ネズミ駆除課の大事件

翼 翔太

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魔法が使えない!?

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 強いネズミに出会って二日後。ヴィントはシーツなどをしまっている倉庫の中を見回っていた。たくさんの白い布を置いているたなのうらに、ネズミの巣を見つけた。たなとかべのすき間は、なんとか通れそうなくらいしかない。巣穴にまで近づき、前足をつっこんだ。いつもならそれでなんびきものネズミを捕まえることができる。しかし今回はちがった。たくさんのネズミがヴィントの前足を攻撃したのだ。
「いだだだだっ」
 ヴィントは巣穴に入れていた前足を引っこめた。すると暗い巣穴の中からいくつもの小さな赤い光がいくつもヴィントを見つめていた。ぞくりとしたヴィントはすき間から抜け出した。それと同時になんびきものネズミがぶわっと出てきた。ネズミたちはヴィントをとり囲み、攻撃してきた。体中をかじってくる。ヴィントは体を大きくふったり、ね転がったりしてネズミを体からはがそうとした。しかし次々とネズミがはりついてかんでくるので、きりがなかった。そのとき、「うにぁお!」と鳴き声が聞こえた。ネズミたちがふき飛んだ。姿を現したのはフォイアだった。
「だいじょうぶか、ヴィントっ」
 フォイアはヴィントを案じながら、ネズミにパンチをしていた。ネズミは弧をえがいて飛ばされていった。ヴィントとフォイア対ネズミの対決は、なかなか勝敗が決まらなかった。なんびきものネズミが飛ばされてはヴィントたちに立ち向かってきたが、ボスらしきネズミが「チュチュウ!」と鳴くと、ようやくネズミたちは巣穴にもどった。ヴィントとフォイアは思わずその場でへたりこんでしまった。
「フォイア、ありがとう。きみのおかげでなんとかなったよ」
「いやあ、なんか変な予感がしたんだ。おれの予感ってなんでか当たるから。それでいつものルートから外れてこっちにきたんだが、なんだあのネズミ。めちゃくちゃ強かったぞ」
「このあいだ話したネズミだよ」
「そうなのか。悪かったな、笑ったりして」
 もうしわけなさそうなフォイアに、ヴィントは「別にいいよ」と言った。体中がひりひりする。
「ヴィントおまえ、えらいきずだらけだぞ。パルに手当てしてもらえよ」
「うん、そうするよ」
 ヴィントはネズミ駆除課の部屋にもどった。
 ヴィントの怪我を見たパルはとても驚いていた。手当てをしてもらったヴィントはぬり薬だらけになってしまった。薬独特のにおいがくさくて、ヴィントの鼻はおかしくなりそうだった。
 メロディーが流れるとまずヴァッサがもどってきた。フォイアだけでなく、エアデやウニもかなか帰ってこなかった。
「今日はずいぶん熱心だなあ。じゃあ、ぼくら帰るね」
 ライデンたち人間三人は自分の家に帰った。それからしばらくして、フォイアが一ぴきのネズミをくわえてもどってきた。そのネズミをゆかに置いてヴァッサを呼んだ。そして事情を説明した。
「……というわけで、このネズミがほかのネズミとどうちがうのか、ちょっと見てくれよ」
「なんでぼくなんです?」
「だっていろいろとよく見てるじゃないか。だからおまえならわかると思ったんだよ」
 ほめられたヴァッサはまんざらでもないのか、「しかたないですね」と言ってネズミを観察しはじめた。
「まず目が赤い。ねずみの場合は目が赤いと体も白い場合が多いそうですが、こいつはちがいます。それにほかのネズミより大きい気がしますね。……ずいぶんと前歯がするどいな」
「ぼくの怪我の原因は、その歯だよ」
「なるほど、それはとても痛そうだ。笑ってもうしわけなかった」
「いいよ、気にしてないから」
 そのときエアデとウニが帰ってきた。二ひきともあちこちきずだらけだ。
「おいおい、どうしたんだよ?」
 フォイアが尋ねるとエアデがなみだ声で答えた。
「ネズミだよお」
「こっちにもどってくるとちゅうでネズミを見つけたから、つかまえようとしたの。そうしたらおそわれちゃって。しかも生意気になかままで呼んだのよ。もうさんざんっ」
 そう言ってウニは怪我をしたらしきところをなめはじめた。ヴィント、フォイア、ヴァッサは顔を見合わせた。
「それって、こんなネズミです?」
 ネズミを見たエアデは「うわあっ」と悲鳴を上げて、タワーの一番上まで登った。ふだんでは信じられないすばやさだった。反対にウニは落ち着いてヴァッサの問いに答えた。
「そうよそうよ、このネズミっ」
 ネズミの赤黒い目を見ていると、ヴィントは急に不安になってきた。
「こりゃただごとじゃないぜ。明日ライデンに報告しよう」
 フォイアが言った。みんなうなずいた。
「このネズミは見せるために置いておいたほうがいいでしょう」
 ヴァッサが言った。エアデが「ぼくはいやだなあ、不気味だよ、そいつ」と言ったので、とりあえず見えにくい場所に置いておくことにした。

 次の日、ヴィントたちはライデンにネズミのことを報告した。ライデンはまじめに聞いてくれた。エアデ、ウニの怪我はパルとハイトがしてくれた。
「なるほど……、確かにきみょうだね」
 しばらく考えてライデンが言った。
「きみたち猫はこれまで通りパトロールを続けて、ふつうのネズミをつかまえてくれ。もしも強いネズミと出会ったら、つかまえようとせず、ぼくら三人の内だれにでもいいから教えてね。ぼくらがつかまえるから」
「だいじょぶか? おれたちのほうがすばやいけど」
「そうだね。でもぼくらのほうが体も大きいし力だってあるから、だいじょうぶだよ。まほうやわなも使うしね」
(うーん、ほんとうにだいじょうぶかな?)
