずよ。上のじいちゃんとこで休んどるんやと思う」
指で示す。
周囲の家の中で、一番大きな家である。
「行ってみる? じいちゃんとばあちゃんがおるで」
「そう言えば那岐くん、喋り方いつもと違うね」
睛の言葉に、苦笑する。
「これが普通なんよ。仕事の時はイントネーションが違うやろ? それに語尾が伸びるんよ。そうやけん、休暇は自由に過ごすんやけどなぁ、帰ってから標準語に戻すんが難儀なんよ。おかしいかな?」
「ううん。優しい言葉だなぁって……」
「ありがとう。じゃぁ、上がろうか」
坂をゆっくり登りながら案内する。
「ここは静かやろ? ほうやけん、よう、ここで歌を歌ったり、山におる親父とか兄貴達呼んだりしとったんや」
「今は?」
「出来るけど、母屋が静かやろ? 多分、祐也おじさんや瞬ちゃんを、祐次兄ちゃんが診察しとるんやないかな? 長時間移動は、見た目は平気そうでも、かなり負担になるけん。休ませないかんのや」
「よく知ってるのね」
「うん、穐斗……おじさん、俺は会ったことないけど、原因不明の病気で何度も病院に行ったらしいし、おじさんの姪である愛来も同じ病気で……今は医術の進歩で、病気が絞れるようになったけど、町の病院に何回も通うんは辛いもんよ。やけん、祐次兄ちゃんが医者になり、祐次兄ちゃんの奥さんのおじいちゃんは名医で、年齢もあるし言うて、愛来の為に自分が理事長の大病院は他の医師に預けて、ここの下に向こうに診療所作ったんよ」
睛と瞳、そしてその両親は驚く。
「祐次兄ちゃんが、今主にいる施設は、その病院の系列の施設。本当はこの町の診療所の副院長。でも、スポーツトレーナー兼医師として全国飛び回ってる。だけど、ここが一番いいって言ってる」
「でも、収入は大丈夫なのかしら?」
瞳の現実的な指摘に、那岐は、
「院長は高齢だけど名医なんよ。ここの地域のじいちゃん、ばあちゃん達は、自分の畑の手入れする以外は近所の人に挨拶くらいや。やけん、うちの父さんやおじさん達が、車で迎えに行って、病院で診察の後、話したりして隣にある食堂でご飯食べて帰る。ここには食事のカロリーをちゃんと計算するスタッフがおらんけど、本院から送られるメールでその日の献立を考える。トレーナーとかもおるけんな。足腰が痛いって言うじいちゃんには自分でできるマッサージとか教えてる。診療所言うても、病院の別棟にデイサービスに入院施設もあるし、若いもんの就職先の一つなんよ」
「こんなしっかりした施設があるなんて……」
三姉妹の祖母の由良が感心する。
「この下に、道の駅があるやろ~? あれはこの地域の婦人会が作ったんよ。俺が生まれる前。最初はハンドメイド、お菓子に地域の特産品、そして家にある読まれんなった古い絵本とか、うちの両親の本、俺たちの使わなくなったおもちゃを寄付、寄贈して、過ごせるようになったんよ。喫茶店も、元々この地域から出た人が戻ってきて家族、特に子育てに疲れたお母さんたちが、子供を見ながらぼーっと出来る。怪我をしても近くに診療所があるし、軽い怪我なら消毒してって感じ」
「はぁぁ……いいわねぇ」
「それに、そんなには時間はかけられないですが、テディベアや羊毛フェルトの人形とか、フェルトでバッジ、プラスチックの板に絵を書いて、色を塗った後形を切って、オーブントースターで焼いて縮めてキーホルダーとか。そう言うのを作ってますよ。テディベア は少し高いですが、羊毛フェルトとかは安価な材料で作れるので、家族で作ってますね」
「すごい!」
セメントで固めた細い坂道を登り、そして母屋の扉を開ける。
「ただいま~。瞬ちゃんの家族と来たんよ」
「あぁ、お帰り。那岐ちゃん」
微笑むのはお人形のように愛らしい年齢未詳の美少女。
「風遊さん、ただいま~。あ、こちらが、瞬ちゃんのご両親の紀良さんと美稚子さん。おばあちゃんの由良さん。そして、こっちが瞳ちゃん、こっちが睛ちゃん。瞬ちゃんの6歳上の双子のお姉ちゃんやって」
「まぁまぁ、ようこられました。うちは清水風遊と言います。どうぞよろしくお願いします」
「初めまして」
挨拶をすると、
「皆さんどうぞ。両親も夫もおるけん……あ、瞬ちゃんは、疲れて寝とります。祐次くんが見よるんで、安心して下さいや」
と話している後ろで、
ガシャーン!
