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第一章……ゲームの章
15……funfzehn(フュンフツェーン)
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アストリットには、小さい頃から兄と呼んで慕っている人物がいる。
父の盟友の子供で、両親を亡くしたテオドールである。
テオドールは口は悪いが、周囲に対して目端がきき、人に優しく、動きが素早い。
カシミールによると、判断力があるのだろうとのことだったが、五年前にアストリットは、実兄フレデリックがテオドールを虐めると言うよりも、虐待する……その姿にカッとなり、食ってかかった。
今思えば、そうするよりも、誰か助けを呼びに行けばよかったのだ。
でも、大好きなテオドールを助けたくて、兄に訴えると突き飛ばされ、蹴られた。
「姫さま! 姫さまに何をする!」
「うるさい! 歯向かうか! どいつもこいつも!」
その声に、アストリットの体は抱きしめられ庇われた。
「テオお兄ちゃん!」
「大丈夫! 俺が……守るから!」
でも、次第にうめき声が小さくなっていき、最後に引き剥がされると、アストリットの目の前でフレデリックが足を振り上げた。
「お、お兄ちゃん!」
それからの意識は、アストリットにはない。
目を覚ますと、青ざめ心配そうな顔のカシミールがついており、
「大丈夫? アスティ? 怪我は? 痛いところは?」
「背中……それより! テオお兄ちゃん! テオお兄ちゃん! お兄ちゃん! テオお兄ちゃん、どこ?」
体を起こそうとするが、全身の痛みにベッドに戻る。
「薬草を煎じてもらったよ、飲もう」
「お兄ちゃん……」
「……テオは大怪我を負って、眠っているんだ。後でお兄ちゃんが、お見舞いに行ってくるから、アスティはベアタといてね? いいかい?」
「……うっ、アスティ……アスティが……フレディお兄ちゃんが、テオお兄ちゃんに意地悪してたの怒ったから、突き飛ばされたの……その後、テオお兄ちゃんがかばってくれたの……アス、アスティのせい……わぁぁん!」
泣きじゃくる。
と、
「アスティ? 今、フレデリックがテオをいじめてた……意地悪してたって言ったね?」
「う、うんっ……! テオお兄ちゃんの周りに、フレディお兄ちゃんと、いつもいる3人がいたよ! 囲んで逃げられないようにしてたの! だから……あぁぁん! アスティ、テオお兄ちゃんと、お庭のお水あげたかったから……それに、フレディお兄ちゃん、意地悪だから……あぁぁ~ん! アスティのせいなの、アスティ……」
「アスティは悪くないよ! アスティ、泣かないで! テオも悪くない! 悪いのはフレデリックだ! アスティのせいじゃない! 泣かないで……」
「アスティ……口を挟んだから……」
「悪くないよ! アスティ。苦いけど我慢しようね?」
ベアタに支えられ、カシミールに薬湯を飲ませてもらう。
そして、すんっすんっとしゃくりあげながら、
「お兄ちゃん……テオお兄ちゃんに、大嫌いって言われたらどうしよう……アスティ、バカだから、いうこと聞かなかった……嫌いって……」
「テオはアスティが大好きだよ? アスティ。お兄ちゃんが、テオを見てくるからおやすみなさい」
「……うん、お兄ちゃん。おやすみなさい……」
ショックと打ち身などで熱を出したアストリットをベアタたちに預け、カシミールは部屋を出て行く。
隣の部屋では、母のエリーザベトがテオドールに付いて、生死の境をさまよう彼を必死にこちらの世界に繫ぎ止めている。
そして、ある扉をノックすると、
「入りなさい」
父のエルンストである。
扉を開けると、父とフレデリック、その後ろにはアストリットがその場にいたと言っていた悪ガキとその親……この城に仕える侍従や侍女たちが立っている。
「どうだい? テオドールとアスティは」
「テオは……変わりありません。代わりに、アスティが目を覚ましました」
「アスティが!」
愛娘はショックで丸一日、目を覚まさなかった。
大丈夫だろうか。
「アスティは目を覚まして、すぐテオを探しました。そして『フレディお兄ちゃんが、テオお兄ちゃんをいじめてた。アスティはテオお兄ちゃんと、お庭に水をあげにいきたかった。それで探していたら、フレディお兄ちゃんとその3人がいじめていた』と」
昨日から息子はいなかった、もしくはフレデリックの命令に従っていたと言い張っていた親子たちは青ざめる。
「はっ! 俺様だけを悪者にしようとした罰だな」
嗤うフレデリックに、エルンストは手を翻す。
パーン!