 ヴィントはネズミ駆除課にくる前の人間の動きを思い出して不安になった。
 ヴィントたちはいつも通り見回りにむかった。ヴィントはすぐとなりの騎士団が待機しておく部屋に入った。
「おい、ヴィントがきたぞっ」
 騎士の一人が言った。ほかの騎士たちはばたばたと走り回っている。
「ん? どうかしたの?」
「ネズミが出たんだ。しかもめちゃくちゃ強いやつっ」
 ヴィントは例の強いネズミだとすぐわかった。
「ネズミ駆除課の人呼んできて。ぼくがなんとか食いとめておくから」
「わ、わかった」
 騎士たちの足をすり抜けて、強いネズミがヴィントのほうに走ってきた。ヴィントは強いネズミに思いきりパンチをした。強いネズミの体がかべにぶつかる。しかし強いネズミはすぐに体勢を立て直し、ヴィントの鼻にかみつこうとした。
(最初はおどろいたけれど、どんなネズミかわかっていれば平気だ)
 ヴィントは強いネズミのとがった前歯をよけて、後ろに回りこんだ。強いネズミを上からおさえようと前足をふり下ろした。強いネズミをなんとか捕まえたが、抜け出そうとじたばた暴れている。その強さはよく知っているネズミよりもパワフルで、少しでも力を抜けばにがしてしまいそうだ。かみつく余裕もない。
「ヴィント、ネズミはどこだい?」
 ハイトが入ってきた。手袋をしてあみや小さなおりを持っている。
「ここ。めちゃくちゃ暴れる」
「よし」
 ハイトは腰からつえをとり出し、呪文を唱えた。
『ネズミよ 眠れ 眠れ 眠れ』
 すると強いネズミの動きはだんだん大人しくなり、やがて動かなくなった。
「ヴィント、もういいよ」
 ヴィントはおそるおそる前足をのけた。強いネズミはすうすうと眠っていた。ハイトがネズミの首の後ろをつまんで、おりの中に入れた。そして騎士たちから話を聞いていた。
(今まであんまりここにはネズミなんて出てこなかったのに。新しく巣でもできたとか?)
 ヴィントは部屋のかべ際を見て回った。すると本だなの後ろに巣ができていた。
「ねえねえ、この本だなどけてくれる? ネズミの巣があるみたいなんだ」
 ヴィントはハイトと話をしていない騎士二人に声をかけた。本だなを横にずらしてもらい、よく見る。巣穴の大きさはヴィントの頭より大きかった。ヴィントは巣穴の中に頭を入れた。すると驚きの光景が目にとびこんできた。柱になっている木はあちこちかじられ立っているのもやっとの状態で、ふんもたくさんある。
「うっわあ……。ねーえー、ハイトー」
 ヴィントは頭をつっこんだまま、ハイトを呼んだ。そして巣の中の状態を説明した。
「もうこれ、ちょっと押したら折れるよ」
「ここでそんな状態だったら、ほかのところはどうなるんだ?」
 ヴィントは巣穴から顔を出した。見てみるとハイトの顔は青くなっていた。
「ヴィント、今すぐほかの巣穴の中も確認してみてくれる? 頭入るくらいまでならかべ、はがしていいから」
「わかった」
 ヴィントは覚えのある場所にむかった。ハイトの言うとおり、頭を入れられないところのかべは少しこわして、巣の中を見て回った。どこの材木もかじられて、砂時計のようにくびれていた。
 覚えのあるところをすべて見終わったヴィントは、ネズミ駆除課の部屋にもどってハイトに巣の中の状態を報告した。その話を聞いたライデンは地図に書きこんでいた。
「こ、これは……」
「ん? どうしたの?」
 ヴィントはライデンの机の上に、静かに飛び乗った。地図にバツ印と線がえがかれている。
「なにこれ? 丸の中に星がかいてある」
「まほうじんだ」
 ヴィントの問いにライデンが答えた。
「まほうじん? まほうを使うために必要なんだよね?」
 ライデンがうなずいた。
「ぼくらがまほうを使えるのは、木々に精霊が宿っていて、彼らが力を貸してくれているから。けれどそれだけじゃだめなんだ。つえの見えないところにまほうじんをほって、そのまほうじんに精霊たちの力が反応して、ぼくらが使いたいと思わなくちゃ使えない」
「ふーん。つまりまほうじんがなかったら、まほうが使いたくっても使えないってこと?」
「まあそうだね。それで問題なのがこのまほうじん。まほうじんをえがくってことは、まほうを使うつもりだっていうことだ」
「どんなまほうなの?」
 ヴィントがそう尋ねると、ライデンは首を横にふった。
「わからない。本来まほうについて、文字に残しちゃいけないから……」
「なんで?」
「例えば一つの魔法があるとしよう。そのまほうについていろいろ書かれているのを見た悪い人は、そのまほうの欠点がわかった。欠点をついてそのまほうを無効にして、自分のまほうで人々を苦しめる。そういうことができてしまうから、文字に残しちゃいけないんだ」