ザバー!
「きゃぁぁ!」
「うわーん。ママ、ごめんなさい~!」
「おじいちゃん、おばあちゃん、ごめんなさい~!」
と凄まじい悲鳴が聞こえ、風遊と那岐がガックリと肩を落とした。
「ママぁ……」
「おばあちゃん……」
障子が開きひょっこり顔を覗かせるのは、瓜二つの緑がかった茶色の瞳と、金に近い茶色の髪の少女。
「あー、なっちゃん! どうしよう~」
「何が? 蛍姉ちゃんと愛来」
「転んで、畳がぐしょぐしょ……」
「ママが、やかんひっくり返したの~」
「あぁぁ? またやったんか」
慌てて中に入ると、すぐ出てきて、三和土に置いてあるバケツと雑巾を掴みながら、玄関を出て大声で叫ぶ。
「くそ~兄貴! 母屋に来い!」
すぐに戻ると、駆け上がり何かをしている。
「なっちゃ~ん。何かしようか?」
「なっちゃ~ん。怒っとる?」
「……蛍姉ちゃんと愛来を放置したことを、心底後悔しとる」
風遊が苦笑して頭を下げ、
「本当にすみません。うちの娘と孫はそそっかしい子達で、多分、お菓子を落として、それに足を取られて、やかんをひっくり返したみたいですわ……はぁぁ……本当に、誰に似たんやろ……祐也くんはあんなにしっかりしとるのに……こちらにご案内しますわ、どうぞ」
正面の居間では無く、横の障子を開けると、こちらは庭側を全開にし、昔の蚊取り線香に火をつけ燻らせている。
風はよく入り涼しい。
風遊は夏用の座布団を並べ、大きな座卓に、
「どうぞ、座って下さいや。本当は娘達が持ってくるはずだったお菓子、持ってきますわ」
「あ、お構いなく」
風遊は微笑みながら下がると、入れ替わるように、パタパタと4、5歳の男の子が外を走ってくる。
すると、紀良を見て目を輝かせる。
「あ、パパ~! お帰り!」
「えっ? えっ?」
焦る紀良に、サッシのところを靴を脱いでよじ登る。
目はくりくりしていて、顔立ちは整い、祐也や祐次にそっくりな美少年である。
「あれ? パパ違う? おじさん、だあれ? えっとね、えっとね、かずとね、かずとはね……あ、パパがちゃんとご挨拶しなさいって言ってた。えっと……初めまして。ぼ、僕は清水一登です。年は4歳です。よろしくお願いします」
えへへと照れ笑う幼児に、5人はメロメロになる。
「まぁ……お利口だわ。初めまして。おばあちゃんは結城由良です。よろしくね。このおじさんは紀良おじさん。そして、美稚子おばさんです」
「初めまして。お姉ちゃんはあいちゃんです。こちらはせいちゃん。せいちゃんと双子なの」
「えっと、由良おばあちゃんときらおじちゃん、みちこおばちゃんと、あいちゃんとせいちゃん!」
人見知りの時期のはずだが、全くなく、ぽふーんと紀良に抱きつくとキャハハと笑う。
「那岐~? どうしたんだ?」
眼鏡をかけた細身の青年が目の前を通る。
「あ、一登?」
「あ、はーちゃん! かずと、きらおじさんとお姉ちゃん達とお話しなの」
「でも、なんで、ここに? 居間の方が涼しいと思うんだけど」
すると、玄関からバケツを持って出てきた那岐が、
「あーにーきー! だから、愛来を放置すんなよ! 今、祐也おじさん調子悪いって奥で寝てるのに! 蛍姉ちゃんと愛来のせいで居間の中、お菓子が飛び散って、麦茶の海だぞ! 兄貴手伝え!」
「え~と、私苦手なんだけど……」
「やれっての! ほら行くぞ!」
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