見る間に頰が腫れ上がる。
「なっ! い、いってぇぇ!」
「フレデリック! この軽い平手ですら、お前は痛いといった! 言ったな?」
目を潤ませ頰を押さえ、自分を睨みつける父を見上げた。
「お前は、たったその一発で痛いと泣いている! 情けない!」
吐き捨てたエルンストは、息子の取り巻きの親を見る。
「私の子が愚かだったとは言え、忠言もできず、共に暴力を振るう……将来はフレデリックの側近として、片腕として将来を期待していたというのに……残念だ」
「申し訳ございません! 旦那様!」
「息子には、よくよく言い聞かせます!」
「それに、テオには謝罪をさせて……」
「テオは……テオドールは、将来私の息子に迎えようと思っている子供だ。お前たちが呼び捨てにするな!」
エルンストは告げる。
「……1日の猶予を与える。荷物をまとめてこの街を出るか、もしくはこの城ではなく別の砦で働くか……どちらがいい?」
「だ、旦那様!」
「息子……妹をかばう兄を、いたぶるような部下など必要ない。出て行け! 街を出る場合は一応退職金を出してやろう」
温厚そうだが、最愛の妻子……その中にフレデリックが入っているかは現在微妙だが……に手を挙げたことにより激怒する当主から、三つの親子は逃げ出した。
そして、その日のうちに街からいなくなったのだった。
「……フレデリック」
「俺は悪くない!」
「黙れ!」
もう一方の頰を叩き、宣告する。
「今いるお前の部屋は、テオドールとの部屋になる。お前は一番遠い部屋に移動しなさい。そして……しばらく会いたくない」
「一番遠い……なんだよ! あの、ガラクタの部屋!」
「アスティはあそこまではいかない。テオにも言い聞かせ、行かせないようにする。食堂で会う以外は、お前に会わない。ではな」
「父さん!」
エルンストは、冷たい眼差しでフレデリックを見る。
「何だ? お前は私を、父と思っていないと思っていたが……」
「父さん! 俺は!」
「今更言い訳か? お前についていた侍従も、全員辞めさせる。代わりに一人、お前の身の回りを監視する者を軍から手配する。代わりに、テオドールには家庭教師、マナーの講師、侍従を雇う。では、下がれ」
「父さん! 酷いじゃないか! 謝るから!」
「黙れ! 追い出せ」
エルンストは周囲の者に命じ、息子を追い出す。
「父上も甘いですね」
カシミールはそっけなく告げる。
「あんなクズ、この城から追い出せばいいんですよ。一番離れた部屋って言ったって、この城は二階が居住地、一階が図書館と居間、食堂。上の階が働き手の部屋……」
「……まぁ、狭い砦だ」
「……テオを弟とするのは、私は反対しません。余り私は近くにいませんでしたから分かりませんが、あのアストリットが懐くのは、とても賢く優しいからでしょう」
「お前が心配するような癖もなければ、逆に真っ直ぐすぎる正義感の強い子だ」
「余計に心配です」
父親の言葉に顔をしかめる。
「まぁ、アスティを守ってくれたのはいいことです。でも、その代わりに自分の目を失うなんて……なんて馬鹿だ!」
「その馬鹿なところを、もう少し自分寄りに……したたかに生きられるように、兄としてみてやりなさい。お前は大人ぶり過ぎている。同年代の兄弟と言い合いもできないとね」
「……ビシバシ、私並みのしたたかな奴にして見せますよ。後で父上が嘆く位に」
「おや、その時には、うちには自慢の子供が3人もいます。と、周囲に触れ回ってやろう」
カシミールは親バカな父親に、返す言葉を失ったのだった。
父の盟友の子供で、両親を亡くしたテオドールである。
テオドールは口は悪いが、周囲に対して目端がきき、人に優しく、動きが素早い。
カシミールによると、判断力があるのだろうとのことだったが、五年前にアストリットは、実兄フレデリックがテオドールを虐めると言うよりも、虐待する……その姿にカッとなり、食ってかかった。