「ふーん。よくわかんないけど、だめなんだね」
「うん。だからみんな、自分のまほうじん以外のことはよく知らないんだ」
「じゃあ、このまほうについてわかる人はいないってことだね」
「ああ」
 そのとき見えない何かがとおりかかったような気配がした。ぬるい風のような、そしてはだにぬめりとはりつくような、不快な気配だった。
「な、なんだっ。なんなんだっ」
 ヴィントはあたりを見回しながら、不快な気配がどこから出ているのか探った。しかしいまいちよくわからない。
「どうしたんだい? ヴィント」
 ライデンに声をかけられたが返事をするよゆうはなかった。こんな感覚は初めてだった。
「なんだ、なんなんだっ」
(なんだ、この気配。まるでドロドロしたなにかが、体をなで回しているみたいだ。気持ち悪い気持ち悪いっ)
 ヴィントはどうにかして気配の源を探そうと、うろつきはじめた。そのときだった。ゆかが黒く光った。
「なんだっ?」
 その光はヴィントの周りにかべのように現れた。しかしすぐに消えた。
「ヴィント、だいじょうぶかい?」
 ライデンがヴィントに尋ねてきた。
「うん、だいじょうぶだよ。ライデンたちは?」
 ヴィントがそう答えると、ライデンたちはきょとんとした。
「どうしたんだい? 急にニャーだなんて」
「は?」
 ヴィントは思わず間の抜けた声を出してしまった。
「なに言ってんのさ。ちゃんといつも通りにしてるんだけど?」
「……だめだ、ニャーニャー言ってるようにしか聞こえない。……まさかっ」
 ライデンは自身のつえをとり出して、まほうを使ってみた。しかしなにも変化は起こっていないように見えた。ライデンの顔が青くなる。
「大変だ……まほうが使えなくなっている」
「えっ」
 ハイトとヴィントは思わず声を上げた。ハイトもまほうを使った。するとハイトは表情までもがライデンと同じになった。
「本当だ……。じゃあ、今ヴィントの言葉がわからないのは」
「首輪のまほうが効いていないということだ。これは大変なことになった」
 ライデンはハイトにさまざまな指示を出していた。
「ライデンとハイトだけなのかな?」
 ヴィントはとりあえず王城の中を見てみることにした。
 ろうかに出ると、メイドやしつじたちがあわてていた。
「どうしてまほうが使えないの?」
「まほうの道具も、さっきまで使えていたのに」
「おいおい、どうなってるんだよ」
 この王城のメイドや執事は、まほうでさまざまなことをしているのですでに混乱していた。
「おいヴィント」
 声をしたほうをふりむくとフォイアがこちらにかけよっていた。
「おまえ、感じたか」
「うん。なんか気持ち悪い感じがした。そのあと黒い光が出てきて、ライデンやメイドたちは『まほうが使えない』って言ってる」
「なんだって。じゃあおれたちの言ってることもわからないってことか」
「みたい」
 フォイアは少し考えてから提案した。
「とりあえずほかの猫たちと合流しよう。人間と言葉が通じないなら、おれたちもなにか対策を立てなくちゃいけないかもしれない」
 ヴィントとフォイアはヴァッサ、エアデ、ウニを探した。ヴァッサは、さまざまなまほうが保管されているまほう管理室に、エアデはちゅうぼうに、ウニは自分の縄張りにいた。会ってすぐに気持ち悪い気配の話になった。どうやら人間は気がついていないらしい。
「ということはぼくら猫、もしくは人間以外の動物だけ感じたということかもしれません」
 ヴァッサが言った。
「まずこの被害がここだけなのか、国全体なのかも確認したほうがいいんじゃないかしら」
 ウニが提案するとみんなうなずいた。
「それじゃあ手分けして探ってみるか。この城の中の様子を見るのと、外の町を見てくるのに分かれよう」
 話し合った結果フォイア、エアデは王城の中を、ヴァッサとウニとヴィントが町の様子を見てくることになった。
 町に着くとヴィントたちはそれぞれに分かれて、様子を見て回ることになった。ヴィントはかつての縄張りへむかった。そこには別の猫がいた。サバトラだ。
「ねえ、きみ」
「なによ」
「さっき、変な気配がしなかった?」
「したわよ。なによ、あの感覚」
「町の様子もあわただしいし、なにか知らない?」
 サバトラは首を横にふった。
「まだうさわもなにも聞いてないわ。でも人間はまほうが使えなくなったってあわててるみたいよ」
(ここでもか……ヴァッサの言ったように、国全体でまほうが使えなくなっているのかもしれない)
「ここ最近なにか変わったことってなかった?」
「あったわよ」
 サバトラは答えた。
「どんなこと?」
