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-第17夜- 初任務
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「ちょっと、せんぱぁ~い、待って下さいよぉ~」
「遅いレーネ。私の相方なら遅れを取るな。ちゃんと着いてこい」
「そぉんなぁ~」
この甲高い声は未だに慣れない。結局、なんだかんだで私は彼女と組むことを了承してしまった。と言ってもまぁ、まずはお試しの1週間だけだが。
紹介をするまではないと思うけど、念の為にもう一度。私の後ろで荷物持ちとして歩いている鈍間な少女はこの度、相方(仮)となったユークリッド・ロマネーレネ助教だ。服装は胸元の黒いリボンが特徴の白いワンピース姿で全体的にフリフリしている。階級は私より上ではあるが、まぁそんなものは関係ない。この私の相方兼部下になったんだ。彼女の良き“師”として行動を通じてしっかりと指導していこうと思う。
「レーネしっかりしろ。この私の相方になった以上、鈍間は許されない。あと少しで目的の街に入る。もう少しの辛抱だ」
「ちょ、ちょっと待って下さいよ~早いですって~」
彼女の悲痛そうな叫びが何も無い田舎道に響き渡った。
話は今から6時間前に遡る。
「クリックタウン?」
「あぁ、ここから南方8km程にある田舎にしては栄えた街だ。まぁ、小さい事に変わりは無いがな。そこに私の古い友人が居てな。彼から手紙が来たんだ」
「なんの?」
「言わなくても分かるであろう?赤ずきん。人狼による人喰いがあったんだ……」
「……」
こうして私と新しい相方(仮)のレーネがトルグレム・アートの命を受けてクリックタウンへと派遣された訳だ。
「トルグレム・アートの友人のバリスっていう鍛冶師が狼退治をするまで泊まらせてくれるらしい。だから宿のことは心配しなくていいぞレーネ」
「宿の心配なんか端からしてないですよ……それより先輩、少しは私の心配を……」
「あと少しだから頑張って」
顔を真っ赤にして重たいキャリーバッグを引き摺りながら運ぶ彼女の姿は見ていてとても良い気分だった。なんとも言えぬ可愛さが私のツボに嵌ったのだ。
そんなこんなで歩き疲れて着いたクリックタウン。
「思ったより時間が掛かったな」
「先輩が私に荷物全部押し付けるからですよ……」
レーネはヘトヘト顔だ。そしてさり気なく私に荷物を返そうとしてくる。
「待てレーネ。荷物はバリスの家に着くまでだ。私は一足先に街に入り、入街許可を取りに関所の受付けに行ってくる」
「そんなぁ~」
「悪いな。まぁ、すぐに終わらせてくるからここで待っててくれ」
「遅いレーネ。私の相方なら遅れを取るな。ちゃんと着いてこい」
「そぉんなぁ~」
この甲高い声は未だに慣れない。結局、なんだかんだで私は彼女と組むことを了承してしまった。と言ってもまぁ、まずはお試しの1週間だけだが。
紹介をするまではないと思うけど、念の為にもう一度。私の後ろで荷物持ちとして歩いている鈍間な少女はこの度、相方(仮)となったユークリッド・ロマネーレネ助教だ。服装は胸元の黒いリボンが特徴の白いワンピース姿で全体的にフリフリしている。階級は私より上ではあるが、まぁそんなものは関係ない。この私の相方兼部下になったんだ。彼女の良き“師”として行動を通じてしっかりと指導していこうと思う。
「レーネしっかりしろ。この私の相方になった以上、鈍間は許されない。あと少しで目的の街に入る。もう少しの辛抱だ」
「ちょ、ちょっと待って下さいよ~早いですって~」
彼女の悲痛そうな叫びが何も無い田舎道に響き渡った。
話は今から6時間前に遡る。
「クリックタウン?」
「あぁ、ここから南方8km程にある田舎にしては栄えた街だ。まぁ、小さい事に変わりは無いがな。そこに私の古い友人が居てな。彼から手紙が来たんだ」
「なんの?」
「言わなくても分かるであろう?赤ずきん。人狼による人喰いがあったんだ……」
「……」
こうして私と新しい相方(仮)のレーネがトルグレム・アートの命を受けてクリックタウンへと派遣された訳だ。
「トルグレム・アートの友人のバリスっていう鍛冶師が狼退治をするまで泊まらせてくれるらしい。だから宿のことは心配しなくていいぞレーネ」
「宿の心配なんか端からしてないですよ……それより先輩、少しは私の心配を……」
「あと少しだから頑張って」
顔を真っ赤にして重たいキャリーバッグを引き摺りながら運ぶ彼女の姿は見ていてとても良い気分だった。なんとも言えぬ可愛さが私のツボに嵌ったのだ。
そんなこんなで歩き疲れて着いたクリックタウン。
「思ったより時間が掛かったな」
「先輩が私に荷物全部押し付けるからですよ……」
レーネはヘトヘト顔だ。そしてさり気なく私に荷物を返そうとしてくる。
「待てレーネ。荷物はバリスの家に着くまでだ。私は一足先に街に入り、入街許可を取りに関所の受付けに行ってくる」
「そんなぁ~」
「悪いな。まぁ、すぐに終わらせてくるからここで待っててくれ」
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