今思えば、そうするよりも、誰か助けを呼びに行けばよかったのだ。
でも、大好きなテオドールを助けたくて、兄に訴えると突き飛ばされ、蹴られた。
「姫さま! 姫さまに何をする!」
「うるさい! 歯向かうか! どいつもこいつも!」
その声に、アストリットの体は抱きしめられ庇われた。
「テオお兄ちゃん!」
「大丈夫! 俺が……守るから!」
でも、次第にうめき声が小さくなっていき、最後に引き剥がされると、アストリットの目の前でフレデリックが足を振り上げた。
「お、お兄ちゃん!」
それからの意識は、アストリットにはない。
目を覚ますと、青ざめ心配そうな顔のカシミールがついており、
「大丈夫? アスティ? 怪我は? 痛いところは?」
「背中……それより! テオお兄ちゃん! テオお兄ちゃん! お兄ちゃん! テオお兄ちゃん、どこ?」
体を起こそうとするが、全身の痛みにベッドに戻る。
「薬草を煎じてもらったよ、飲もう」
「お兄ちゃん……」
「……テオは大怪我を負って、眠っているんだ。後でお兄ちゃんが、お見舞いに行ってくるから、アスティはベアタといてね? いいかい?」
「……うっ、アスティ……アスティが……フレディお兄ちゃんが、テオお兄ちゃんに意地悪してたの怒ったから、突き飛ばされたの……その後、テオお兄ちゃんがかばってくれたの……アス、アスティのせい……わぁぁん!」
泣きじゃくる。
と、
「アスティ? 今、フレデリックがテオをいじめてた……意地悪してたって言ったね?」
「う、うんっ……! テオお兄ちゃんの周りに、フレディお兄ちゃんと、いつもいる3人がいたよ! 囲んで逃げられないようにしてたの! だから……あぁぁん! アスティ、テオお兄ちゃんと、お庭のお水あげたかったから……それに、フレディお兄ちゃん、意地悪だから……あぁぁ~ん! アスティのせいなの、アスティ……」
「アスティは悪くないよ! アスティ、泣かないで! テオも悪くない! 悪いのはフレデリックだ! アスティのせいじゃない! 泣かないで……」
「アスティ……口を挟んだから……」
「悪くないよ! アスティ。苦いけど我慢しようね?」
ベアタに支えられ、カシミールに薬湯を飲ませてもらう。
そして、すんっすんっとしゃくりあげながら、
「お兄ちゃん……テオお兄ちゃんに、大嫌いって言われたらどうしよう……アスティ、バカだから、いうこと聞かなかった……嫌いって……」
「テオはアスティが大好きだよ? アスティ。お兄ちゃんが、テオを見てくるからおやすみなさい」
「……うん、お兄ちゃん。おやすみなさい……」
ショックと打ち身などで熱を出したアストリットをベアタたちに預け、カシミールは部屋を出て行く。
隣の部屋では、母のエリーザベトがテオドールに付いて、生死の境をさまよう彼を必死にこちらの世界に繫ぎ止めている。
そして、ある扉をノックすると、
「入りなさい」
父のエルンストである。
扉を開けると、父とフレデリック、その後ろにはアストリットがその場にいたと言っていた悪ガキとその親……この城に仕える侍従や侍女たちが立っている。
「どうだい? テオドールとアスティは」
「テオは……変わりありません。代わりに、アスティが目を覚ましました」
「アスティが!」
愛娘はショックで丸一日、目を覚まさなかった。
大丈夫だろうか。
「アスティは目を覚まして、すぐテオを探しました。そして『フレディお兄ちゃんが、テオお兄ちゃんをいじめてた。アスティはテオお兄ちゃんと、お庭に水をあげにいきたかった。それで探していたら、フレディお兄ちゃんとその3人がいじめていた』と」
昨日から息子はいなかった、もしくはフレデリックの命令に従っていたと言い張っていた親子たちは青ざめる。
「はっ! 俺様だけを悪者にしようとした罰だな」
嗤うフレデリックに、エルンストは手を翻す。
パーン!