「ネズミがめちゃくちゃ強くなってたのよ。体も大きくなったし。ふつうのネズミならとるけれど、あの強いネズミなんて相手にしないわよ」
「そのネズミ、いつごろから見かけた?」
「そうねえ……うわさになりはじめたのが二、三か月前くらいかしら」
(そんなに早かったのか。それじゃああの強いネズミは町から入ってきたのか?)
 ヴィントはキジトラにお礼を言って、その場をはなれた。
 町は混乱の声であふれていた。ヴィントは以前よく牛肉をくれていた肉屋のことが気になり、むかった。肉屋の店主もおかみさんもまほうが使えなくなっていて、困っているようだった。
「なんで急にまほうが使えなくなったの?」
「おれが知るかよっ。ああっ、揚げものがこげるっ」
 肉屋の中はとてもバタバタしていた。
(あいさつどころじゃないな。
ほかの町の人たちもまほうが使えなくなって、困ってる。人間にとってまほうは当たり前だったんだな)
ヴィントはヴァッサとウニと別れた場所にもどった。するとすでに二ひきは帰ってきていた。
「どうでしたか?」
 ヴァッサが尋ねてきた。ヴィントはキジトラに聞いたことや、町の様子を報告した。するとウニが「どこも似たようなものなのね」と言った。
「とりあえず王城へもどりましょう。フォイアたちの話も聞かなくては」
「そうだね」
 三びきは王城に帰った。町はまださわがしかった。
 王城に帰ったヴィントたちは、フォイアとエアデの二ひきと情報を交換した。王城は徐々にまほうが使えないことが発覚し、王様の耳にまで入っているようだ。今原因を探っているらしい。
「そうか、町でも使えていないなら国全体でまほうが使えなくなっている可能性が高いな」
「それにしても、なんでまほうを使えないようにしたんだろうねえ?」
 エアデの疑問に答えたのはヴァッサだった。
「まほうを使われると困るだれかがいる、ということかもしれません」
「なんでまほうを使われると困るのお?」
 エアデが再び尋ねた。今度はフォイアが答えた。
「なにか悪いことをたくらんでいるのかもしれない。……いやな感じがする」
「ならわたしたちも原因を探りましょう。フォイアのかんは当たるから」
 ウニの言葉に五ひきはうなずいた。
「それに人間たちは今まほうが使えません。今の状態では多くのことができないでしょう。ぼくらも動くべきですね」
「おいヴァッサ、どうすればいいか、なにか案はあるか?」
 フォイアは尋ねた。ヴァッサは少し考えて答えた。
「まずはあの強いネズミがどこからきたのか、調べましょう。そのためにはなにか、強いネズミが出たところをメモできればいいんですが……」
 ヴィントは気持ち悪い気配がくる前にライデンの地図のことを思い出した。それを説明するとヴァッサに地図をとってきてほしい、と言われた。
「きみはこの中で一番足が速いですから」
「わかった」
 ヴィントはネズミ駆除課の部屋へ走った。何度か角を曲がると、すぐにネズミ駆除課の部屋に着いた。ライデンがハイトといつの間にかもどってきていたパルと話をしていた。ヴィントはライデンの机の上に乗った。地図はまだあった。
「ねえライデン。……ライデンってば」
 ヴィントはライデンを呼んだ。しかし言葉が通じないためかなかなかふりむいてくれない。しばらく呼びかけているとようやく、パルが「ヴィント、ライデンさんを呼んでいるの?」と気がついてくれた。
「ああ、ごめんね、ヴィント。なにかな? といっても、首輪のまほうが使えないからなにを言っているかはわからないんだけれど……」
「ねえ、この地図借りるね」
 ヴィントは断りを入れて、地図をくわえた。そしてフォイアたちのいる、シーツなどがしまわれている部屋の前にもどった。
 地図を見たヴァッサも、強いネズミが出たところをつなぎ合わせた結果、まほうじんになることにすぐ気がついた。
「つまり、あの強いネズミたちはまほうじんをほるためにあちこちをかじっていたのか」
「町の外にも強いネズミがいるっていうことは、まほうじんはきっともっと大きいわね」
 ヴァッサの言葉にウニが続けて言った。
「なるほど、これはまほうを使えなくするためのまほうってことか」
 フォイアも地図をのぞきこんでいる。ヴィントはふとある場所だけまったく印がないことに気がついた。
「ねえ、一番おくの客室、強いネズミは一度も出ていないよ」
「本当だっ」
「なんだか怪しいねえ」
「行ってみましょう」
 五ひきは一番おくにある客間にむかった。

 一番おくの客間はあまり使われることがないためか、ほこりが積もっていてベッドなどにもカバーがつけられていた。ヴィントたちが部屋を見て回った。しかしこれといって変わったところはない。
(かべじゃなくって、もしかして地下なのか?)
 ヴィントはゆかを見た。しかしじゅうたんがしっかりしかれている。一番下の板は見えない。次にかべをじっくり見た。わずかにひび割れているところを見つけた。ヴィントはそこにむかって体当たりをした。しかしびくともしない。
「なにしてるの? ヴィント」
 ウニが尋ねてきた。
「このかべを破って地下に行けないかなあって思って」
「なるほど。それじゃあエアデにたのみましょう。エアデー、ちょっときてちょうだい」
「なあにー?」
 エアデはどしどしと歩いてきた。ウニはエアデに指示を出した。
「ここ、思いきり体当たりしちゃいなさい」
「わかったあ」
 エアデは少しはなれると、おなかをゆらしながら走り出した。そしてかべに思いきりぶつかる。ひびが深くなった。
「もういっちょ」
「おっけー」
 何度か体当たりをするとかべに穴が開いた。ぱらぱらと破片が落ちる。
「こんな感じい?」
「で、いいかしら?」
 ヴィントはエアデとウニにうなずいた。いつの間にかフォイアとヴァッサも集まっていた。ヴィントはかべの穴の中をのぞいてみた。ゆか下に入れそうだ。
「ぼく行ってみるよ」
 ヴィントが一ぴきでもぐろうとすると、ヴァッサにとめられた。
「なにがあるかわかりません。みんなで行きましょう」
 話し合った結果、先頭にフォイア、続いてヴァッサ、ウニ、エアデ、一番後ろはヴィントに任された。
「いいですか、もしもぼくらになにかあったとしても、構わず人間に知らせに行ってください。きみの足なら絶対できます」
「わかった」
 ヴィントは力強くうなずいた。
 五ひきはゆか下にもぐった。しめっていてカビのにおいがする。体にくもの巣がひっついて気持ち悪い。肉球に土や小さな石の感触がする。
「そういえばこの城ってなんで一階建てなんだ?」
 フォイアの疑問に答えたのはヴァッサだった。
「聖樹ミッテがあるからですよ。王とはいえ人間。精霊の母である聖樹ミッテより高い建物を作るのは失礼だと考えているみたいですよ」
「さすがヴァッサ、よく知ってるねえ」
 エアデは感心していた。「ま、まあ、ふつうですよ」と返事をするヴァッサの声は照れているようだった。
 ゆか下の暗さにはすぐ慣れた。そのとき先頭のフォイアが足を止めたため、エアデにぶつかった。
「ど、どうしたの?」
「なんかいるぞ」
 たしかに気配がした。縦から横一列に並ぶ。するとそこには強いネズミよりもさらに大きなネズミがいた。目がぎらりと赤く光る。
「チュウーッ」
 大きなネズミが鳴くと、おなかが紫色に光った。それは地図で見たものとは、また別のまほうじんだった。すると大きなネズミのおなかからなんびきもの強いネズミが現れた。
「これは相手もやる気ね」
 ウニの言葉にヴィントたちはうなずいた。ピリピリとした空気が流れる中、最初に攻撃したのは強いネズミたちだった。
「ここじゃたたかいにくいよお」
「上だ、上におびき寄せるぞ」
 エアデの言葉にフォイアが言った。みんながたたかいやすい場所に移動しようとしている中、ヴィントは大きなネズミがにげようとしていることに気がついた。
「待てっ」
 ヴィントは大きなネズミを追った。大きなネズミはその体つきに対して、意外に素早かった。暗いゆか下をためらいなく走る。そのあとをヴィントは頭をぶつけないように気を付けながらも追いかける。木材がひげに当たる。何度もいろんな方向に曲がりくねり、走る。大きなネズミは止まらない。
 気がつくといつの間にか王城の庭に出ていた。ようやく大きいネズミが立ち止まり、ヴィントのほうをむいた。ヴィントは警戒しながら、大きなネズミに近づいた。すると大きなネズミのおなかのまほうじんが再び光った。すると大きなネズミは巨大化して、大型犬くらいの大きさになった。
「ちょっとちょっと、うそでしょっ」
 巨大化したネズミがヴィントの体をはたこうとした。なんとかよける。しかしすぐに反対方向からはたかれ、重いしょうげきがヴィントの体をおそった。ヴィントはなんとか着地して、飛びかかった。顔をひっかこうとしたが、分厚く大きくなった前歯でかじられそうになり、とっさに体のむきを変えた。後ろに飛び、きょりをとる。
(真正面からいってもだめだ。それなら……)