見る間に頰が腫れ上がる。
「なっ! い、いってぇぇ!」
「フレデリック! この軽い平手ですら、お前は痛いといった! 言ったな?」
目を潤ませ頰を押さえ、自分を睨みつける父を見上げた。
「お前は、たったその一発で痛いと泣いている! 情けない!」
吐き捨てたエルンストは、息子の取り巻きの親を見る。
「私の子が愚かだったとは言え、忠言もできず、共に暴力を振るう……将来はフレデリックの側近として、片腕として将来を期待していたというのに……残念だ」
「申し訳ございません! 旦那様!」
「息子には、よくよく言い聞かせます!」
「それに、テオには謝罪をさせて……」
「テオは……テオドールは、将来私の息子に迎えようと思っている子供だ。お前たちが呼び捨てにするな!」
エルンストは告げる。
「……1日の猶予を与える。荷物をまとめてこの街を出るか、もしくはこの城ではなく別の砦で働くか……どちらがいい?」
「だ、旦那様!」
「息子……妹をかばう兄を、いたぶるような部下など必要ない。出て行け! 街を出る場合は一応退職金を出してやろう」
温厚そうだが、最愛の妻子……その中にフレデリックが入っているかは現在微妙だが……に手を挙げたことにより激怒する当主から、三つの親子は逃げ出した。
そして、その日のうちに街からいなくなったのだった。
「……フレデリック」
「俺は悪くない!」
「黙れ!」
もう一方の頰を叩き、宣告する。
「今いるお前の部屋は、テオドールとの部屋になる。お前は一番遠い部屋に移動しなさい。そして……しばらく会いたくない」
「一番遠い……なんだよ! あの、ガラクタの部屋!」
「アスティはあそこまではいかない。テオにも言い聞かせ、行かせないようにする。食堂で会う以外は、お前に会わない。ではな」
「父さん!」
エルンストは、冷たい眼差しでフレデリックを見る。
「何だ? お前は私を、父と思っていないと思っていたが……」
「父さん! 俺は!」
「今更言い訳か? お前についていた侍従も、全員辞めさせる。代わりに一人、お前の身の回りを監視する者を軍から手配する。代わりに、テオドールには家庭教師、マナーの講師、侍従を雇う。では、下がれ」
「父さん! 酷いじゃないか! 謝るから!」
「黙れ! 追い出せ」
エルンストは周囲の者に命じ、息子を追い出す。
「父上も甘いですね」
カシミールはそっけなく告げる。
「あんなクズ、この城から追い出せばいいんですよ。一番離れた部屋って言ったって、この城は二階が居住地、一階が図書館と居間、食堂。上の階が働き手の部屋……」
「……まぁ、狭い砦だ」
「……テオを弟とするのは、私は反対しません。余り私は近くにいませんでしたから分かりませんが、あのアストリットが懐くのは、とても賢く優しいからでしょう」
「お前が心配するような癖もなければ、逆に真っ直ぐすぎる正義感の強い子だ」
「余計に心配です」
父親の言葉に顔をしかめる。
「まぁ、アスティを守ってくれたのはいいことです。でも、その代わりに自分の目を失うなんて……なんて馬鹿だ!」
「その馬鹿なところを、もう少し自分寄りに……したたかに生きられるように、兄としてみてやりなさい。お前は大人ぶり過ぎている。同年代の兄弟と言い合いもできないとね」
「……ビシバシ、私並みのしたたかな奴にして見せますよ。後で父上が嘆く位に」
「おや、その時には、うちには自慢の子供が3人もいます。と、周囲に触れ回ってやろう」
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