 ヴィントは巨大化したネズミの後ろに回りこんだ。そしてせなかを思いきりひっかいた。すると巨大化したネズミは「ヂューッ」と鳴いて痛がったが、しっぽでヴィントをはたいた。当たったところがヒリヒリと痛む。ヴィントは太くて長くなったしっぽをまず、どうにかすることにした。再び後ろに回りこみ、しっぽをかむ。巨大化したネズミはヴィントをしっぽから外そうと、地面にたたきつけた。しかしヴィントはかむ力を弱めなかった。
(はなして、なる、ものかっ)
 そのとき巨大化したネズミが「ヂュヂューッ」と大きな声で鳴いた。そしてよろめき、後ろに倒れた。ヴィントは直前にはなれたので下じきにならずにすんだ。
「ヴィントっ」
 ふり返るとフォイアたちがいた。どうやら四ひきが巨大化したネズミをひっかいたりかみついたりしてくれたようだ。
「まほうじんです。まほうじんがとぎれれば、まほうは使えなくなります」
 ヴァッサの言葉を聞いたヴィントはかけ出した。巨大化したネズミのおなかをひっかいて、今は光っていないまほうじんがつめあとでとぎれる。すると巨大化したネズミはみるみる小さくなっていき、通常のネズミと同じ大きさになった。
「とりあえず起きる前に、ライデンに見せたほうがよくない?」
 エアデが言った。全員がうなずく。
「そうだな。ヴィント、そいつ運んでくれるか?」
 フォイアのたのみをヴィントは引き受けた。小さくなったネズミをくわえる。五ひきはネズミ駆除課の部屋にもどった。
 ネズミ駆除課の部屋にもどると、五ひきはライデンに注意された。
「あのね、きみたち。借りたものはきちんと返さなくちゃいけないよ。地図がなくなったら困るじゃないか。
 ……ん? ヴィント、そのネズミはなんだい?」
 ヴィントはライデンの机に小さくなったネズミを置いた。ライデンはネズミをいろんな角度から観察した。
「おなかにまほうじん? 少しこのまほうじんについて調べてみよう、パル、ハイト」
「はい」
「承知しました」
 パルとハイトはどこかに移動した。ライデンは五ひきのほうを見て言った。
「くわしいことは聞けないけれど、きみたちが一生けん命たたかってくれたことはわかるよ。ありがとう、ご苦労さま。けがをしている子はこっちにきてくれ」
 骨折のような大きなけがはないものの、みんなかじられたあとや打ったあとがあった。ライデンが一ぴきずつ手当てをした。
「いやあ、なかなかだったな」
「そうですね」
「ぼくもうつかれたよお」
「そうね、もう休みたいわ」
 みんなそれぞれ自分のねどこで横になりながら言った。最後になったヴィントも手当てをしてもらうとねどこで丸くなった。ヴィントはそのまま眠った。

 次の日、目が覚めると先に起きていたフォイア、ヴァッサ、ウニの三びきは、ライデンたちの話を聞いていた。エアデはまだねている。
「おはよう」
 ヴィントがあいさつすると三びきがふり返った。
「よう。きのうのネズミのまほうじんについて、いろいろわかったらしいぜ」
 フォイアが言った。
「どんなこと?」
 ヴィントが尋ねるとウニが教えてくれた。
「あのまほうじんにかかれていたのは、大きくなるまほうと、ふえるまほうだったんですって。あのネズミが中心になって強いネズミを生み出していたみたい。もう強いネズミが現れることはないって」
 それを聞いてヴィントはひと安心した。
「あんな強さのネズミ、もう会いたくないよ」
「そうね」
 ヴィントの言葉にウニがうなずいた。そんな二ひきに対してヴァッサがライデンたちのほうをむいたまま言った。
「でもまだ終わっていません」
「どういうこと?」
 ウニが尋ねた。するとヴァッサが答えた。
「あのネズミがまほうじんをかくなんてできませんよ。つまり、あのネズミにまほうじんをかいただれかがいるということです」
 そう言われてヴィントは気がついた。
「つまりそのだれかをなんとかしないと、またなにかが起こるかもしれないってことだよね?」
 ヴァッサはうなずいた。
「ライデンたちもそのことはわかっていますが、今はそこまで手が回らないようです」
「じゃあ、ぼくらがなんとかしなくっちゃ」
 ヴィントがそう言うとヴァッサとフォイア、ウニが目を丸くしていた。
「え、ぼく変なこと言った?」
「いや、そのとおりなんですが」
「まさかヴィントが言うとは思わなかったわ」
「よし、おれたちで黒幕を探してやろうぜ」
 四ひきは首をたてにふった。ウニはとすとすと歩き、ねているエアデを起こした。エアデは状況がよくわからず、何度も首をかしげていた。

「まずはあのネズミのにおいをたどりましょう。どこからきたのかわかれば、なにか手がかりがつかめるかもしれません」
 ヴァッサの言葉に名乗りを上げたのはウニだった。
「だったら任せて。鼻はきくほうなの」
 ウニが先頭を行き、ゆか下にもぐる。ゆか下にいるネズミはとりあえず無視して進む。どれくらい歩いただろう。周りは等間隔に木材が建っている状態から、土のトンネルへと変わる。
(なんだろう? このにおい)
 すっきりとしているような、けれどそれだけでなく独特でなんと言い表せばいいかわからないにおいが濃くなっていく。
「ねえ、このくさいにおいなあに?」
 エアデが言った。声から察するに顔は不快さでしわくちゃだろう。
「聖樹ミッテが近いんですよ。あれは変わったにおいがしますから。このにおいのおかげで、聖樹ミッテにはネズミは寄りつかないそうですよ」
「ネズミじゃなくてもこのにおいは好ききらい分かれそうだなあ」
 フォイアの意見ももっともだった。
(でもぼくはそんなにきらいじゃないな。変わってはいるけれど)
 ヴィントはそんな風に思いながら進んだ。
「ウニ、おまえよくこんな中であのネズミのにおいがわかるな」
 フォイアが感心した。四ひきはウニについて行く。
(聖樹ミッテのにおいが濃くなっていく。どこまで行くんだろう)
 土のトンネルはいつの間にか終わっていた。太い植物の根らしきものが周りのボロボロの石レンガのすき間をつき破っている。
「おいおい、こりゃなんなんだ……」
 目の前に広がるのは石レンガで作られた神殿らしきものだった。
「まさか聖樹ミッテの真下にこんなものがあっただなんて……」
 ヴァッサも、いや全員がおどろきをかくせなかった。
「このこと、人間は知ってるのかなあ?」
「多分知らないわね。人間は聖樹ミッテに近づきすぎないようにしているもの」
 ウニがエアデに言った。エアデはまた尋ねた。
「なんで人間は聖樹ミッテに近づかないのお?」
「人間にとって聖なる場所だからですよ。聖樹ミッテはまほうを使うために必要な、精霊が生まれるところとされていますから、人間にとってはおそれ多いんですよ、きっと」
 今度はヴァッサが答えた。しかしエアデはいまいちピンときていないのか、「ふーん」とだけ言った。
「あのネズミのにおいはまだ続いてるわ」
「なら、行こう」
 ヴィントがそう言うと、全員がうなずいた。そのときウニが言った。
「聖樹ミッテとあのネズミ以外のにおいがする」
「えっ」
 こんな地下にある神殿のことを知っているものはいないだろう。もしも知っているものがいるとすれば、可能性は一つ。
(あのネズミにまほうじんをかいた、この事件の黒幕がいる)
 ヴィントたちは進んだ。神殿のつくりは単純で、入口を進むと部屋があった。広いがとくになにもない。しかしそのおくには、もう一部屋あるようだった。ぼうっと明かりがついている。
「おい、だれかいるぜ」
 ヴィントたちにきんちょうが走る。足音を立てずに近づき、おくの入口から中をのぞいた。そこには、一人の男が立っていた。男の目の前にはあちこちが角張っている、人の形をしたなにかがいた。
「なあに? あれ」
 ヴィントもエアデと同じことを思った。
「わかんないわよ」
「ヴァッサ、なにかわかるか?」
 フォイアの問いにヴァッサは首を横にふった。そのとき男が口を開いた。
「これでおれが望んだ世界が完成する……。さあ、聖樹ミッテをからせ」
 角ばっている人の形をしたものはうなずき、いのるように両手を組んだ。すると聖樹ミッテの根がかれはじめた。
「聖樹ミッテがかれたら精霊が生まれなくなって、まったくまほうが使えなくなってしまいますっ」
 ヴァッサの言葉を聞いたヴィントはかけ出した。足音を立てずに、突風のよう勢いよく。
「みんなを困らせるなあっ」
 ヴィントは男に飛びかかった。男がヴィントのほうをむく。ヴィントはつめを出し、思いきり男性の顔をひっかいた。
「ぎゃあああっ」
 男はその場でかがみこんだ。ヴィントは角ばった人の形をしたものに言った。
「おねがい、聖樹ミッテをからさないでっ」
 すると聖樹ミッテの根がかれるのをやめた。
「ありがとう」
 すると後ろから「ヴィントっ」と名前を呼ばれた。ふり返ると顔から血を流した男がいた。ヴィントは男に思いきりはたかれ、体がふき飛んだ。
「猫め、よくもやってくれたな。こいつを消せっ」
 角ばった人の形をしたものは、再び両手を組んだ。するとヴィントにむかって火の球が飛んできた。
「なんでまほうが使えるんだ? この国の人たちは使えなくなったのに」
 しかし今はそんなことを考えているよゆうはなかった。次々と火の球が飛んできて、ヴィントをねらう。ヴィントは軽やかによける。そのときだった。フォイアが角ばった人の形をしたものにパンチをした。ヴァッサ、ウニ、エアデは男に体当たりをしていた。火の球が大きく外れる。が、まだ放たれ続けている。
(そうだ、さっきやめてって言ったらやめてくれた。もしかして……)
 火の球をよけるとヴィントは角ばった人の形をしたものに言った。
「攻撃しないでっ」
 すると火の球はなくなり、角ばった人のようなものも組んでいた手をほどいた。
(やっぱり。この子、あの男の言葉だけじゃなくってぼくの言葉も聞いてくれるんだ)
 ヴィントは男のほうを見た。フォイアも加わり、四ひきにかまれたりひっかかれたりしていた。
(今ならいける)
 ヴィントは角ばった人の姿をしたものは地面に転がっていた。ヴィントは一度くわえて角ばった人の姿をしたものを立たせると、すわってたのんだ。
「まほうが使える、元の状態にもどして」
 角ばった人の形をしたものはうなずくと、手を組んだ。すると緑色の光がまるで輪のように広がっていく。すると聖樹ミッテの根も元通りになった。
「ありがとう」
 角ばった人の姿をしたものはにこりと笑った。そしてすうっと飛んでいったが、すぐに止まった。まるでヴィントを待っているようだった。ヴィントはついて行った。
「ヴィント、どこに行くんだ?」
 フォイアたちもやってきた。しばらく走るときた道がどんどんせばまっているのがわかった。
「大変だっ」
 ヴィントはふり返った。
「みんないる?」
「エアデがちょっとおくれていますっ」
「うおお、めっちゃせまくなっていってる」
「エアデっ、閉じこめられるわよ。早くっ」
「ま、待ってよお」
 五ひきはそこから立ち止まらず走った。角ばった人の姿をしたものの次にヴィントがゆか上に上がった。最後にエアデが上がると同時に、ぶつけて開けた穴はまるでなかったかのようにふさがった。
 エアデはウニに「しっぽついてる? だいじょうぶ?」と確認していた。どうやら巻きこまれかけたらしい。ヴィントたちはとりあえずその場に倒れこんだ。するとヴィントの目の前に角ばった人の形をしたものが飛んできた。
「ありがとう。きみのおかげで抜け出せたよ。あのままだったら閉じこめられるところだった」
 角ばった人のようなものはまた笑みを浮かべた。
「ねえ、きみのことを教えて。なんで助けてくれたの?」
 ヴィントが尋ねると角ばった人の形をしたものは、そっとヴィントのひたいに手を当てた。

 すると人の姿が見えた。服装はネズミ駆除課の人間たちとまったくちがう。するとその人はうれしそうにさけんだ。
『よし、やったぞ。ようやく精霊をつくることができた! これでおれはなんでもできる』
 その人は角ばった人の形をしたものに言った。
『いいか、おまえは言われたことをきょひすることはできない。せいぜいおれに使われるんだな』
 それからその人は、角ばった人の形をしたものの力を使い、好き勝手をした。ものをぬすみ、人を傷つけ、世界をも支配しようとした。しかしそううまくはいかず、結局正義の心を持った別の人にたおされ、角ばった人の形をしたものは、あの地下神殿にふういんされた。

「そうか……きみは人につくられた精霊だったのか。だからきみはまほうが使えたんだね」
 角ばった人の形をしたもの、人につくられた精霊はうなずいた。
「でもなんで助けてくれたの?」
 すると人につくられた精霊は、ヴィントの首にだきついた。
「え? え?」
 それを見たウニはにこにこしながら言った。
「ヴィントを気に入ったのね」
「え? なんで?」
「きっと、ありがとうって言われてうれしかったのよ。ね?」
 人につくられた精霊はうなずいた。そしてヴィントにほほをすりつけた。
「とりあえずライデンたちに報告しましょう」
 ヴァッサが言った。五ひきと一人はネズミ駆除課の部屋にもどった。
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